【進化学】:大量絶滅で恩恵を受けたのは誰?
Nature Communications
2017年10月11日
大量絶滅が起こった後に多様性の低い期間が続き、特定の新種がパンゲア超大陸の広範な地域で大きな割合を占めていたことを報告する論文が、今週掲載される。この新知見は、大量絶滅の影響を予測できる可能性を示しており、また、現在の高い絶滅速度の結果としての将来的な生物群集の変化予測の手掛かりにもなっている。
大量絶滅があると、広範囲に生息する少数の種が大きな割合を占める生物群集(「災害動物相」)が出現すると考えられている。しかし、この学説を検証する研究の数は少なく、研究対象も狭く、例えば、小さな領域を対象としていた。今回、David Buttonたちの研究グループは、この問題に取り組むため、パンゲア超大陸における生物多様性の長期的変化を評価した。Buttonたちは、約2億6000万年~1億7500万年前(ペルム紀後期からジュラ紀初期)に約900の動物種に生じた変化を分析した。この期間中には二度の大量絶滅が起こり、恐竜類と現生脊椎動物が出現していた。
今回の研究結果は、いずれの大量絶滅の後にも生物群集において多数の生物種が絶滅しただけでなく、広範囲に生息する新たに進化した生物種が大きな割合を占めるようになり、地球全体で多様性が低下したことを明らかにしている。この共通のパターンは、大量絶滅が動物の分布に及ぼす影響が予測可能なことが示唆しており、現代の保全活動にとっての指針となる可能性がある、とButtonたちは結論付けている。
doi:10.1038/s41467-017-00827-7
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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