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天文学:超新星の初期段階を観測した

Nature

2022年11月10日

Astronomy: Early phases of a supernova captured

約115億年前に発生した超新星の初期段階(爆発の数時間後)を観測した結果を明らかにした論文が、今週のNatureに掲載される。

今回、Wenlei Chenたちは、ハッブル宇宙望遠鏡による画像の保存記録を系統的に検索する作業において、2010年12月に撮像されたアベル370銀河団で急速に進化する超新星の重力レンズ像(3件)を発見した。これらの画像は、超新星の初期段階(超新星爆発の約6時間後以降)の3つの時点を示している。Chenたちは、この超新星の赤方偏移(宇宙が膨張していることを示している)が約3であり、約115億年前に起こった出来事に相当すると報告している。これらの画像の明るさと色の分析からは、約8日間にわたって温度が急速に低下したことが示唆されている。Chenたちは、このことから爆発前の恒星の半径を太陽の約530倍と算出した。この大きさは、赤色超巨星の大きさと一致する。

Chenたちは、超新星の重力レンズ像をさらに発見できれば、赤色偏移の量が大きい大質量星の集団を研究する機会が得られるという見解を示している。

doi: 10.1038/s41586-022-05252-5

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