Research Press Release
ナノ粒子の構造的特性を測定する方法
Nature Communications
2011年8月17日
従来の約20倍の分解能で単一ナノ粒子の構造的特性を調べる方法が発表された。ナノ粒子は、薬物送達に用いられるため、今回の研究は、特定の特性を有する薬の開発にとって重要な意味を持つ可能性がある。この研究成果を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。 流動的な界面に存在するナノ粒子は、薬物送達、生体膜を介した取り込み、ナノ複合材料の作製など、さまざまな分野での応用にとって重要だ。その中で、個々のナノ粒子のぬれ性を解明することは、これまで難題として残っていた。今回、L Isaたちは、直径10ナノメートルという微小なナノ粒子のぬれ性を個別に測定するために用いることのできるin situ画像化法を開発した。 この分解能は、現在の技術水準をはるかに超えるもので、ナノスケールのぬれを解明するうえで新たな知見をもたらすかもしれない。
doi:10.1038/ncomms1441
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
量子物理学:通信インフラを活用した長距離量子通信Nature
-
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
気候変動:温暖化が進む世界で急激な「気温の変化」が増えているNature Communications
-
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
気候:都市のヒートアイランド現象による気温関連死の評価Nature Climate Change