脱成長のすすめと科学の役割

世界の経済は成長し続けねばならない。この考えに基づいた行動を続けてきた人類は現在、自然環境破壊と貧富格差拡大、成長できない恐怖に苦しんでいる。そこで注目を集めているのが「脱成長」論である。際限のない消費と生産をやめ、人々のニーズと福祉を満たす経済活動を行えば、安定した豊かさが手に入るというわけだ。しかし実現には、解決すべき課題がたくさんある。

生体組織の幹細胞は、自己増殖しつつ、分化した細胞を作り出すが、その機能は加齢とともに衰えていき、表皮幹細胞も例外ではない。京都大学医生物学研究所の一條遼助教と豊島文子教授らは、表皮幹細胞の加齢変容を調べる中で、表皮下の真皮が加齢に伴い硬化することを発見。表皮幹細胞がどのように真皮の硬化を感知して加齢変容するかを明らかにしたばかりか、「真皮はなぜ硬化するのか」という問いから、傷の治癒を促す手掛かりをも突き止めた。

Advertisement

LINE スタンプ