注目の論文
ナノスケールで色中心を画像化する
Nature Photonics
2009年2月23日
Imaging colour centres on the nanoscale
科学者らは、ダイヤモンド格子内部の個々の色中心を、これまでにない5.8ナノメートルという優れた分解能で画像化した。この研究はNature Photonics(電子版)に報告されるが、固体単一光子源の開発や量子情報処理の発展に役立つことが確実視されている。
従来、画像化システムにはいわゆる回折限界があるため、これらの色中心(ダイヤモンド格子中の2個の炭素原子と置き換わった1個の窒素原子に起因する発光欠陥)を画像化することは困難であった。色中心間の距離は照射光の波長の半分未満だからである。S Hellらは今回、目標物の周りの物体の蛍光を抑制し、目標物だけを蛍光発光させることにより回折限界を克服できる誘導放出抑制(STED)顕微鏡法を用いて、これらの色中心を画像化した。Hellらは、照射光の波長の100分の1より小さい、5.8ナノメートルの分解能を実現している。またHellらは、ナノメートルの10分の1のオーダーの精度で、欠陥の位置を決定することができた。
doi: 10.1038/nphoton.2009.002
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