注目の論文
ペルム紀における海洋生物多様性の減少
Nature Communications
2011年2月23日
Marine biodiversity loss in the Permian
生物多様性は、いくつかの危機に直面した後、最終的にはペルム紀末期に起こった有名な大惨事により、全球規模で海洋生物種の約90%が死滅した。今週、Nature Communicationsに掲載される論文では、この大惨事に先立って酸素含有量の少ない水塊が表層に移動し、ペルム紀後期に海洋生物が死滅した、という見方が示されている。この考え方は、最終的な絶滅に至るまでに海洋環境が長期にわたって悪化していたことを示唆している。
今回Shenらは、中国南部で出土した堆積岩から硫黄同位体比シグナルが検出されたことを報告している。低酸素高硫黄の水塊は、通常は、深海に分布しているが、Shenらの報告は、この水塊が表層付近に流入したことを示唆している。この水塊によって、海洋生物や生物擾乱を引き起こす生物が減少し、著しい生物多様性の減少が起こったと考えられる。
doi: 10.1038/ncomms1217
注目の論文
-
8月14日
健康科学:都市設計は身体活動に影響を与えるNature
-
8月12日
がん:膵臓がんまたは大腸がんの患者において有望な効果を示すワクチンNature Medicine
-
8月12日
生態学:熱波が熱帯の鳥類の個体数減少と関連しているNature Ecology & Evolution
-
8月8日
考古学:スペインの洞窟で新石器時代の人肉食の証拠が発見されるScientific Reports
-
8月7日
人類の進化:スラウェシ島における初期ホミニンの居住Nature
-
8月7日
生態学:タコの観察がソフトロボットの設計に新たな着想を与えるかもしれないNature