注目の論文
化学療法薬投与中の子供の難聴に関連する多型
Nature Genetics
2009年11月9日
Variants associated with hearing loss in children receiving chemotherapy medication
化学療法による難聴と特定の複数の遺伝的多型との関連が同定されたことを報告する新たな研究論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この研究結果からは、化学療法による難聴のリスクが高い人々を特定する上で、これらの遺伝的多型が有用となる可能性が示唆されている。こうした人々を特定することは、治療の管理に役立つかもしれない。
シスプラチンは、一般的に用いられる化学療法薬だが、成人の10~25%、子供の41~61%に重度の難聴を引き起こすなどの副作用がある。ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ、バンクーバー)のC Rossらは、シスプラチン誘導性難聴の高いリスクに関連する可能性のある遺伝的多型を同定するため、シスプラチン化学療法を受けている150人以上の子供を対象として、220種の薬物代謝遺伝子を解析した。その結果、これらの子供において、TPMT、COMT両遺伝子の多型がシスプラチン誘導性難聴に有意に関連していることを見出した。
以上の知見が臨床で治療法を選択する際の目安として有用なものとなるかどうかを判断するには、今後の研究の積み重ねが必要である。
doi: 10.1038/ng.478
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