Research Press Release
間違った場所に骨ができるのを防ぐ
Nature Medicine
2011年4月4日
外傷や手術の後で軟部組織中に骨が形成される異所性骨化を、ある核内受容体の活性化因子が防いでいることが、マウスで報告されている。 進行性骨化性線維異形成症(FOP)といった病気の特徴は、異所性の骨化である。FOP患者はALK2という遺伝子に変異があることが多く、これに似た変異をもつよう遺伝子操作したマウスでは異所性骨化が見られる。M Iwamotoたちはこのマウスモデルを使って、レチノイン酸受容体γのアゴニストが異常な骨形成を防いでいることを発見した。ヒトの異所性骨化に対しても、この方法が有効な可能性がある。
doi:10.1038/nm.2334
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
量子物理学:通信インフラを活用した長距離量子通信Nature
-
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
気候変動:温暖化が進む世界で急激な「気温の変化」が増えているNature Communications
-
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
気候:都市のヒートアイランド現象による気温関連死の評価Nature Climate Change