注目の論文
【核物理学】核弾頭の検証に用いる中性子イメージング技術
Nature Communications
2016年9月21日
Nuclear physics: Neutron imaging for nuclear warhead verification
検査対象の核弾頭が本物であることを証明できるが、その際に検査対象の詳細をはっきりさせないという中性子イメージング技術が実証されたことを報告する論文が掲載される。
将来の核軍備管理協定では、検証のために核弾頭として提出されたものが本物であることを確認する目的の信頼できる検証メカニズムが義務づけられる可能性がある。しかし、各国の安全保障と核拡散に関する懸念があるため、検証対象の核弾頭の組成や設計に関する情報が明らかにならないような検証方法が求められている。ゼロ知識証明は、そうしたことのできる数学的暗号方式だが、こうした抽象的な概念を現実の物理的イメージング技術の実現につなげることは未解決の課題となっている。
今回、Sebastien Philippeたちは、画像化する物体に関する情報が含まれない検証ツールのプロトコルを実証した。このプロトコルで、試験対象物を中性子源とエマルション検出器の間に配置すると、試験対象物の「特徴(fingerprint)」がエマルション中に出現する気泡に記録される。被検証者が準備した検出器には、あらかじめ基準サンプルによって得られた相補的な気泡分布データが保存されている。このプロトコルでは、完全に平坦なシグナルが適合を意味し、試験対象物が基準サンプルと同じものであることが確認される。その際に、検証を実施する者が利用価値のある情報を得ることはできない。
doi: 10.1038/ncomms12890
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