Research Press Release
遠地における誘発地震は小地震に限定される
Nature Geoscience
2011年3月28日
大地震の後ではより大きな地震による地域的な災害の危険が増大するが、全球的な災害は増大しないとの報告が、Nature Geoscience(電子版)に発表される。地震の近傍では、地震の後に強い地震動が引き続いて起きる危険が増大するが、閾値となる距離よりも遠くでは小さな地震が誘発して起きるだけのようである。
T ParsonsとA Velascoは、相対的な時間によりそれ以前のマグニチュード7以上の地震によって誘発された可能性があるマグニチュード5以上の地震すべてについて、 30年にわたるカタログを作った。彼らは、大地震に関連して地震災害が増大する地域は、本震の震央から地震破壊の長さの約2〜3倍の半径に限られることを見いだした。
doi:10.1038/ngeo1110
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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