注目の論文
白血病の成長や治療への抵抗性の手がかり
Nature Medicine
2012年6月11日
Clue to leukemia growth and resistance to therapy
白血病細胞は、肝細胞増殖因子(HGF)の分泌を増やしてその受容体であるMETを活性化することによって、自己を養い、増殖を促進できるとの報告が寄せられている。白血病細胞は、このような自己分泌ループのおかげで、METの阻害という治療を回避しているという。
Thomas Lookたちは、白血病細胞株と臨床試料を用いてゲノムのスクリーニングを行い、異常なHGF発現が、ある種の急性白血病の発症に不可欠な要因であることを発見した。そして、MET阻害剤での治療によって薬剤抵抗性が生じるのは、HGF発現の亢進によってMETの阻害が補償されるためであることを明らかにした。
この知見は、癌に対する標的化治療を設計する際に、癌細胞の適応応答への配慮が重要になることを示している。
doi: 10.1038/nm.2819
注目の論文
-
7月24日
テクノロジー:ブレスレットが手ぶりをコンピューターのコマンドに変換するNature
-
7月24日
古生物学:「トサカ」を持つ爬虫類が羽毛の進化理論を揺るがすNature
-
7月23日
神経科学:COVIDパンデミックが英国の成人の脳の老化を早めることに関連するNature Communications
-
7月22日
社会科学:週4日勤務制が労働者のウェルビーイングを向上させるNature Human Behaviour
-
7月18日
動物の行動:犬のテレビを視聴する習慣は性格によって異なるScientific Reports
-
7月18日
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports