Research Press Release
発生過程の胚の全細胞を追跡する
Nature Methods
2012年6月4日
発生過程にあるハエ胚の細胞を三次元的に画像化および追跡することができる強力な顕微鏡を、今週のオンライン版『Nature Methods』で発表される2件の研究が紹介している。
Philipp Kellerたち、およびLars Hufnagelたちは、類似した顕微鏡システムをそれぞれで設計・製作した。それは、大きさがせいぜい数ミリメートルという胚全体の蛍光標識細胞を、周期30秒以内で迅速かつ三次元的に画像化することができるものである。直立する2つの独立したライトシートで標本を照らして両側から画像を撮影することにより、高速で動くひとつひとつの細胞を追尾したり、細胞以上に小さなスケールで細胞の形の変化を追跡したりするのに十分なスピードと分解能が実現された。この技術では、ハエ胚が孵化して幼虫がはい出ていくまでの20時間もの長きにわたり、胚の全貌を画像化することができた。
この顕微鏡システムでは、毎秒数百メガバイトの画像データが得られ、従来は不可能であったレベルの細かさで、生きた小型生物の全体像が観察されると考えられる。
doi:10.1038/nmeth.2062
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
健康:肥満の増加は低所得国でより急速に進んでいるNature
-
気候:複合的な極端気象が炭素収支の再考を迫る可能性Nature
-
古生物学:古代の歯が原初的な人類集団間の交流を示唆しているNature
-
医学:体重減少後の維持に役立つ可能性のある戦略Nature Medicine
-
神経科学:脳の解読技術を用いて音声の音量を選択的に高めるNature Neuroscience
-
生態学:花粉媒介者は小規模農家の健康と収入を支えているNature
