Research Press Release
【電子工学】磁壁運動の電界制御
Nature Communications
2012年5月23日
ナノワイヤーにおける磁壁運動を電界制御できることを報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。この知見により、スピントロニクスデバイスにおける磁壁運動を非常に低い電力コストで制御することに道が開かれた。
磁壁の運動を制御することは、高速スピントロニクスデバイスの開発に重要な意味をもっている。これまでのところ、研究の重点は、磁場や電流の印加による磁壁運動の制御に置かれていた。今回、S Schellekensたちは、電場の印加を用いる別の方法を実証した。この新知見によって、低い消費電力で、制御された形での磁壁の伝搬が可能となった。
この方法が現実世界のデバイスに利用できるかどうかを見極めるには、今後の研究の展開が必要だ。
doi:10.1038/ncomms1848
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
古生物学:小さなティラノサウルスの謎Nature
-
生物学:新しい抗毒素が蛇咬傷から守るNature
-
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
細胞生物学:ホッキョククジラの長寿の謎が解明されるNature
-
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
