注目の論文
スイートサプライズ
Nature Chemical Biology
2008年10月20日
A sweet surprise
よく知られている糖の合成を制御する新たな細胞経路が発見された。この糖はさまざまな役割をもつことから、Nature Chemical Biology(電子版)に発表されるこの研究の影響は、細胞生物学全体に及ぶものである。
この糖はCD15抗原、別名をルイスx(Lex)という。一般に細胞表面にみられ、免疫系および細胞分化の双方に重要なものである。これまでこの糖は、細胞表面で必要が生じたときに、細胞内の装置によってゼロから合成されて細胞表面に送達されるものと考えられてきた。
R SacksteinとS Z Gadhoumは、シアリルCD15という構造の類似した糖(シアル酸が1分子付加された構造をもち、やはり細胞表面に存在している)が直接CD15に変換されることを明らかにした。このことは、シアリルCD15がCD15の貯蔵庫としての役割も有することを示している。この意外な新経路は、CD15とシアル酸が細胞の機能を制御する仕組みを見直す必要があることを意味している。
doi: 10.1038/nchembio.116
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