注目の論文
皮膚に貼り付ける温度計
Nature Materials
2013年9月16日
A wearable thermometer
人間の皮膚に貼り付けて熱伝導度と温度をモニタリングする超薄型デバイスが、今週オンライン版に報告される。ボランティアによる使用結果から、血流や皮膚水分など臨床的に意義ある情報が、極めて高感度で得られることが明らかになった。
John Rogersらは、人間の皮膚と同じくらいの弾力性を持つ微小な孔の開いた柔軟な材料の表面上に、小型センサー・ヒーターアレイを作製した。したがって、センサーで測定する際、患者は不快感を起こさない。また、デバイスは発汗に影響を及ぼさない。Rogersらは、作製した試作品と、従来から病院で皮膚温度のマッピングに用いられている赤外線デジタルカメラとを比較し、同等の空間分解能と温度感度を持つことを実証した。
こうした「装着」できるセンサーアレイは、データ収集中に装着者が自由に動けるので、カメラを使ったシステムよりも応用の範囲が広い。Rogersらによると、このデバイスは測定と加熱が同時にできるので、今回実証された血液微小循環の変化の検出以外にも、いろいろな診断・治療応用が可能になるであろう。
doi: 10.1038/nmat3755
注目の論文
-
7月25日
コンピューターサイエンス:生成AIのデータで訓練されたAIモデルが崩壊する可能性Nature
-
7月25日
天文学:JWSTが観測した巨大惑星Nature
-
7月23日
環境:機械学習による気象と気候予測の改善Nature
-
7月18日
工学:太陽電池で動く小型飛行ロボットNature
-
7月17日
天文学:タイタンの海を調査するNature Communications
-
7月16日
惑星科学:月の地下に探索できそうな洞窟の通路を発見Nature Astronomy