注目の論文
【進化】大勢の人の中から目的の顔を見つける
Nature Communications
2014年9月17日
Evolution: Faces in a crowd
ヒトの顔に個性が生まれたのは、複雑な社会集団における人違いを避けるためだったという考え方を示した新しい論文が掲載される。
ヒトには、大規模な社会集団を構成するさまざまな人々を見分けるという注目すべき能力がある。その一因は、顔の特徴が千差万別である点で、ヒトの顔は、大集団で生息する他の動物種より多様性が高い。
今回、Michael SheehanとMichael Nachmanは、顔の特徴と体形質の測定指標を用いて、顔が、一般に、手などその他の特徴よりも形状とレイアウトの多様性がはるかに高いことを明らかにした。今回の研究では、アフリカ系とヨーロッパ系の人々の大型の遺伝子データセットの解析も行われ、顔の特徴に関連するゲノム領域の多様性が高いことを示す証拠が得られた。この新知見は、顔の形質の多様性の高さを維持するために選択圧が働いていることを示唆しており、顔の個性のための進化的選択を示している。
また、この特定のゲノム領域は、ネアンデルタール人のものと類似しており、この多様性が、現生人類が登場する前から存在していたことが示唆されている。
doi: 10.1038/ncomms5800
注目の論文
-
4月25日
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
4月24日
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
4月22日
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
4月17日
神経学:パーキンソン病に対する幹細胞治療の安全性を臨床試験によって実証Nature
-
4月15日
生体医工学:視覚障害者の移動を支援するウェアラブルAIシステムNature Machine Intelligence
-
4月15日
健康:テクノロジーの活用が高齢期の認知機能低下リスクを軽減するかもしれないNature Human Behaviour