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胃腺がん

Nature Reviews Disease Primers

2017年6月1日

Gastric adenocarcinoma

胃腺がん
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胃がんは世界の大きな健康負担の1つになっており、中でも胃腺がん(GAC)は組織学的に最も多い型である。早期発見を目的としたスクリーニング戦略が日本と韓国で成功しているが、ほとんどの国では取り組んでいないか、実施が難しく、大多数の患者で診断の遅れにつながっている。GACの好発地域では、Helicobacter pylori 感染が発症に関与することが多いため、この感染症の先制療法または早期治療が有用な一次予防法として実施されている。GACの表現型と遺伝子型は多様である。限局型GAC(臨床病期I)では内視鏡的切除または縮小切除が治療の第1選択とされるが、臨床病期IIまたはIIIに至ると外科的切除に加えて集学的補助治療が必要になる。早期GACは十分治療可能であるが、進行GAC(臨床病期IV)の生存期間の中央値はわずか9~10ヵ月程である。しかし、GACの分子的および免疫的特性を詳細に調べることで有望な成果が挙げられている。免疫チェックポイント阻害薬の初期の研究から免疫修飾療法がGACに適していることが示唆されている。さらに、分子的研究によって開発利用に有用な膨大な量の新たな情報が得られている。とはいえ、発症率が同程度の他のがん種と比べてGAC治療の進歩は立ち遅れているため、生存期間延長の阻害要因を克服するにはさらなる研究が必要である。

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胃腺がんは最もよく見られる胃がんである。発症には遺伝的感受性、Helicobacter pyloriの特定菌種への曝露、衛生基準、食品の調理と保存、喫煙、食生活などのいくつかのリスク因子が関係している。
本Primerの図解サマリー

doi: 10.1038/nrdp.2017.36

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