注目の論文
てんかんにおけるカリウムチャネルの役割
Nature Neuroscience
2010年8月2日
Potassium channel's role in epilepsy
海馬は記憶に関する重要な領域であり、マウスでは海馬にある特定種のカリウムチャネルについて数を減らしたり活性化を抑えたりすると、てんかんの場合と似た複数の脳領域に興奮性亢進が起こる。Nature Neuroscience(電子版)に報告された研究によると、てんかんの一部の病型にみられる興奮性亢進の根拠が説明できるかもしれない。
T Jeglaらは、海馬の錐体神経細胞にあるカリウムチャネルKv12.2の遺伝子をノックアウトしたマウスを作出した。このマウスは錐体神経細胞のランダムな興奮性という徴候を示し、ある種のてんかんでみられる症状と似た発作を自然発症した。野生型マウスのカリウムチャネルを薬剤で薬理学的に遮断しても同じ結果が得られた。これらは予備的な結果にすぎないが、ヒトのある種のてんかんが生じる機構を理解するのに役立つかもしれない。
doi: 10.1038/nn.2610
注目の論文
-
4月25日
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
4月24日
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
4月22日
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
4月17日
神経学:パーキンソン病に対する幹細胞治療の安全性を臨床試験によって実証Nature
-
4月15日
生体医工学:視覚障害者の移動を支援するウェアラブルAIシステムNature Machine Intelligence
-
4月15日
健康:テクノロジーの活用が高齢期の認知機能低下リスクを軽減するかもしれないNature Human Behaviour