注目の論文
地下のプレートの跡をたどる
Nature Geoscience
2008年5月12日
Tracking plates in the subsurface
複雑なテクトニクス的状態にある日本列島中央部では、2つの海洋プレートが重なり合ってマントルへと沈み込んでおり、その結果、流体の放出とマントルの融解および火山活動が生じている。Nature Geoscience(電子版)に発表される研究は、全体の流体収支に対するそれぞれのプレートの相対的寄与を定量化して地下のプレートの配置を明らかにしている。
中村仁美らは、日本列島中央部で得られた年代の若い火山岩を解析し、フィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込むときに放出した流体の化学的徴候を決定した。その結果、それぞれのプレートからの流体の寄与は化学的には明瞭で、プレートが重なっていても、フィリピン海プレートはその下の太平洋プレートからの流体の放出を妨げていないようにみえることがわかった。
データは、プレート由来の流体の化学的徴候から沈み込むプレートの形を理解して、そのような状態での地震活動を明らかに出来ることを示唆している。
doi: 10.1038/ngeo200
注目の論文
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change
-
9月9日
生態学:海洋の温暖化によって脅かされる重要な酸素生産性海洋微生物Nature Microbiology
-
9月4日
気候:地球の炭素貯蔵能力における世界的な限界の確立Nature
-
9月3日
環境:アマゾンの気候変容の鍵となる森林伐採Nature Communications
-
9月3日
気候変動:歴史的データが示す中国における雹嵐発生日数の増加Nature Communications
-
8月28日
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature