注目の論文
【進化】実験室での共食い
Nature Communications
2013年5月1日
Evolution: Cannibals in the lab
実験室条件下でのショウジョウバエ幼虫の捕食性共食いを示す証拠が得られたことを報告する論文が、今週掲載される。通常は肉食種でないショウジョウバエに見られる共食い行動が、栄養不良の条件下での生き残りに寄与している可能性のあることが、この論文に示されている。
今回、Roshan Vijendravarmaたちは、混雑した実験室条件下で、ショウジョウバエの若齢幼虫に共食い行動が見られること、すなわち蛹化の準備に入っている高齢幼虫を定期的に攻撃し、食べていることを明らかにした。襲撃された犠牲者が発する匂いによって、もっと多くの襲撃者が襲撃現場へ誘引されるため、この共食いは集団行動になっている。また、Vijendravarmaたちは、共食いによって、幼虫の口器が可塑性をもつようになり、百世代にわたって栄養不良状態下に維持された個体群が進化して、共食い種としての効率を高めたことを示す証拠も示している。
doi: 10.1038/ncomms2744
注目の論文
-
11月14日
医学:豚からヒトへの腎臓移植の長期経過観察Nature
-
11月14日
生態学:鳥インフルエンザがサウスジョージア島の繁殖期のゾウアザラシ個体数を半減させるCommunications Biology
-
11月13日
気候変動:ムンバイにおける異常降雨に関連した不均衡な死亡率Nature
-
11月11日
加齢:多言語使用は老化の加速を防ぐかもしれないNature Aging
-
11月11日
バイオテクノロジー:超音波がマウスの脳卒中後の脳内残留物を除去するのに役立つNature Biotechnology
-
11月6日
神経科学:時間の経過とともに発達する脳の変化を解明するNature
