注目の論文
最強の結合を切る
Nature Chemistry
2009年12月14日
Breaking the strongest bonds
Nature Chemistry(電子版)には、窒素分子や一酸化炭素分子に存在する既知の最強の化学結合を切断できる化合物が報告されている。切断と同時に違う原子との結合が形成されるため、有用な化合物を合成することができる。多くの重要化学物質を合成する際、このような豊富で単純な気体を利用できれば、化石燃料への依存を減らすことができるかもしれない。
P Chirikらが作り出した金属ハフニウム系錯体は、一酸化炭素を使うことによって窒素-窒素結合が切断されると同時に、新たに炭素-炭素結合と炭素-窒素結合が形成される。これに弱酸の形で水素を加えることによって、オキサミド(現在化石燃料から合成されている重要な農薬)を合成できる。
この合成プロセス全体が周囲温度で行われている。地球大気の78%を占める窒素の安定性を考えると、これは驚くべきことである。また、一酸化炭素は多くの金属と非常に安定な化合物を形成することが知られているため、一酸化炭素がこのような反応性を示すことは、さらに意外なことである。
doi: 10.1038/nchem.477
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