注目の論文
【化石】恐竜に寄生していたダニ
Nature Communications
2017年12月13日
Fossils: Dinosaurs were ticked off by parasites
約1億年前にダニが羽毛恐竜の害虫であったことを示す証拠を明らかにした論文が、今週掲載される。現代のダニは、最も多く見られる吸血性寄生虫の1つだが、古代のダニの宿主に関しては、ほとんど解明されていない。
9900万年前の白亜紀にダニが生息していたことは、これまでの研究で明らかになっていたが、当時のダニの化石は希少で、摂餌習慣と宿主の詳細は解明されていない。今回、Ricardo Perez-de la Fuenteたちの研究グループは、ミャンマーで発見された9900万年前の白亜紀の琥珀(コハク)から、ダニが羽毛恐竜の血を吸っていたことを示す証拠が新たに見つかったことを報告している。複数の琥珀の標本からダニが発見され、その1つは恐竜の羽毛に絡まっていた。また、別のダニは血を一杯に吸っており、他にも2匹のダニが獣脚類恐竜の巣と関係のある材料と共に見つかっている。
以上の新知見は、初期のダニの進化と生態学的特性の解明を進めるものであり、ダニと古代鳥類の近縁種との寄生的な関係に関する手掛かりをもたらしている。この寄生的関係は現生鳥類まで続いている。
doi: 10.1038/s41467-017-01550-z
注目の論文
-
4月25日
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
4月24日
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
4月22日
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
4月17日
神経学:パーキンソン病に対する幹細胞治療の安全性を臨床試験によって実証Nature
-
4月15日
生体医工学:視覚障害者の移動を支援するウェアラブルAIシステムNature Machine Intelligence
-
4月15日
健康:テクノロジーの活用が高齢期の認知機能低下リスクを軽減するかもしれないNature Human Behaviour