注目の論文
抗血栓薬の副作用である出血を阻害する解毒剤
Nature Medicine
2013年3月4日
An antidote to block the bleeding side-effect of anti-thrombotic drugs
凝固因子Xaの直接阻害剤には、過剰な阻害により生じる出血という副作用があるが、ある解毒剤が、この副作用を特異的に阻害することが動物モデルで明らかになった。この解毒剤が、ヒトでも同様な働きをするなら、第Xa因子阻害剤の利用価値が大幅に高まる可能性がある。
凝固因子Xaを標的とする薬剤は、ヒトの血液凝固を防ぐ目的での使用が最近認可され、ワーファリンに代わって標準治療として広く利用される可能性がある。Uma Sinhaたちがその解毒剤として開発したのは、第Xa因子を改変した組換え因子で、天然の正常な第Xa因子がもつ凝固促進活性をもたないが、第Xa因子を阻害する薬剤に結合はするので、阻害薬を吸収してしまうことになる。著者たちはウサギを用いて、第Xa因子の過剰な阻害が原因で生じた出血を、この解毒剤によって止められることを明らかにした。
doi: 10.1038/nm.3102
注目の論文
-
8月14日
健康科学:都市設計は身体活動に影響を与えるNature
-
8月12日
がん:膵臓がんまたは大腸がんの患者において有望な効果を示すワクチンNature Medicine
-
8月12日
生態学:熱波が熱帯の鳥類の個体数減少と関連しているNature Ecology & Evolution
-
8月8日
考古学:スペインの洞窟で新石器時代の人肉食の証拠が発見されるScientific Reports
-
8月7日
人類の進化:スラウェシ島における初期ホミニンの居住Nature
-
8月7日
生態学:タコの観察がソフトロボットの設計に新たな着想を与えるかもしれないNature