注目の論文
もう一度再生
Nature Neuroscience
2009年6月15日
Play it again
覚醒行動を短時間中断するとその間にそれまでに経験した神経活動のパターンの再生が起こることは、覚醒時の再生が記憶の固定と想起に役割をもつことを示唆する。Nature Neuroscience(電子版)の論文は、記憶には睡眠中の再生のみが重要と示唆していた以前の理論とは異なるものだ。
海馬は記憶形成に重要な脳の構造である。L FrankとM Karlssonは、ラットが2種類の環境を走り抜けるときと、その行動の合間に飼育箱で休息しているときの海馬ニューロン群の活動を記録した。一方の環境で起こった神経活動の再生は、もう一方の環境でも全く同じように起こり、箱で休息中であっても同じように起こるらしいことがわかった。このことは、覚醒中のラットの海馬における再生活動は入力感覚情報とは無関係に起こることを示唆する。
覚醒中の再生は以前も観察されているが、どれもそのときの環境と結びつけて考えられていた。再生が記憶処理と結びつきながら独立に起こりうることを証明したのは、今回が初めてである。
doi: 10.1038/nn.2344
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