注目の論文
ペルム紀における海洋生物多様性の減少
Nature Communications
2011年2月23日
Marine biodiversity loss in the Permian
生物多様性は、いくつかの危機に直面した後、最終的にはペルム紀末期に起こった有名な大惨事により、全球規模で海洋生物種の約90%が死滅した。今週、Nature Communicationsに掲載される論文では、この大惨事に先立って酸素含有量の少ない水塊が表層に移動し、ペルム紀後期に海洋生物が死滅した、という見方が示されている。この考え方は、最終的な絶滅に至るまでに海洋環境が長期にわたって悪化していたことを示唆している。
今回Shenらは、中国南部で出土した堆積岩から硫黄同位体比シグナルが検出されたことを報告している。低酸素高硫黄の水塊は、通常は、深海に分布しているが、Shenらの報告は、この水塊が表層付近に流入したことを示唆している。この水塊によって、海洋生物や生物擾乱を引き起こす生物が減少し、著しい生物多様性の減少が起こったと考えられる。
doi: 10.1038/ncomms1217
注目の論文
-
4月23日
心理学:画像の特徴は時間の経過の感じ方に影響を及ぼす可能性があるNature Human Behaviour
-
4月19日
古生物学:インドで発見された化石は新属新種の古代の大蛇だったScientific Reports
-
4月18日
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
4月18日
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
4月17日
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
4月16日
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change