注目の論文
再発阻止
Nature Neuroscience
2013年6月24日
Blocking relapse
哺乳類ラパマイシン標的複合体1(mTORC1)というタンパク質を妨害すると、アルコールに付随する記憶を乱し、薬物濫用モデル動物で行動再発を抑制できるという報告が、今週オンライン版に掲載される。この研究は、ヒト患者で薬物濫用の再発を防ぐ治療の標的となる可能性を示唆している。
以前薬物と同時に経験した合図に遭遇すると、薬物への渇望が呼び起こされることがあり、薬物濫用の再発の可能性が高まる。Dorit Ronたちは、アルコールの匂いや味(ただし、アルコールそのものではない)に出会うと、ラットがアルコールを得ようとする意思が増加し、同時に脳のいくつかの領域でmTORC1タンパク質が活性化されることを発見した。Ronらがアルコールの合図に触れた直後にmTORC1の活性化を阻害したところ、再発行動が抑制された。
mTORC1はまた、再活性化によって空間認識や恐怖記憶の強化に関与しており、mTORC1が記憶の再統合に全般的な役割を果たす可能性が示唆される。
doi: 10.1038/nn.3439
注目の論文
-
4月19日
古生物学:インドで発見された化石は新属新種の古代の大蛇だったScientific Reports
-
4月18日
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
4月18日
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
4月17日
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
4月16日
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change
-
4月16日
医学研究:一部の患者では、抗体がパーキンソン病の運動機能症状の進行を遅らせる可能性があるNature Medicine