注目の論文
HIV感染の予防効果を高めるテノホビルゲル
Nature Medicine
2018年2月27日
Better HIV-protection by tenofovir gel
殺菌性ゲルであるテノホビルのHIV感染に対する予防効果は、膣に炎症のない女性の場合の方が女性全体に比べて明らかに高いことを報告する論文が、今週掲載される。この知見から、抗炎症薬を使うなどして性器の炎症を抑えたり、感染や刺激といった炎症の原因を除いたりすれば、テノホビルの予防効果を高めるのに役立つ可能性が示唆される。
南アフリカの889人の女性を対象に、30か月にわたってHIV感染率を調べたこれまでの研究では、テノホビルゲルをきちんと必ず使用することによって、性交渉の際にHIV感染するリスクを54%減少させられると報告されている。しかし、臨床試験によってゲルの有効性には違いがあり、特に女性間でさまざまである。このばらつきの原因は、社会的要因(不確実な使用など)だけでなく、生物学的な違いからも生じるのではないかと考えられる。
Lyle Mckinnonたちは前述の研究について、774人の女性の膣液で、炎症性タンパク質(濃度が高い場合に、炎症があることを示す)の存在を調べた。すると、炎症がない場合、テノホビルを忠実に使った女性ではHIV感染リスクが75%低下したことが分かった。これは、先に報告された臨床試験対象集団全体についての数字よりもはるかに大きい。膣に炎症のある女性の場合には、HIVに感染するリスクは偽薬ゲルを使用した対照群と同程度であった
doi: 10.1038/nm.4506
注目の論文
-
1月13日
生態学:霊長類における同性行動に関連する社会的および環境的要因Nature Ecology & Evolution
-
1月8日
古生物学:モロッコのホミニンの化石が現代人の出現を解明するNature
-
1月8日
物理科学:タコに着想を得た擬態皮膚の設計Nature
-
1月7日
進化:クラゲとイソギンチャクは人間のように眠るNature Communications
-
1月6日
健康:アルツハイマー病病理の検出のための低侵襲性乾燥血液スポットバイオマーカー検査Nature Medicine
-
12月18日
遺伝学:ヒト染色体構造の地図Nature
