注目の論文
【材料】昆虫から着想を得た抗菌表面
Nature Communications
2013年11月27日
Materials: Insect-inspired antibacterial surfaces
ブラックシリコンでできた人工の抗菌表面について報告する論文が、今週掲載される。この材料は、天然の抗菌特性を有することが知られたトンボの羽から着想を得たものであり、別の新たな生物模倣型抗菌表面の開発につながる可能性がある。
昆虫の羽の表面特徴からは、疎水性、抗菌活性など、いくつかの興味深い特性が得られる。今回、Elena Ivanovaたちは、トンボの羽の表面特徴を解析して、合成材料ブラックシリコンの表面特徴と明らかに類似していることを見いだした。Ivanovaたちは、この観察をさらに進めて、この2つの材料の比較研究を行い、ブラックシリコンにも高い抗菌性があり、さまざまなタイプの細菌に対して抗菌活性を示すことを明らかにした。今回の研究結果は、次世代抗菌表面として使用されているブラックシリコンにとっての地固めとなる可能性があると考えられている。
doi: 10.1038/ncomms3838
注目の論文
-
7月24日
テクノロジー:ブレスレットが手ぶりをコンピューターのコマンドに変換するNature
-
7月24日
考古学:AIがラテン語の碑文を復元し、文脈を明らかにするNature
-
7月17日
惑星科学:惑星系の誕生の瞬間をとらえるNature
-
7月17日
素粒子物理学:CERNで観測されたつかみどころのない物質と反物質の非対称性Nature
-
7月10日
惑星科学:太陽系最大の衝突から得られた知見Nature
-
7月10日
環境:大西洋全域で高濃度のナノプラスチック粒子が検出されるNature