注目の論文
古代火星の温室
Nature Geoscience
2013年11月25日
Ancient martian greenhouse
古代の火星は、大気中の温室効果ガスにより液体の水が表面を流れることができるほど十分温暖であった可能性があるという報告が、今週のオンライン版に掲載される。水の流れにより約40億年前に刻まれたと思われる、古代の地形に保存された網目状の峡谷の存在は、火星を液体の水が存在するには冷たすぎる状態にさせた若くて暗い太陽の存在とつじつまが合わなかった。
Jim Kastingたちは、気候モデルを用いて、水蒸気と二酸化炭素に加えて、温室効果ガスである水素分子を5%以上含んだ大気は、初期火星の表面温度を水の氷点より高くすることができたことを示した。これまで、気候モデルの研究は、二酸化炭素と水蒸気の温室効果だけでは惑星の温度を上昇させるには不十分であることを示していた。
Kastingたちは、大気中の水素分子濃度の上昇は活発な火山性脱ガスによりもたらされた可能性があると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo2000
注目の論文
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment
-
9月25日
生態学:米国河川における魚類の生物多様性の変化Nature
-
9月25日
地質学:サントリーニ島で最近発生した地震は共通のマグマによって説明できるかもしれないNature
-
9月24日
古生物学:新種の肉食恐竜が白亜紀後期のアルゼンチンを支配していたNature Communications
-
9月24日
気候変動:2100年までに世界的に深刻な水不足が発生するかもしれないNature Communications