注目の論文
黒い埋蔵
Nature Geoscience
2009年9月7日
Black burial
スカンジナビア亜寒帯森林土壌の木炭はこれまで考えられていたよりも簡単に分解するという報告が、Nature Geoscience(電子版)に寄せられている。森林火災は燃えた植生の一部を、分解しにくく、そのために長期にわたる炭素貯蔵庫となりうると考えられていた焼け焦げた燃えかすへと変化させる。
M Olsonらは、ノルウェーとスウェーデンで数百の亜寒帯森林土壌を集め、試料ごとに木炭の量がかなり変化することを見つけた。放射性炭素年代法の結果は木炭年代の中央値は652年であり、森林火災が過去1万年にわたってその地域で起きていたことを考えれば、予想よりも若いことが明らかになった。
逆転時間が比較的早いにもかかわらず、Olsonらは、この結果がほかの土壌にも適用できるならば亜寒帯森林土壌の木炭貯蔵庫は炭素1ペタグラムとなり、これは亜寒帯森林土壌の植物炭素貯蔵の1%に匹敵すると見積もっている。
doi: 10.1038/ngeo617
注目の論文
-
11月13日
気候変動:ムンバイにおける異常降雨に関連した不均衡な死亡率Nature
-
11月7日
考古学:デジタル地図によりローマ帝国の道路網が10万キロメートル増えるScientific Data
-
11月5日
気候:極端な強風がタービンの限界を超えて動かす可能性があるNature Communications
-
11月4日
地球科学:南極氷河の急速な後退Nature Geoscience
-
10月30日
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
-
10月30日
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
