Research Press Release
変異免疫細胞の悲惨な最期
Nature Immunology
2010年3月1日
免疫応答を持続できない変異マウスの報告が寄せられている。
「Elektra」マウスは、細菌やウイルスの感染で簡単に死ぬ特殊な変異系統である。Elektraマウスでは、免疫細胞は正常に発生し、感染によって活性化されるが、正常マウスの免疫細胞とは違って、活性化されると間もなく死んでしまう。そのため、Elektraマウスは免疫不全に陥り、どのような感染でも死んでしまう。
B Beutlerたちは、Elektraマウスの免疫異常の原因が、Schlafen-2とよばれる遺伝子の変異にあることを突き止めた。このSchlafen-2遺伝子の産物がどのようにして活性化免疫細胞の生存を促進するのかはまだ解明されていないが、Beutlerたちは、一部のポックスウイルスがSchlafenに似た遺伝子をもつことを指摘し、ウイルスが感染した宿主細胞を長く生存させるために同様の働きを利用している可能性を示唆している。
doi:10.1038/ni.1847
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
健康:肥満の増加は低所得国でより急速に進んでいるNature
-
気候:複合的な極端気象が炭素収支の再考を迫る可能性Nature
-
古生物学:古代の歯が原初的な人類集団間の交流を示唆しているNature
-
医学:体重減少後の維持に役立つ可能性のある戦略Nature Medicine
-
神経科学:脳の解読技術を用いて音声の音量を選択的に高めるNature Neuroscience
-
生態学:花粉媒介者は小規模農家の健康と収入を支えているNature
