注目の論文

干上がる米国南西部

Nature Climate Change

2012年12月24日

Southwestern US drying out

米国南西部で今後10~30年間に利用可能な表層水の量が減るという予測が、明らかになった。この予測について述べた論文が、今週掲載され、この表層水の減少が、この地域における農業需要と増加する地域住民の需要を満たすために必要とされる水資源にとって新たなストレスになる規模のものであることが報告されている。

今回、R Seagerたちは、第5次結合モデル相互比較プロジェクトのシミュレーションを用いて、3つの水源領域(カリフォルニア州とネバダ州、コロラド川水源、テキサス州)の四季を通じた降水量、蒸発散量、河川流出量と土壌水分を調べた。その結果、これらの水源領域に流入する正味水量が着実に減少するという予測が得られた。Seagerたちは、こうした利用可能な水量の減少が、今後数十年間の土壌水分と河川流出量の減少を意味すると考えている。

doi: 10.1038/nclimate1787

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