注目の論文
【古生物学】ヨーロッパ最古の高度文明はヨーロッパ起源だった
Nature Communications
2013年5月15日
Palaeontology: A European origin for the first advance civilization
ヨーロッパで最初の主要な文明であったミノア文明がヨーロッパ起源であることが判明した。ミノア文明の遺跡は、エジプトとリビアの要素との類似性があり、英国人考古学者アーサー・エバンス卿による発見以来、ミノア文明はアフリカ起源だと考えられていた。
ミノア人は、クレタ島に居住し、そのまま滅亡を迎えたが、それが、紀元前2,000年頃に起こったと推定されているサントリーニ島での火山噴火と結びついていると考えられてきた。今回、George Stamatoyannopoulosたちは、クレタ島の洞窟で発見された保存状態のよいミノア時代の遺骨から遺伝的データを採取し、そのDNAフィンガープリントを現在と古代のアフリカ、ヨーロッパと中東のヒト集団に由来するDNAを比較した。その結果、古代ミノア人が、新石器時代と現代のヨーロッパ人集団、それに、現代のクレタ島ラシシ高原の住民と強固な結びつきのあることが示唆されている。
ミノア文明の起源は、約9000年前にヨーロッパに移動した新石器時代のヒト集団であった可能性が最も高い。また、トルコのアナトリア地方からヨーロッパに広がった古代ヒト集団が、クレタ島にも広がって、初期ミノア文明の創出に寄与した可能性も非常に高い。
doi: 10.1038/ncomms2871
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