Research Press Release
北極海からのメタン放出
Nature Geoscience
2012年4月23日
北極海の表面水はメタンの重要な発生源になり得ると今週号のNature Geoscience onlineに発表された研究が報告している。メタンは有力な温室効果ガスであり、その収支は将来の気候変動をモデル化する際の不確定性の原因として重要である。
Eric Kort等は陸から離れた北極海上の大気中メタン濃度を北緯82°まで測定した。彼らは、海洋表面に近いところで高い濃度を検出し、シベリア沿海で見られるのと等価な海洋発生源となることを示唆している。高い濃度が観測されたのは海氷の隙間であり、部分的に海氷が覆っている地域であった。
研究者は北極海が機構に敏感で重要なメタン発生源となっている可能性があると示唆している。
doi:10.1038/ngeo1452
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
考古学:古代のゲノムからアバール人コミュニティーの社会組織と権力の再編が明らかになったNature
-
天体物理学:マグネターの巨大フレアという珍しい現象が観測されたNature
-
創薬:脳オルガノイドを使って神経発達障害の治療法を検証するNature
-
医学:実験室で培養された「ミニ結腸」をがん研究に用いるNature
-
遺伝学:鳥の歌のリズムを調べるNature Communications
-
心理学:画像の特徴は時間の経過の感じ方に影響を及ぼす可能性があるNature Human Behaviour