注目の論文
微生物によるバイオディーゼル燃料の生産
Nature Communications
2011年9月28日
Microbial production of a diesel biofuel
D2ディーゼル燃料の代わりとなるバイオ燃料を微生物によって生産するという目標に一歩近づいたことが明らかになった。この次世代燃料は、石油系燃料に似た特性を有し、既存の設計によるエンジンと流通・貯蔵インフラを利用でき、環境にも利益をもたらす可能性がある。この研究成果の詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
T S Leeたちは、ビサボランを生合成して、D2ディーゼル燃料の代替品として利用できることを発見し、代謝工学によって細菌と酵母を作製し、ビサボランの前駆体であるビサボレンを生合成した。ただ、残念なことに、ビサボラン生合成の最終段階には、従来の水素化が必要で、微生物を用いて実施できない。
商業的に見合う数量での生産にスケールアップするには、さらなる目覚ましい開発が必要とされるが、今回の研究は、新たなテルペン系の次世代燃料を同定し、バイオ燃料生産のための微生物プラットフォームの開発に関する手がかりをもたらした。
doi: 10.1038/ncomms1494
注目の論文
-
4月25日
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
4月24日
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
4月22日
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
4月17日
神経学:パーキンソン病に対する幹細胞治療の安全性を臨床試験によって実証Nature
-
4月15日
生体医工学:視覚障害者の移動を支援するウェアラブルAIシステムNature Machine Intelligence
-
4月15日
健康:テクノロジーの活用が高齢期の認知機能低下リスクを軽減するかもしれないNature Human Behaviour