注目の論文
【化石】始祖鳥は能動的飛行をしていた
Nature Communications
2018年3月14日
Fossils: Taking flight: Archaeopteryx gets into a flap
ジュラ紀後期の恐竜である始祖鳥は動力飛行できたことを示唆する論文が、今週掲載される。始祖鳥が羽毛の生えた翼を使って能動的飛行をしていたのか、それとも受動的滑空をしていたのかという疑問は、これまでの研究で解決されていない。
今回、Dennis Voetenたちの研究グループは、位相差シンクロトロン・マイクロトモグラフィーという手法を用いて化石を破壊せずに骨の内部を可視化し、始祖鳥の翼の骨の構造を分析した。Voetenたちは、絶滅した翼竜類から現生鳥類に至る広範囲の動物種との比較により、骨の構造から飛翔様式を高い信頼性をもって予測できることを示し、始祖鳥が、短距離飛行やバースト飛行の時に羽ばたきをする現生鳥類と類似していることを明らかにした。
始祖鳥と現生鳥類は、骨の内部構造に類似点があるが、始祖鳥の解剖学的構造は現生鳥類の飛翔時の羽ばたきに適していないため、Voetenたちは、始祖鳥が現生鳥類と異なる羽ばたき運動をし、異なる空中姿勢をとっていたと考えている。
doi: 10.1038/s41467-018-03296-8
注目の論文
-
8月14日
健康科学:都市設計は身体活動に影響を与えるNature
-
8月12日
がん:膵臓がんまたは大腸がんの患者において有望な効果を示すワクチンNature Medicine
-
8月12日
生態学:熱波が熱帯の鳥類の個体数減少と関連しているNature Ecology & Evolution
-
8月8日
考古学:スペインの洞窟で新石器時代の人肉食の証拠が発見されるScientific Reports
-
8月7日
人類の進化:スラウェシ島における初期ホミニンの居住Nature
-
8月7日
生態学:タコの観察がソフトロボットの設計に新たな着想を与えるかもしれないNature