注目の論文
雨滴の大きさの起源
Nature Physics
2009年7月21日
Origin of raindrop size revealed
雨滴の大きさがさまざまであるのは、個々の水滴がばらばらになることが原因である、とNature Physics(電子版)に報告される。これは、これまで考えられていたよりも、かなり簡単なメカニズムである。
地面に落ちる雨滴の大きさはさまざまである。このような大きさの分布は、落下している水滴が何度も複雑な相互作用をした結果生じると考えられていた。しかし、E VillermauxとB Bossaは、落下する水滴の高速動画を分析して、相互作用していない個々の雨滴がばらばらになることでこのような分布が生じることを明らかにした。
最初は球状だった水滴が落下すると、徐々に平たくなってパンケーキの形になることが、この動画によって実証された。水滴がさらに広がって薄くなると、やがてその前面に空気を捕らえて、ひっくり返ったかばんの形になる。最終的には、かばんの形の水滴が一定の大きさまで膨らむと、ばらばらになって小さな水滴がたくさんできる。こうしてできた水滴の大きさの分布は、自然の降雨の分布とよく似ている。
doi: 10.1038/nphys1340
注目の論文
-
6月26日
天文学:新惑星の発見が宇宙の知識の空白を埋めるNature
-
6月26日
コンピューターサイエンス:コンピュータービジョンの研究が監視技術にどのように活用されているかNature
-
6月19日
工学:イメージングセンサーがより鮮やかに色を捉えるNature
-
6月17日
都市:人工光が都市部の生育期を延長させているNature Cities
-
6月12日
コンピューターサイエンス:不正行為を防ぐ乱数生成器Nature
-
6月12日
工学:油絵に生じた損傷を覆い隠すNature