Research Press Release
重力の量子効果を調べる
Nature Physics
2011年4月18日
分光法を用いて、重力と量子力学の効果を同時に調べうることが、Nature Physics(電子版)で報告される。この方法は、重力の法則の感度の高い検証手段となるかもしれない。 一般的に分光法は、物質と電磁場の相互作用を調べるのに用いられる。対照的に、H Abeleたちは、分光法を用いて、重力の量子効果を調べている。彼らは、中性子を機械的に振動している鏡で跳ね返らせ、これを用いて地球の重力場における中性子の量子状態の遷移を調べている。同様の実験はこれまでにも行われているが、跳ね返る中性子を高い感度で測定したのはこれが初めてである。
doi:10.1038/nphys1970
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
考古学:古代のゲノムからアバール人コミュニティーの社会組織と権力の再編が明らかになったNature
-
天体物理学:マグネターの巨大フレアという珍しい現象が観測されたNature
-
創薬:脳オルガノイドを使って神経発達障害の治療法を検証するNature
-
医学:実験室で培養された「ミニ結腸」をがん研究に用いるNature
-
遺伝学:鳥の歌のリズムを調べるNature Communications
-
心理学:画像の特徴は時間の経過の感じ方に影響を及ぼす可能性があるNature Human Behaviour