注目の論文
心臓の生物学的ペースメーカーに向けて
Nature Biotechnology
2012年12月17日
Toward a biological pacemaker for the heart
げっ歯類の心臓細胞を、遺伝子治療によって、特殊な心臓ペースメーカー細胞へと変換したとの報告が寄せられている。この方法を最適化してヒトに使えるよう改良すれば、やがては人工ペースメーカーの代わりになるかもしれない。
心臓の洞房結節にある少数の特殊化した細胞が、心臓の拍動のリズムを制御している。これらの細胞の機能が病気や加齢のために衰えると、生命の維持に差し障るほど拍動が遅くなったり、不規則になったりする。現在の唯一の治療法では、人工ペースメーカーを埋め込まなくてはならない。
Eduardo Marbanたちは、胚発生の際に天然のペースメーカー細胞の形成にきわめて重要な働きをする一群の遺伝子を検討し、不活化ウイルスを利用してそのうちの1つをげっ歯類の心臓細胞に導入すると、導入した細胞が、機能をもったペースメーカー細胞に変換されることを明らかにした。
doi: 10.1038/nbt.2465
注目の論文
-
8月14日
健康科学:都市設計は身体活動に影響を与えるNature
-
8月12日
がん:膵臓がんまたは大腸がんの患者において有望な効果を示すワクチンNature Medicine
-
8月12日
生態学:熱波が熱帯の鳥類の個体数減少と関連しているNature Ecology & Evolution
-
8月8日
考古学:スペインの洞窟で新石器時代の人肉食の証拠が発見されるScientific Reports
-
8月7日
人類の進化:スラウェシ島における初期ホミニンの居住Nature
-
8月7日
生態学:タコの観察がソフトロボットの設計に新たな着想を与えるかもしれないNature