Research Press Release
始生代のもや
Nature Genetics
2012年3月19日
26億5千万年前から25億年前には、地球大気は炭化水素のもやと、もやのない条件との間を周期的に推移していたと今週号のNature Geoscience onlineに発表された論文が報告している。約1億年後に大気が酸化された後に、もやは永久に消滅した。 Aubrey Zerkle等は、26億5千万年前から25億年前に現在の南アフリカで堆積した海洋堆積物の地球化学的性質を分析した。彼らは、微生物により局所的に酸素が生産された証拠を見つけたが、炭素と硫黄の同位体はその酸素は全く大気には取り込まれなかったことを示している。その代わりに、著者等は大気が、厚い炭化水素のもやに覆われた状態と、もやのない状態との間を繰り返し推移していたと示唆している。研究チームは、推移が起きたのは微生物のメタン生産速度変化が原因だとしている。
doi:10.1038/ngeo1425
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
古生物学:小さなティラノサウルスの謎Nature
-
生物学:新しい抗毒素が蛇咬傷から守るNature
-
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
細胞生物学:ホッキョククジラの長寿の謎が解明されるNature
-
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
