注目の論文
【栄養】緑茶がデンプンの消化に影響する可能性
Scientific Reports
2015年7月31日
Nutrition: Green tea may affect starch digestion
緑茶が食事性デンプンの消化と吸収を抑制することを明らかにした予備的研究についての報告が、今週掲載される。
今回、Jaroslaw Walkowiakたちは、19~28歳の被験者28人の参加を得て、プラセボ対照無作為化交差試験を実施した。被験者は12時間絶食してから(1)コーンフレーク(デンプン源)と(2)緑茶抽出物入りウエハース又はプラセボを摂取した。そして、消化時の炭水化物の分解を調べるためにデンプンの二酸化炭素呼気検査が実施された。その結果、緑茶抽出物を単回摂取した被験者のデンプンの消化と吸収がプラセボを摂取した被験者より少ないことが判明した。
Walkowiakたちは、今回の研究における緑茶抽出物の摂取量が少なくとも数杯分の緑茶に相当し、通常の1日の摂取量がこれより少ないことが一般的であるため、緑茶の効果が実験の場合ほど明白に出ない可能性のあることを指摘している。この緑茶効果に関係する機構と緑茶の化学成分の臨床的重要性を解明するためには、さらなる研究が必要とされる。
doi: 10.1038/srep12015
注目の論文
-
7月16日
神経科学:老化と神経変性疾患のバイオマーカーを解明するNature Medicine
-
7月15日
健康:健康な高齢化における世界的な格差の要因の評価Nature Medicine
-
7月10日
ゲノミクス:タンパク質は古代のエナメル質に保存されているNature
-
7月10日
気候変動:クジラの糞が温暖化に関連する有毒藻類ブルームの大発生を記録するNature
-
7月8日
がん:1,100万人を超えると予測される胃がんの原因は細菌かもしれないNature Medicine
-
7月3日
ゲノミクス:古代DNAがエジプト人の祖先の謎を解明するNature