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2018年8月号

News: はやぶさ2が小惑星リュウグウに到着!

今後は小惑星の表面に4機の着陸機を送り込み、自らもタッチダウンして試料採取を行う予定だ。

News: 移民と難民は経済に好影響

移民や難民の受け入れは国の経済と財政の重荷になるとみなされることが多いが、西ヨーロッパ15カ国の30年間の統計データを計量経済学の数学的モデルを使って分析したところ、この従来の見方に反する結果が得られた。

News: オットセイは1週間以上レム睡眠なしで過ごせる

長期間海で過ごす哺乳類の中には、回復的な睡眠相であるレム睡眠を要求するスイッチを切っても、見かけ上悪影響がないものがいる。

News: ミツバチは「ゼロ」が分かる

ヒトやイルカのように「ゼロ」の概念を理解できることが判明している動物はごく少数だが、意外にもそこに昆虫が仲間入りした。

News: iPS細胞で心疾患治療

iPS細胞を再生医療に用いる第二の臨床研究計画が日本で承認。

News: 火星の内部構造に迫る探査機

謎に満ちた火星のコアの詳細を解明すべく、惑星の「鼓動」を聞き取る聴診器を搭載したNASAの探査機が火星に向かって飛行中だ。

News: ウィキペディアで最も引用された論文

DOI付きの論文についてウィキペディアでの引用回数を調べたところ、引用ランキング上位の論文の多くは遺伝子研究関連であった。

News: ヒトゲノム合成計画から目標を変更したGP-write

全ヒトゲノムの合成を目指していたGP-writeは、財源難により、その目標を「ウイルス抵抗性ヒト細胞株の作製」へと引き下げることを発表した。

News: TOOLBOX: ラボの在庫管理を見直す

ラボの在庫管理システムは、紙ベースのものから特注データベースまで、さまざまだ。最適なシステムを利用すれば、時間と費用とイライラを最小限に抑えることができる。

2018年7月号

News: 体内の生細胞を探る最先端の顕微鏡

イメージング技術の進歩により、機能している細胞の三次元映像がかつてないほど詳細に捉えられた。

News: グレートバリアリーフの被害状況が明らかに

2016年に発生した記録的な海洋熱波で、グレートバリアリーフではサンゴの白化が観察されていた。追跡調査から、白化後のサンゴの大量死と、サンゴ礁の3分の1の大きな変化が明らかになった。

News: チューリングの数理生物学研究に着想を得た脱塩フィルター

数学者アラン・チューリングが発表した唯一の生物学論文で予想された三次元構造を持つ膜は、脱塩フィルターとして利用できる。

News: ヒト形成体の存在をニワトリ胚を使って確認

ヒトの胚を用いずにヒトの初期発生の仕組みを解明することを可能にする、新たな技術が開発された。

News: 米国政府が地球観測画像の有料化を検討

科学者は現在、米国のランドサット衛星や農業測量プログラムの画像を無料で使用することができるが、今後については不明だ。

News: 致死率の高いダニ媒介性感染症が東アジアで急増中

マダニが媒介するSFTSウイルス。治療薬の臨床試験などの対策が進められているが、感染者数急増の理由は不明だ。

News: 地球の近くにある系外惑星を探す

NASAの新しい宇宙望遠鏡TESSは、地球の近くにある明るい恒星の周りを回る系外惑星を探す。

News: インフルエンザゲノムをRNAのままシーケンス

ゲノムRNAを直接シーケンスする技術が登場した。謎に包まれたRNA修飾の役割に迫ることができるかもしれない。

2018年6月号

News: 世界の科学者がホーキング博士を追悼

現代科学を象徴する存在だった物理学者のスティーブン・ホーキング氏が、英国ケンブリッジの自宅で76歳で死去した。

News: グラフェンをずらして重ねると超伝導体に!

2枚のグラフェンシートを、「魔法角」と呼ばれる特定の角度だけ回転させて積層すると、抵抗なく電子が移動するようになることが明らかになった。

News: EUがネオニコチノイド系農薬の屋外使用を全面禁止へ

ネオニコチノイド系農薬がハチに悪影響を及ぼしているという、専門機関の大規模なリスク評価の結論を受け、EUは3種の農薬の屋外使用禁止を可決した。

News: 肝臓を温かいまま移植する新手法

肝移植における臓器保存に体温維持型の灌流装置を用いることで、臓器の損傷が抑えられ、廃棄率が低下した。将来、臓器不足の解消につながるかもしれない。

News: 合成手順を自ら導き出すAI

これまでに発表されたほとんど全ての一段階有機化学反応を学習させたAIツールは、それを基に分子の合成手順を導くことができ、その解は人間が考えるものと同等であることが示された。

News: ジャガーの牙が狙われている

ジャガーの体の一部の国際取引は禁止されている。だが、中国での需要の高まりを受け、その牙の違法取引の存在が明るみに出てきた。

News: カロリー制限による老化減速をヒトでも確認

カロリー摂取を控えると代謝を減速させられるかどうかがヒトでも調べられ、これまでで最も強固な証拠が得られた。

News: 10万年さかのぼった初期人類の文化の起源

現生人類の文化の起源が従来の説よりも古いことを示す石器が発見された。それらはさらに、初期人類の技術や文化の発達が、気候の急激な変化や大地震と関連している可能性を示しているという。

News: TOOLBOX: 皆で育てるデータベースで科学を促進

科学者の間で、データとコードを共有するソフトウエア開発サイト「GitHub」の利用が広がっている。

2018年5月号

News: フェイクニュースは速く広く伝わる

ツイッター上の情報を分析した研究から、虚偽のニュースは正しいニュースよりリツイートされやすいことが明らかとなった。

News: 超巨大家系図が解き明かす寿命を左右する要因

このほど、家系図作成用ソーシャルメディアの膨大なデータを基に、1300万人からなる超巨大な家系図が作成された。

News: 小児がんをゲノム解析で攻略する

数十種類の小児がんの横断解析によって、新たな薬剤標的候補が多数見つかった。

News: 宇宙の最初の星、痕跡を観測

宇宙の最初の星たちの光がビッグバンの残光に残したとみられる痕跡が、初めて見つかった。予想外の観測結果は、暗黒物質の手掛かりにもなるかもしれない。

News: 史上初の反物質輸送計画

とどめておくことが難しい反物質を容器に貯蔵して輸送し、放射性原子核を調べる実験に利用する計画が始まった。

News: CRISPRで細胞内事象をDNAに記録

遺伝子編集技術CRISPR–Cas9系を利用して、細胞内で起こるさまざまな出来事をその細胞内に記録できることが報告された。

News: ホモ・サピエンスの移動に新説を突きつけたイスラエルの化石

アフリカ以外の場所で発見されたヒト化石の中で、これまでで最古のものが見つかった。この骨は、人類が18万年前にアフリカを離れたことを示唆している。

News: 我が子を論文共著者とする行為に調査のメス

韓国の研究者の間で、我が子や親族が大学入試で有利になるよう、論文の共著者に加える不正行為が横行していた可能性が浮上した。

News: 米国の科学関連省庁に思いがけず潤沢な予算

米国の2018年度歳出法が成立した。科学関連省庁の予算を大幅削減したトランプ大統領の予算教書は却下され、研究開発予算は歴史的に高い水準となった。

2018年4月号

News: 圧縮した木材は鋼より強い

木材を化学処理して一部の高分子を除去し、その後に圧縮すると、強度を10倍以上にできることが明らかになった。

News: 「歩行の起源」が軟骨魚類までさかのぼった!

軟骨魚類の一種であるガンギエイには、左右の腹鰭を器用に交互に動かし、まるで歩くようにして海底を進むものがいる。この鰭を詳しく調べると、哺乳類の歩行と同じ神経ネットワークで制御されていることが明らかになった。

News: 目を持たないクモヒトデが周囲を「見る」方法

ヒトデの仲間のクモヒトデは、環境を感知するのに骨格表面のレンズに似た結晶構造を使っていると長年考えられてきたが、そうではないようだ。

News: 中国が最大の論文発表国に躍進

米国立科学財団の報告書によると、各国の論文発表数の競争は激化しているものの、米国が世界の科学をリードしていることに変わりはないという。

News: クローンサルの作出に初めて成功

遺伝的に同一の動物がいれば、ヒトの疾患モデルが改良される可能性がある。その一方で、ヒトのクローン作出についての懸念が高まっている。

News: 標準モデルの亀裂を探るBelle II実験

高エネルギー加速器研究機構(KEK)のBelle II実験が、標準モデルでは説明できない「新しい物理」の探求を開始する。

News: 『スター・ウォーズ』の3Dディスプレイが現実に

SF映画でよく見る「虚空に浮かぶ立体動画」が、粒子系とそれを走査するレーザーで実現した。この技術で映し出された物体は、あらゆる角度から見ることができ、実空間の固体物体と共存することができる。

News: TOOLBOX: 研究者の広報活動を支援するツール

Kudosは、研究者が論文をPRするのに役立つオンラインサービスを提供している。このサービスを利用することで、論文をより多くの人に読んでもらい、その影響力を大きくできる可能性がある。

News: 致死的ウイルスの改変実験を解禁

米国で、ウイルスの危険性を高める機能獲得実験への助成金交付が可能になった。

News: ディープラーニングで細胞や遺伝子を詳細に分析

ニューラルネットワークが、生物学的画像の処理を容易にする。

News: ドイツ新政権は研究開発費の増額へ

ドイツの新政権を担う2つの会派・党は、科学技術研究開発費を国内総生産(GDP)の3.5%に押し上げる方針を表明している。

2018年3月号

News: 「ダークマター」DNAは正常な発生に不可欠

脊椎動物のゲノムには、種を越えて超高度に保存された、役割の分からないDNA配列が存在する。「超保存エレメント」と呼ばれるこれらの配列について、一部ではあるが、その正体がついに明らかになった。

News: 絶滅したフクロオオカミのゲノムから分かること

フクロオオカミの仔の保存標本から得られたゲノムの解析で、この種が絶滅に至った経緯が見えてきた。

News: 鍼治療の臨床試験で論争再燃

鍼治療でがん患者の痛みが緩和されるかを調べる臨床試験が複数行われている。今回、過去最大規模の臨床試験の1つから結果が報告され、がん治療における鍼治療の役割を巡る議論が再燃している。

News: 1回の血液検査で8種類のがんを診断

液体生検の新しい手法が報告された。この方法で8種類の腫瘍と関連する遺伝的変異やタンパク質を血中から探し出すことができる上、塩基配列解析が必要なものに比べ安価に実施できる可能性がある。

News: 翼竜は生まれてすぐには飛べなかった?

中国で、立体構造を維持した翼竜の卵の化石が数百個見つかった。中には胚が保存されたものもあり、その骨の特徴からは、孵化したばかりの幼体は飛べなかった可能性が示唆された。

News: 細胞はウイルス由来のタンパク質を使って情報伝達を行う

細胞が情報伝達を行う様式に、これまでに知られていないものが見つかった。長期記憶に関わるタンパク質Arcは、ウイルスが遺伝物質を運ぶのと似た形式でそれを行っていたのだ。

News: 2018年、科学界はどう動く?

2018年の科学界では、キログラムの再定義、はやぶさ2の小惑星到着、遺伝子編集を応用した新たな治療の臨床試験、科学出版を巡る対立の決着など、さまざまな動きが予想される。

News: 「他者」の空間位置を把握する場所細胞

コウモリとラットで行われた2つの実験で、動物が自己の空間位置を把握するのに用いている脳内のナビゲーションシステムが、他者の場所や動きも捉えていることが示唆された。

2018年2月号

News: デンキウナギに着想を得た柔らかい電源

塩水で動作する柔軟で透明な電源が開発された。将来、人工臓器の駆動に使えるかもしれない。

News: イッカクの特異な恐怖反応

イッカクが、人間から逃れる際に「すくみ逃走」という生理学的に矛盾する反応を示すことが明らかになった。これは、北極海での人間活動がイッカクの命を脅かしかねないことを示唆している。

News: 中国が中国伝統医学の規制を緩和

中国伝統医学で用いられる薬について、臨床試験なしで承認する計画を表明した中国政府に対し、科学者たちは、人々を危険にさらす恐れがあると危惧している。

News: 気分障害を脳内埋込み装置で治療する臨床試験

DARPAから資金提供を受けている研究チームが、気分障害やPTSDの患者を脳内埋込み装置を使って治療する試験を始めている。この装置はAIで制御され、神経活動を記録して、自動的に脳を刺激する。

News: 細胞が人工塩基を使ってタンパク質を作った!

生物が遺伝情報をコードするのに用いるアルファベットに新たな文字が追加され、新規タンパク質薬が生産される道が開かれた。

News: TOOLBOX: 大学シラバスからデータを掘り出すツール

オープン・シラバス・プロジェクトの創設者は、大学シラバスのデータを共有することで、大学教育をより良いものにすると同時に、教員にも恩恵をもたらすことができると考えている。

News: 米国のポスドクの給料格差

米国のポスドク研究者の給料に関する調査から、公立大学の一部のポスドクがファストフード店の店員並みの給料で働いているのに対して、年額1000万円以上の給料を得ているポスドクもいることが明らかになった。

News: 先端技術研究開発に活路を探る英国

英国政府がハイテク産業の研究開発に多額の資金を投入する長期戦略を発表した。

News: 色で身を隠していた羽毛恐竜

羽毛恐竜シノサウロプテリクスの特徴的な体色パターンが明らかになり、この小型獣脚類が開けた環境に生息していたことが示唆された。

News: 論文中の塩基配列の誤りを探し出すツール

研究論文を精査して塩基配列の誤りを発見するオンラインソフトウエアが開発された。このプログラムを使って60編以上の論文で不適切な塩基配列が発見されたが、そのほとんどはがんに関する論文だった。

2018年1月号

News: 実験者の性別がケタミンの作用を左右する?!

マウスにケタミンを投与する実験で、投与者が男性の場合にだけ、マウスに抗うつ作用が見られることが報告された。

News: 光子も「クーパー対」に 相当する対に

光子が、超伝導での「クーパー対」と共通する仕組みにより、物質中である種の対になるとみられることが分かった。

News: 太陽系外からの初めての使者

奇妙な軌道をとる謎の天体が発見され、集中的な観測の結果、この天体が太陽系外から飛来した恒星間天体であることが明らかになった。

News: 4種の塩基置換に対応した「一塩基エディター」

CRISPR系の改変によって、DNAでもRNAでも個々の塩基を精密に書き換えられるようになっただけでなく、対応できる塩基の幅も広がった。

News: 雷による光核反応を検出!

大気中で雷によって原子核反応が起こり、放射性同位体や陽電子を生成する明確な証拠が初めて得られた。

News: 国際単位系(SI)が変わる

より高精度の基準が、宇宙の測定方法を変えるかもしれない。

News: 米国FDAの諮問委員会が遺伝子治療薬の承認を勧告

病因となる変異を標的にした遺伝子治療薬が、米国で初めて承認される運びとなりそうだ。

News: 木星を深部から揺さぶる嵐

NASAの木星探査機ジュノーは、渦巻く風が作り出す有名な帯が表層だけの現象ではなく、数千kmの深さまで達していることを明らかにした。

News: TMT建設にゴーサイン

新たな建設許可は出たものの、法廷での争いは続く。

2017年12月号

News: 独習で最強になった囲碁AI

人工知能プログラム「アルファ碁ゼロ」は、人間の棋譜を学ぶことなく、短期間で囲碁を独習した。

News: 重力波源を光で観測

重力波の源を光でも観測することに初めて成功し、重い元素の生成過程など、宇宙のいくつかの謎の解明に大きく近づいた。

News: 種内競争で毒を強めるオタマジャクシ

ヨーロッパヒキガエルのオタマジャクシが、同種のライバルの数に応じて毒の強さを変えることが明らかになった。これは、動物の毒性が、捕食者ではなく競争者の増加によって増強されることを示した初めての例である。

News: ノーベル化学賞は分子イメージングの先駆者に

極低温電子顕微鏡法を開発した3氏にノーベル化学賞が贈られる。

News: サメは実はもっと長生きだった

過去の年齢調査データを見直したところ過小評価は3割に上り、個体が高齢になるほど顕著であった。この誤りは、サメの保全計画を土台から揺るがす可能性がある。

News: 世界に広がる英国発の男女共同参画推進事業

学術機関における男女共同参画の推進度合いを格付けする英国の「アテネ・スワン」が、世界に広がりつつある。米国では、人種と障害にまで範囲を広げた計画の導入準備が進められている。

News: 高エネルギー宇宙線の起源は銀河系外

最も高エネルギーの宇宙線の起源は銀河系外であることが、アルゼンチンにある巨大観測所の12年間の観測で確かめられた。

News: 概日時計の機構解明にノーベル医学・生理学賞

細胞の概日リズムを生み出す分子機構を解明した3氏が2017年のノーベル医学・生理学賞を共同受賞した。

News: TOOLBOX: 科学者のためのメッセージングアプリ活用法

人気のビジネス用メッセージングアプリ「Slack」は研究室でどのように活用できるだろう。

News: ノーベル物理学賞は重力波を検出した3氏に

重力波観測装置LIGOにより重力波の検出を成功させたレイナー・ワイス、バリー・バリッシュ、キップ・ソーンの3氏がノーベル物理学賞を共同受賞した。

News: 6大陸の蜂蜜からネオニコチノイド系農薬を検出

ネオニコチノイド系農薬のミツバチへの影響について、新たな調査結果が報告された。

2017年11月号

News: エルニーニョ現象で熱帯の森林が二酸化炭素の放出源に

強いエルニーニョ現象による高温や干ばつで、熱帯の森林が放出する二酸化炭素量が大きく増加していたことが分かった。

News: 「鎧竜」の鋭い突起はディスプレイ用だった?

保存状態が極めて良好な曲竜の新種の化石について軟組織の詳細な分析が行われ、この恐竜が、派手な棘状の突起を仲間へのディスプレイとして使っていた可能性が示唆された。

News: iPS細胞でサルのパーキンソン病症状が緩和

iPS細胞から作製したニューロンをパーキンソン病モデルのサルに移植したところ、2年間にわたって症状の改善が観察され、その間、移植ニューロンは有害な作用を引き起こさなかった。

News: タヒチの蚊の掃討作戦

蚊の共生細菌ボルバキアを使う手法で南太平洋諸島から蚊を一掃する試みが進んでいる。

News: コウモリはガラス張りのビルが「見えない」

ガラス張りのビルのように平滑面で覆われた垂直な建造物は、コウモリの反響定位システムでは「見えない」らしい。

News: 統計学の大物学者がP値の刷新を提案

新発見の統計的有意性を評価するために、科学者が好んで用いるP値の閾値は0.05から0.005に引き下げるべきであると、統計学の大家たちは主張する。

News: ワラビーの母乳は第2の胎盤

高機能の胎盤を持たないとされてきた有袋類だが、胎盤様の構造と乳がその役割を果たしているようだ。

News: 宇宙の物質分布の「むら」は意外に小さかった

暗黒エネルギーサーベイの観測結果に基づく地図が報告された。予想外の結果だが、宇宙論の標準モデルと矛盾するほどではなかった。

News: Ia型超新星の発生プロセスは2つ?

宇宙の距離計として使われているIa型超新星について、よく知られた旧来の発生シナリオを裏付ける特徴的な観測結果が初めて得られ、発生プロセスは2つあるという見方が強まっている。

News: TOOLBOX: 文献管理ソフト8選

今や、科学者向けの文献管理ソフトはよりどりみどりだ。その中から代表的な8つを検討した。

News: 乱流の謎が明らかに

乱流の物理学は、未解決の難題として知られる。このほど、流体の中に生じる大小の渦がエネルギーを受け渡して散逸させる過程がシミュレーションによって再現された。

News: 生態学者らが大規模な再現研究を実施

野外研究の信頼性向上への筋道をつけるため、欧州の複数研究室が「研究の再現性」を確かめる実験を行った。

2017年10月号

News: 「葉の形」の巨大データベースが完成

世界各地の141科の葉18万2000枚の形状が、トポロジーを用いて解析された。このデータは、植物の地理的・分類学的な種間関係の研究に有効なことも実証された。

News: 不適切な較正が覆い隠した海面上昇

人工衛星による海面高度データを複数研究者が再計算した結果、海面上昇のペースが加速していることが裏付けられた。

News: CRISPRでヒト胚の遺伝子変異を修復

CRISPR–Cas9系によるヒト胚の遺伝子編集実験において、望ましくない遺伝的変化やモザイク胚が生じない手法の開発に成功したという論文が発表された。

News: ウミヘビが縞模様を捨てた理由

都市の近海に生息するカメガシラウミヘビには、全身が黒い個体が多い。これは、体内から有害な汚染物質を除去する手段であることが示唆された。亜鉛などの金属と結合しやすいメラニン色素を外皮に増やすことで、そうした金属を脱皮により排除しているのだという。

News: 「真の青色」のキクが誕生!

2種類の遺伝子を導入することで、本当に青い花色のキクが開発された。

News: カタールの経済封鎖でヘリウム供給に暗雲

中東諸国による経済封鎖が続くカタールでヘリウム製造プラントが操業停止に追い込まれ、ヘリウムの供給不足が懸念されている。

News: 脳の幹細胞がマウスを若返らせる

幹細胞移植により老化が遅くなり、寿命が延びることが報告された。

News: 英国で影響力増す「イノベートUK」

企業への助成に重点を置く、英国政府の研究資金助成機関「イノベートUK」が、その影響力を急速に増している。

2017年9月号

News: ローマン・コンクリートの耐久性の秘密

古代ローマのコンクリートは2000年以上持っている。その理由は、希少鉱物を生成する化学反応の賜物であることが分かった。

News: ゲノム編集技術で生細胞DNAに動画を保存

生きた細胞のゲノム内に動画を記録できることが大腸菌で実証された。

News: 深い海のサンゴが光る理由

浅海のサンゴとは全く異なる構造の赤色蛍光タンパク質を利用して、光を光合成用に最適化していることが分かった。

News: Droshaは昔、ウイルス防御機構だった?

脊椎動物細胞の核内で遺伝子発現の調節を行っているDroshaが、ウイルス感染に応答して細胞質内に出ていくという奇妙な現象が観察された。研究チームは、このタンパク質がかつてはウイルスと戦っていたと考えている。

News: 音波探査がプランクトンに死をもたらす

沖合での石油や天然ガスの探査で発せられる強力な音波が、動物プランクトンの命を奪うことが示された。この影響が及ぶ範囲は従来の想定をはるかに超えており、海の生態系を支える微小な動物たちの死によって、魚類や頂点捕食者へも悪影響が及ぶ恐れがある。

News: コロナウイルスの自然宿主はやっぱりコウモリ!

ヒトで危険な感染症を引き起こすことで知られるコロナウイルス。このほど、どの動物からヒトに伝播するかが明らかになり、伝播を予測するための研究が一歩進んだ。

News: 中性子星の核心に迫るNICER

NASAが打ち上げた中性子星観測装置NICERが、宇宙で最も高密度な物質の内部を初めて覗き込む。

News: ミイラDNAが示す古代エジプト人の祖先

遺伝子解析により、古代エジプト人はサハラ以南のアフリカの人々ではなく中東の人々と近縁だったことが明らかになった。

News: 中国がフェイク査読取り締まりを強化

中国の研究助成機関は、論文捏造に対する厳罰化および取り締まり強化を発表した。

News: TOOLBOX: 科学者とソーシャルネットワーク

近頃、研究者向けの巨大なソーシャルネットワークが急速に拡大している。ほんの数年前には想像できなかったような活況の理由を探るため、Natureはアンケート調査を実施した。

2017年8月号

News: ニホンアナグマの駆除に懸念

日本の固有種であるニホンアナグマの個体群は、捕獲・駆除によって消滅の恐れがある。

News: 薬の効果を左右するのはマイクロバイオーム?

一部の患者で治療薬が効かなかったり副作用が出たりする理由は、腸内細菌や腸内細菌が産生する酵素によって説明できるのかもしれない。

News: 二次元の磁石が誕生!

原子1個分の厚さのシート状磁石が得られたことで、これまでは不可能だった数々の実験が可能になると期待される。

News: ホモ・サピエンスの歴史を書き換える化石を発見か

モロッコで、31万5000年前のホモ・サピエンスと見られる人骨が出土した。この発見はホモ・サピエンスの起源を10万年さかのぼらせ、我々が進化した地がアフリカ東部に限らなかったことを示唆している。

News: 欧州の10億ユーロの量子技術研究計画

欧州は総額10億ユーロの量子技術研究計画を打ち出し、徐々に具体化しているが、課題も残っている。

News: がん治療に役立つ細胞地図

「免疫細胞ガイド」で、適切な治療法が選択可能になるかもしれない。

News: 新疆でDNA情報収集を加速させる中国

新疆ウイグル自治区の公安庁がDNAシーケンサーを多数購入したことが分かった。中国政府の思惑をめぐり臆測が飛び交っている。

News: 著作権侵害に対して新方針を打ち出す学術出版社

学術論文の出版社は、有料論文の「公正な共有」を可能にする方法を話し合っている。

News: TOOLBOX: オンライン共同執筆ツール

ブラウザベースの共同執筆ツールの登場で、論文の執筆と出版の方法が大きく変わりつつある。

2017年7月号

News: 人類の北米への到達は通説より10万年も早かった?

米国カリフォルニア州の遺跡から出土したマストドンの折れた骨と割れた石の調査から、新世界に最初に到達したヒト族はホモ・サピエンスではなかった可能性が出てきた。

News: 研究室でついに血液幹細胞の作製に成功

長い間試行錯誤が続いていた血液幹細胞の作製法を、2つの研究チームがマウスとヒトで完成させた。

News: ミトコンドリア置換法で想定外のDNA混合

置換療法で生まれた男児が母親由来のミトコンドリアDNAを一部持っていることが分かった。だが両親は、長期の経過観察を望んでいないという。

News: イモムシには腸内細菌がいない?

イモムシやナナフシなど一部の昆虫の腸内には、共生細菌がいないらしい。また、わずかだが脊椎動物でもこうした例が報告されており、「腸内細菌は全ての動物で不可欠な存在」という近年定着しつつある概念に疑問を投げ掛けている。

News: 世界初のナノカーレース開催!

ナノメートルサイズの自動車が金でできたサーキットを走るという、ユニークなレースが開催された。

News: 免疫チェックポイント阻害剤で一部患者のがん悪化?

免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれるがん治療薬で、がんが悪化する場合があることが報告された。研究者らはその理由を追究している。

News: 靴紐が解けてしまう謎が解けた

靴紐の結び目は、歩行中に働く大きな力によって急速に解けることが明らかになった。

News: 世界各地で「科学のためのデモ行進」

4月22日のアース・デイに世界各地で行われた「科学のためのデモ行進」には、科学者をはじめとする多くの人々が参加し、科学の重要性と気候変動への懸念を呼び掛けた。

News: カッシーニによる土星探査が最終章へ

NASAの土星探査機が、土星とその環の間を初めて通過した。

2017年6月号

News: ホウセキカナヘビの背中のデジタル迷彩柄が生まれる仕組み

ホウセキカナヘビの背中の模様の形成の仕組みは、動物の体の模様を記述する一般的な規則には当てはまらないと考えられてきた。このたび、このトカゲでは、鱗の1枚1枚が隣接する鱗との間で色を調節していて、こうした仕組みは「セルオートマトン」という数学モデルに当てはまることが分かった。

News: がん発症原因の大半はDNAの複製エラー

環境要因や遺伝要因が、がんリスクに及ぼす影響は、研究者が考えているほど大きくないかもしれない。

News: 脳機能を若返らせる臍帯血成分

臍帯血漿に含まれるタンパク質の1つを加齢マウスに投与すると、学習・記憶テストの成績が向上することが明らかになった。

News: 古代の巨大噴火の痕跡が明らかに

地球環境を大きく変えるような巨大噴火が過去30億年間に何度も発生していたことが、地質学者の研究により明らかになってきた。

News: ネアンデルタール人の歯石DNAから生活様式が見えてきた

歯石DNAにはマイクロバイオームなどの情報が詰まっている。このたび、ネアンデルタール人の歯石から、彼らの生活が詳細に描き出された。

News: 脅威となる耐性菌ランキング

世界保健機関は、対策が必要な耐性菌をランク付けしたリストを初めて公開した。新たな抗生物質の研究開発にぜひ役立ててほしいという意図からだ。

News: カエルで蛍光発光を初めて確認

南米のアマガエルの一種で未知の蛍光現象が発見された。新しい発光機構が明らかになるかもしれない。

News: マウスの脳全体を包む巨大ニューロン

ニューロンを三次元画像で追跡できる新技術により、意識に関連する領域から出た神経細胞が「イバラの冠」のように脳を包み込んでいることが明らかになった。

News: 汎用量子コンピューティング・サービスが始まる

量子コンピューティング技術は未完成だが、IBM社はその市場を創造するための汎用量子コンピューターとサービス提供プラットフォームの構築を計画している。

2017年5月号

News: 恐竜系統樹の枝ぶりが変わる?

74の分類群に属する多様な恐竜について、骨の解剖学的特徴を細かく調べた研究から、主要な系統群の間に新たな類縁関係が浮かび上がった。恐竜の分類に関する長年の定説を根本から覆す今回の新説で、「教科書の書き換え」が必要になるかもしれない。

News: トリアンギュレンの合成に成功

走査型プローブ顕微鏡の探針を使った原子操作によって、不安定な炭化水素「トリアンギュレン」が合成された。

News: ハチは仲間のプレーでサッカーを覚える

ハチは、本来の仕事とは無関係の作業であっても高度な学習能力を示し、教わったことを改善することさえできる。

News: HIVの潜伏性リザーバーのマーカーが初めて明らかに

HIVが潜伏感染している免疫細胞(潜伏性リザーバー)の特定に役立つマーカータンパク質CD32aが発見された。細胞表面に発現しているこのタンパク質を用いることで、こうしたリザーバーを排除できるようになるかもしれない。

News: 南極大陸の棚氷に巨大亀裂

南極大陸の4番目に大きな棚氷「ラルセンC」に、長さ175kmの亀裂が発生している。近く、東京都の2倍を超える面積の氷山を分離しそうだ。

News: CRISPRの特許争いにひと区切り

米国特許商標庁はゲノム編集技術の特許をめぐる争いで、ブロード研究所に軍配を上げた。

News: 細胞単位で参照できる体の地図作りが熱い!

最先端の画像化法と分子生物学を融合して、がんやヒト組織の単一細胞ごとの地図を作成する競争が加速している。

2017年4月号

News: 海草は除菌も担う海の万能選手

多彩な生態系サービスを提供することで知られる、沿岸域のスーパーヒーロー「海草藻場」に、海水中の病原性細菌を除去する能力があることが明らかになった。海草藻場の存在は、サンゴ礁の病気を防ぐのみならず、ヒトの健康にも大いに関係しているとみられる。

News: 8番目の大陸「ジーランディア」を探る地質学者たち

南西太平洋のニュージーランド付近の領域は大陸地殻からなり、その大部分が海面下に沈んでいる。一部の研究者は、この領域をアフリカやオーストラリアなどと同じ「大陸」として扱うべきだと主張している。

News: アステカ社会崩壊の一因はサルモネラ症の可能性

スペインによるアステカ帝国の征服後に現地で発生した疫病は、人類史上最悪の疫病の1つとされている。このほど500年前の遺体から細菌のDNAが採取され、この疫病に関する初の直接的な証拠が得られた。

News: 海洋生態系の詳細な3D地図が完成

海水塊を正確にカテゴリー分けし、かつてない精度で海洋生態系の情報を記録した三次元地図が公開された。海洋保全計画の立案に役立つことが期待される。

News: がん研究の再現性検証プロジェクトから最初の報告

影響力のあるがん研究論文の再現性を改めて確認するという意欲的な取り組みが、論争を巻き起こしている。

News: クルクミンの効果に化学者が警鐘

香辛料抽出物クルクミンは広範な評価試験でニセの反応を示す分子であると、注意を呼びかける論文が発表された。

News: 「コモン・ルール」最終版は研究者寄りに

ヒト試料を扱う研究と臨床試験で米国政府が助成するものに適用される規則「コモン・ルール」。このたびの改訂では、焦点となっていた被験者保護の拡充が見送られ、プライバシーに関する懸念が広がっている。

News: 表現型計測ロボットが植物科学を変える

植物科学研究では、より迅速で詳細なデータ収集を可能にするハイテク技術の導入が進んでいる。

2017年3月号

News: ウイルスも会話する

細菌に感染するウイルスの一種は、祖先ウイルスからメッセージを受信し、それに従って宿主に対する攻撃法を決めていることが明らかになった。

News: 簡便で正確な脳震盪診断法

小規模な研究から、音声合成装置で生成された「ダ」の音声を聞かせるだけで脳震盪(軽度の脳損傷)を判別できる可能性が示された。長期的な影響を評価する生物学的マーカーとしても利用できるかもしれない。

News: 「ぶんぶんゴマ」が遠心分離機に

昔ながらの玩具「ぶんぶんゴマ」をヒントにした手動遠心分離機が開発された。血液サンプルの処理やマラリア原虫の分離を、電気なしで安価に行うことが可能だ。

News: 細菌でプリオン様タンパク質を発見

これまで植物や動物などの真核生物の細胞でしか見つかっていなかった「プリオン」が、細菌でも見つかった。

News: EUが軍事研究に研究費助成

EUが軍事技術研究に研究費を助成し始めた。国際情勢の変化とテロの脅威に対応するためだ。

News: がんワクチン予測を競うアルゴリズムコンテスト

個別化がんワクチンとして有望な候補を絞り込むのに、予測アルゴリズムが役立つかもしれない。

News: 赤ちゃんの脳損傷を防ぐ新治療法に高まる期待

低酸素性虚血性脳症(HIE)の新生児の命を救うと期待される実験的治療法が、臨床試験の段階に入った。

News: EUの衛星航法システム「ガリレオ」が始動

欧州やアジア諸国はこれまで米国やロシアの衛星航法(測位)システムに依存していたが、今後数年で独自のシステムを完成させると見られる。

2017年2月号

News: がん細胞は脂肪を利用して転移する

がん細胞の弱点が分かったかもしれない。マウスでの研究で、転移するがん細胞は脂肪をエネルギー源として利用している可能性が示されたのだ。

News: 反水素原子の分光測定に成功

物理学者の離れ業により、反物質原子による光の吸収が初めて測定され、基礎物理学の前提となっている理論が検証された。

News: グラフェンでスライム状玩具が圧力センサーに!

スライムに似た粘弾性のポリマー材料にグラフェンを混ぜると、ごく微小な圧力変化をも検知できる、優れた圧力センサーに変身させられることが分かった。

News: 南極海に巨大な海洋保護区

南極大陸沿岸の南極海に世界最大の海洋保護区を設けることで各国が合意した。

News: 巨大衝突クレーターの形成過程が明らかに

恐竜絶滅のきっかけとされている小惑星衝突の巨大クレーターで大規模な掘削プロジェクトが行われ、得られたコアサンプルから、謎の環状構造「ピークリング」の起源をはじめ、巨大衝突クレーターの形成過程の詳細が明らかになった。

News: 研究評価にNIH新指標を取り入れる動き

生物医学分野の研究を支援する各国の助成機関で、米国NIHが開発した新しい指標を導入する動きが広がりつつある。

2017年1月号

News: 脊髄損傷サルに歩行を取り戻させた装置

歩行時の脚の動きに関する脳の信号を無線で下部脊椎に送信することで、脊髄を損傷したサルが再び歩けるようになった。

News: 10カ月間飛び続けられるアマツバメ

ヨーロッパアマツバメは渡りの間の99%を空で過ごすことが明らかになった。中には10カ月間飛び続けたものもいたという。

News: 生きた細胞内でケイ素と炭素が初めて結合!

生物は豊富にあるケイ素を利用しない。このたび、ケイ素と化学結合を形成して体内の生化学経路に取り込むことのできる酵素が見いだされた。さらに、ほんの数カ所の変異を加えたところ、人工触媒をしのぐ効率でケイ素–炭素結合を形成した。

News: 容疑が晴れたHIVペイシェント・ゼロ

HIVが米国に入った時期がこのたび明らかになった。それにより、これまで広く信じられていた「北米のエイズの流行は1人の男性によって引き起こされた」という根拠のない伝説が覆された。

News: マウス尾から卵を作る培養系確立

この画期的な技術を用いれば、人工的にヒトの卵を作製できる可能性があり、今後を見据えた議論が必要である。

News: CRISPRに対する懸念

英国のナフィールド生命倫理評議会が、遺伝子編集の影響に関する予備報告書を公表した。

News: 薬の臨床試験報告書を公開

欧州医薬品庁は、製薬会社が提出した臨床試験報告書をオンラインで公開し始めた。

2016年12月号

News: 現代人の免疫応答を左右するネアンデルタールDNA

欧州系集団とアフリカ系集団の免疫細胞を比較した2つの研究から、これらの集団間に見られる、感染に対する免疫応答の強さや自己免疫疾患への罹患リスクの違いが、ネアンデルタール人由来のDNAの有無によって説明できる可能性が示された。

News: ノーベル化学賞はナノマシンに

分子マシンの3人のパイオニアにノーベル化学賞が贈られる。

News: サルの「石器」が投げかける疑問

ブラジルに生息するオマキザルの一種には石を打ち割る習性があり、その結果生じる石の破片は、旧石器時代の人類が作った剥片石器によく似ていることが報告された。これは、考古学における石器の解釈にまさに一石を投じる発見かもしれない。

News: 2次元エキゾチック材料の理論にノーベル物理学賞

トポロジーの概念で奇妙な現象を説明した3人の理論家に贈られる。

News: 「オートファジー」の解明にノーベル医学・生理学賞

細胞の重要なリサイクル機構の研究を大きく進展させた大隅良典が、ノーベル医学・生理学賞を単独受賞した。

News: 11億個の星の地図を公開

欧州宇宙機関のガイア計画が銀河系の星の地図データを初めて公表した。

News: キリンは4種に分類される?

最新の遺伝子解析の結果から、キリン保護のための新たな道筋が見えてきそうだ。

News: 「がんムーンショット」計画達成への10項目を発表

米国のがん撲滅計画で目指すべき研究目標について、諮問委員会の作業部会が勧告としてまとめた。その内容は免疫療法から診断法まで幅広い。

News: 3D印刷で「ルーシー」の死因を探る

アウストラロピテクス「ルーシー」の化石骨の3Dスキャンデータが公開された。データを公開した研究チームは、死因の検証に役立てられることを期待している。

News: 人類の米大陸進出ルートはカナダ回廊でなく沿岸

現生人類の米大陸移住は、カナダ回廊を経由したと考えられていたが、この場所が居住可能になったのは、米大陸に人類が移住してずいぶん経ってからのことだと分かった。

News: U87細胞株をめぐる謎

脳腫瘍研究で一般的なある細胞株のDNAプロファイルは、その起源とされる50年前の腫瘍のDNAプロファイルと一致しないことが明らかになった。

2016年11月号

News: ゾウの進化史が書き換えられる?

絶滅したゾウのゲノムから、思いもよらない類縁関係が明らかになった。どうやらゾウの系統樹を再検討する必要がありそうだ。

News: アルツハイマー病新薬候補で認知機能低下が鈍化

アミロイドβ仮説に基づくアルツハイマー病治療薬候補の小規模臨床試験で、認知機能低下の鈍化が観察された。現在、大規模な研究によりこの有望な初期データが裏付けられるか調査中である。

News: クマムシ固有のタンパク質に放射線からDNAを守る作用

クマムシから発見された新規タンパク質をヒト培養細胞に導入すると、放射線耐性が向上した。

News: 37億年前の「生命の痕跡」を発見か

グリーンランドの岩石から発見された構造物は、37億年前の生物によって作られたものだとする研究結果が報告され、論争が巻き起こっている。

News: 人工ブラックホールで「ホーキング放射」を確認

実験室で作り出された「音のブラックホール」で、ホーキング放射に極めて近い現象が観察された。

News: 次のLHCを建設するのは誰?

ヒッグス粒子を発見した大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の後継になる次世代の巨大加速器を、誰がどこに建設するのか。明確な見通しは立っていない。

News: 公開データは自由に再利用してよいか?

データをネット上に公開する科学者も、公開データを再利用したい科学者も、知的財産権について最低限の知識を持っておく必要がある。

News: 太陽系から最も近い恒星に、地球に似た惑星

プロキシマ・ケンタウリの周りを公転する地球サイズの惑星には、液体の水があるかもしれない。もしかすると生物もいるかもしれない。

News: ヒトと動物の「キメラ」研究が米国で解禁に?

米国立衛生研究所は、ヒトと動物のキメラを扱う研究プロジェクトへ資金を提供する方向に動き出した。

News: 宇宙の謎を解くカギ、ニュートリノ

ニュートリノと、その反粒子である反ニュートリノが異なるふるまいをすることが確認されれば、現在の宇宙に反物質がほとんど存在していない理由を説明できるかもしれない。

News: ジカ熱を相手に善戦するキューバ

キューバは、カリブ海地域でジカ熱の蔓延を何とか食い止めている国の1つだ。国民総出の地道な努力が成果を挙げている。

2016年10月号

News: これまでで最も精細なヒト脳地図

ヒト・コネクトーム・プロジェクトのデータから、ヒト大脳皮質が、構造、機能、神経接続性などの違いによって180の区画に分けられた。このうちの97の領域は、これまで記述されたことのなかったものだ。

News: ヒトの鼻から新規抗生物質

ヒトの鼻腔に棲む共生細菌が、有害な薬剤耐性菌を死滅させる新規抗生物質を産生していた!この抗生物質は、MRSA感染との闘いにおいて、新戦力になる可能性がある。

News: 量子インターネットへの大きな一歩

量子暗号で保護された通信網を構築できる人工衛星が世界各国で計画される中、世界初となる量子科学実験衛星を中国が打ち上げた。

News: 初のCRISPR臨床試験は中国のチーム

中国の研究チームが、肺がん患者での遺伝子編集細胞試験の実施を承認された。

News: ネオニコチノイド系農薬とハチ減少に新たな証拠

ネオニコチノイド系農薬のEUによる再評価を前に、新たな証拠が加わった。9年間に及ぶ野生のハチの個体数調査で、この農薬の影響が裏付けられたのだ。

News: 地球外生命体の探し方

地球外生命体の存在を示す化学的痕跡とは何か。宇宙生物学の研究者たちが検討を始めている。​

News: 風力・太陽光発電量予測に注力するドイツ

ドイツでは風力発電と太陽光発電の発電量が急速に増加しているが、これらの電源は不安定だ。電力の安定供給のため、ドイツは再生可能エネルギー発電量の予測システムの研究を進めている。

News: HIVを広げる社会サイクル

遺伝学研究から、南アフリカでのエイズ流行が、いわゆる援助交際で助長されていることが明らかになった。

2016年9月号

News: 情報の最小単位が原子に! 次世代メモリー誕生

格子状に並んだ塩素原子を原子操作で任意の場所に動かし、原子と空孔の並び方を利用して、原子1個につき1ビットの情報を持たせることのできる記憶デバイスが開発された。8000以上の原子ビットからなる約1キロバイトのこの「原子メモリー」は、1平方インチ当たり502テラバイトという桁外れの面記録密度を持つ。

News: 琥珀に恐竜時代の鳥類の翼

白亜紀の幼鳥の翼が、琥珀の小片の中からありのままの姿で発見された。その特徴の数々は、この原始的な鳥類が、現生鳥類とさほど変わらぬ翼を持っていたことを物語っている。

News: X線天文衛星「ひとみ」の遺産

本格運用前に空中分解した日本のX線天文衛星「ひとみ」は、観測装置の立ち上げ段階でペルセウス座銀河団を観測しており、銀河の形成と進化の謎を解き明かすための新たな手掛かりを置き土産にしていった。

News: 英国のEU離脱に戸惑う科学者ら

英国が国民投票でEUからの離脱を決めた。英国の研究者たちは予期せぬ影響に備えて身構え、科学研究をこれまでと同様に維持するよう政府に働きかけようとしている。

News: ホビットの祖先? 小型成人の骨発見

フローレス原人の祖先のものかもしれない化石がついに発見された。

News: ペット医療で活況のバイオテク市場

ペットが長生きするようになったことで、免疫抗体から細胞治療といった新しいタイプの医療が行われ始めている。

News: arXivがリニューアルを計画

arXivは近くリニューアルを計画しているが、利用者へのアンケート調査の結果、利用者たちは現状に満足しており、大幅な変更には警戒感を持っていることが明らかになった。

News: 鏡像型DNAを複製できる酵素、登場!

左巻きのDNAを複製することができるポリメラーゼが作製された。鏡像生化学への一歩となる。

News: 探査機ジュノーが木星周回軌道に

NASAの木星探査機ジュノーは、巨大ガス惑星の観測を通じて、その進化と太陽系の起源に迫る。

News: 免疫応答の男女差という「不都合な真実」

感染に対する免疫系の反応に男女差があるという事実は、今日の医学に大きな問題を投げかけるものだ。研究者たちは、この真実に目を向け始めている。

2016年8月号

News: イヌは2度生まれた

人類の親友であるイヌは、東アジアと西ユーラシアで、それぞれ別のオオカミ集団から家畜化された可能性がある。

News: デンキウナギの跳躍アタック

デンキウナギは、水上から近づいてきた敵に対し、水から飛び出して直接電撃を与えることが明らかになった。

News: 自然界の5番目の力を発見?

ハンガリーの研究所で原子核の放射性崩壊の異常が観測され、理論物理学者らは5番目の新たな力の存在を示している可能性があると分析した。

News: 知性の指標を探す遺伝子バリアント研究に賛否両論

学校に通う年数に影響を与える74個の遺伝子マーカーが突き止められた。研究チームはまた、就学年数は知性の代理指標となり得るとも述べている。

News: ヒト胚の体外培養で最長記録達成

ヒト胚を受精後13日目まで培養できる方法が編み出された。この手法を用いて、ヒトの初期発生を知るための手掛かりが得られそうだ。

News: ミトコンドリア置換に治療効果がない可能性も?

異常なミトコンドリアが子に受け継がれないようにする置換法は、期待外れの結果に終わるかもしれない。核移植時に持ち込まれた少量の異常ミトコンドリアが増えてしまう場合があるようなのだ。

News: セシウム使用中止の圧力に苦悩する生物学者たち

放射性セシウムの盗難を懸念し、生物医学研究で広く用いられているセシウムγ線照射装置をX線照射装置へと切り替える検討が各国で進む中、研究者たちは、研究結果に影響を与えかねないと憂慮する。

News: イタリアのオリーブ病害、封じ込めへ

近年、南イタリアではオリーブの細菌性病害が大きな問題になっているが、その封じ込め計画は地元の猛反発を受けて頓挫していた。このほど封じ込め計画を妥当とする裁判所の判決が出て対策が進むことが期待されるが、病害が地中海沿岸諸国に拡散するリスクは依然として高い。

2016年7月号

News: うつ緩和はケタミン代謝産物の作用か?

麻薬ケタミンの分解産物で、ケタミンのような副作用なしでうつ状態を改善できることが、マウスでの実験で示された。

News: マクロライド系抗生物質候補の全合成に成功

単純な構造の化合物のパーツを組み立てていくという手法で、300種以上のエリスロマイシン類似体が合成された。その中には、多剤耐性菌に対して抗菌活性を有するものもあった。

News: たるんだ肌を若返らせる薄膜

塗布するだけで、たるんだ皮膚に若々しい弾性がよみがえる、透明なシリコンポリマーが開発された。

News: 「あかつき」から届いた最初の金星観測データ

金星周回軌道への再投入に成功し、見事復活を遂げた日本の金星探査機「あかつき」。今回公開されたのは試験観測の結果だが、そこには全球を覆う硫酸の雲の縞模様や大気中に見られる弓の形をした模様など、これまで目にしたことのない金星の姿が捉えられていた。

News: ヒト脳プロジェクトが計算ツールを公開

欧州のヒト脳プロジェクト(HBP)が計算ツールを公開し、計画は本格的に始動した。

News: 量子の世界は直観できる?

人間の頭脳は、量子力学の奇妙な法則を、論理を介することなく理解できることが、ゲームによって示された。

News: 実験用マウスの免疫系は未発達のまま

実験用マウスは、その飼育環境が原因で免疫系が十分に成熟していないことが明らかになった。だが、ペットショップで飼育されているマウスとの同居により、ヒト成人に近い免疫系を持つようになるという。

News: ゲノム探索でヒットを狙う製薬会社

アストラゼネカ社は疾病に関連付けられる「まれな塩基配列」を探し出すため、200万人分のゲノムを調べる大規模事業を開始する。

News: CRISPRマッシュルームは米国では規制対象外に

CRISPR–Cas9法で作製されたキノコが、当局の監督を受けずに栽培・販売できることになった。

News: 抗ヘビ毒血清不足に立ち向かうための新手法

長年ヘビ咬傷の治療に用いられてきた抗ヘビ毒血清の世界的な不足が問題になっている今、入手困難なヘビ毒に代わり免疫応答を誘発する人工抗原や、毒素を中和する人工抗体の作製などの新手法に期待が高まっている。

2016年6月号

News: 巨大ウイルスにもCRISPR様の「免疫系」が!

サイズからゲノムの複雑さまで、全てが規格外な「ミミウイルス」。発見以来、ウイルスの概念を覆し続けているこの巨大ウイルスで、今度は原核生物が持つCRISPR系に似た防御機構が見つかった。

News: 現生人類が「ホビット」を絶滅させた?

最新の発掘調査により、「ホビット」の愛称を持つフローレス原人が生きていた時代が、これまで考えられていたより数万年も前だったことが示された。

News: 脊髄損傷患者の脳と手をつなぐ技術

脊髄損傷患者の思考を電気的な指令へと変換することで筋肉を刺激する「神経バイパス技術」が開発された。患者は、この技術によって麻痺した腕を動かせるようになった。

News: 脳への電気刺激で運動選手の能力向上?

予備的研究の結果だが、頭皮を介して脳に電気刺激を加えると、運動選手の持久力が向上するらしい。この装置はすでに実用化されており、「脳ドーピング」が懸念される。

News: P値の誤用の蔓延に米国統計学会が警告

科学者による値の誤用を止めるため、米国統計学会(ASA)が異例の声明を出した。

News: 遺伝子を限界まで削ぎ落とした人工生命

ゲノム編集で生命の構成要素が操作可能になった中、あのクレイグ・ベンターが、ゲノム設計という手法で遺伝子わずか473個の人工細胞を作製した。驚いたことにその必須遺伝子の3分の1は機能不明だ。

News: 実験機器は「オープンハードウエア」で安価に

実験機器の設計図を無償で公開して誰でも自作できるようにする「オープンソース・ハードウエア」ムーブメントを盛り上げようと、スイスで会議が開かれた。

News: 科学研究に一層力を入れる中国

中国で新たな5カ年計画が採択され、科学技術重視の姿勢がより鮮明になった。中国で2020年までに成長が見込まれる分野は、海洋学、脳科学、幹細胞研究だ。

News: 植物の進化を追う空前規模の種子保存バンク

気候変動に応答して植物がどのように進化するかを調べるための種子バンクが米国で創設された。

News: 43万年前のヒト核ゲノムで判明した驚きの人類進化史

43万年前の謎の旧人類シマ人の核DNAの配列が解読された。シマ人の正体が判明したのと同時に、現生人類とネアンデルタール人の種分岐が想定外に古かったことも分かった。

2016年5月号

News: アルツハイマー病マウスで記憶が回復

アルツハイマー病の患者でも記憶を形成できることを示唆する研究結果が発表され、新たな治療への期待が膨らんできた。

News: HDLコレステロールは本当に善玉か

「HDLコレステロール値を上昇させれば心疾患のリスクを低減できる」という考えに反する遺伝学的研究結果が報告された。

News: 米国立がん研究所がモデル細胞株を刷新

抗がん剤スクリーニングに長年広く用いられてきたモデルを、マウス体内で増殖させたヒト腫瘍細胞(PDX)に切り替える方針だ。

News: 「3人の親」を持つ胚の作製を米国専門委員会が支持

ミトコンドリア置換の臨床試験を支持する報告書が提出された。ただし現状の連邦法の下では、関係当局がこの種の臨床試験を承認することはできない。

News: ティラノサウルス類進化の謎を解く新種か?

ウズベキスタンで、新種の小型ティラノサウルス類の化石が発見された。その年代と特徴は、ティラノサウルス類が複雑な感覚系を進化させてから急激に巨大化したことを示唆している。

News: 指示されると責任を感じない

権威に指示された人が抵抗なく他者に危害を加えることを示して物議を醸した「ミルグラム実験」の現代版でも、人が指示に従って行動するときには、自分の行為にあまり責任を感じないことが確認された。

News: 論文の追試結果を発表する学術誌が始動

医学生物学分野の論文の再現性について報告するオンライン学術誌が創刊され、バイオテクノロジー企業が最初の論文を投稿した。

News: 生物学研究者よ、プレプリントの投稿を

生物医学分野の研究論文原稿を、論文誌掲載前に研究者自身がオンライン公開することについて議論する会議が開かれた。

News: 半合成マラリア治療薬が市場で大苦戦

市場への影響がほとんどなかったのは、アルテミシニンの供給過剰が原因だ。だが、需要の急増はいつ起こるか分からず、マラリア治療薬の安定供給には半合成アルテミシニンが欠かせない。

2016年4月号

News: 重力波を初めて直接検出

重力波は、時空の歪みが波として伝わる現象だ。この重力波を直接検出することに、米国を中心とする国際的な観測計画が初めて成功した。2つのブラックホールの合体で生じたとみられる重力波を捉えた。アインシュタインの予言が100年を経て確かめられ、天文学は重力波を通して宇宙を見る新たな時代に入った。

News: 汗をリアルタイムで分析できるウエアラブルセンサー

腕に装着した状態で汗成分が分析でき、その結果をスマートフォンに送信できる、小型で曲げることも可能なプラスチックセンサーが開発された。

News: 老化細胞を除去したマウスは長生き

老化した細胞を標的にすれば加齢関連疾患を治療できる可能性があることが、マウスを使った鮮やかな実験により証明された。

News: フランスの臨床試験で死者

問題の薬剤の構造についての情報が極めて少なく、この臨床試験で何が起こったか、いまだに見えてこない。

News: 「マイクロプラスチック」がカキの生殖系に及ぼす影響

プラスチックの微粒子「マイクロプラスチック」を体内に取り込んだカキは、生殖能力が低下することが実験で示された。プラスチックによる海洋生態系の破壊について、懸念がますます高まっている。

News: 太陽系に未知の巨大惑星発見か

太陽系外縁天体の軌道の分析から、太陽系外縁部に太陽の周りを2万年かけて1周する大質量天体が存在する可能性が出てきた。この分析結果を発表したのは、太陽系外縁天体をいくつも発見してきた天文学者だ。

News: 遺伝子組換え作物の危険性を指摘する論文に不正疑惑

遺伝子組換え反対派のウェブサイトなどで広く引用されている論文数本に、不正な画像改変などが見つかった。そのうちの1本はすでに取り下げられている。

News: メジナ虫症の根絶を阻むのはイヌ?

体長80cmもの糸状虫が皮下を這い激痛を伴うメジナ虫症。根絶まであと少しという段階で、意外な伏兵が現れた。

News: 犬のDNAからヒトの精神疾患の手掛かりを得る

犬の遺伝子データと飼い主による犬の行動評価とを結び付けることで、ヒトの疾患と関連する遺伝子を見つけ出そうというプロジェクトが始まった。

News: ホーキング博士の新論文に割れる物理学界

ブラックホールに「エネルギーがゼロに近いソフトな粒子」があるなら「ブラックホール情報パラドックス」という難問が解決され得るとする論文がarXivに投稿され、論争が起きている。

2016年3月号

News: 人工知能が囲碁をマスター

人間の思考をまねた人工知能が、囲碁でプロの棋士に勝利した!

News: エボラ血漿療法に有意差なしの結果

エボラ出血熱からの回復者の血漿で患者を治療できると期待されていたが、最初の臨床試験では死亡率の有意な低下は見られなかった。だが専門家たちは検討の余地があると見ている。

News: 周期表に4つの新元素が加わる!

原子番号113の命名権は>日本の研究機関に、115、117、118の命名権はロシアと米国の研究機関に与えられた。

News: 探査機「あかつき」が金星周回軌道へ

2010年に金星周回軌道への投入に失敗して太陽を周回していた日本の金星探査機「あかつき」が、ついに金星周回軌道に入った。

News: 地球温暖化の抑制へ歴史的合意

2015年12月にパリで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議は、途上国を含む全ての国が加わって、地球温暖化を2℃未満に抑えることを目指す、画期的な協定を採択した。

News: TMTの建設許可が無効に

日本を含む5カ国でマウナケア山に建設中の30メートル望遠鏡(TMT)について、ハワイ州最高裁判所は建設許可を無効とした。

News: ヒトゲノム編集に関する国際会議

ヒトゲノム編集の倫理的、社会的、法的な問題が議論され、各国の見解の相違が浮き彫りになったが、合意が得られた部分もあった。

News: がんの主な原因は「不運」?

がんの発生に大きな影響を及ぼすのは環境要因なのか内的要因なのかをめぐり、研究者の間で論争が起きている。

News: 培地用寒天が足りない!

原料となる海藻の収穫量が減少し、微生物培養に欠かせない寒天培地の生産が危機的状態に陥っている。

2016年2月号

News: 神経回路操作実験の結果に注意!

光や薬剤でニューロンを制御する研究手法は広く用いられているが、この手法で得られた結果と行動との関連は偽物かもしれない。光や薬剤が脳に予想以上の影響を及ぼしていることが示されたのだ。

News: 遺伝子ドライブの安全対策

「遺伝子ドライブ」でゲノムが改変された生物が自然界に流出し拡散すれば、生態系に多大な影響が及ぶ恐れがある。この懸念を軽減させ安全性を高めるために、遺伝子ドライブの影響を封じ込める2通りの方法が開発された。

News: 研究用チンパンジーはデジタルベースに

生きたチンパンジーを使った実験を全廃することを決めたNIHは、チンパンジーたちの落ち着き場所を探しながら、死後の脳組織の保管とこれまでの研究成果のオンラインデータ化に向けて動いている。

News: 遺伝子ドライブでマラリアと闘う

マラリア原虫に対する耐性遺伝子を持つ蚊をマラリアに苦しむ地域に迅速に広めることができれば、この感染症を永久に根絶できる可能性がある。このほど、遺伝子ドライブでそれが実現でき得ることが示された。

News: 1377人に贈られた科学賞

300万ドルの巨額の賞金を誇る「基礎物理学ブレイクスルー賞」が、ニュートリノ振動の研究を行った1000人以上の物理学者に授与され、ノーベル賞との方針の違いを印象付けた。

News: 米国で遺伝子組換えサケが食卓へ

米国初となる遺伝子組換え動物の食用販売は申請から20年間保留されていたが、このたび、米国政府がお墨付きを与えた。

News: 記憶力増強装置のヒトに対する試験が始まる

長期記憶に障害を起こすような脳組織の損傷を、電極による刺激で補償できる可能性が次々と示されている。

News: 医療現場に押し寄せる遺伝子編集の波

このたび、遺伝子編集技術で改変された細胞の移入により白血病が寛解したことが報告された。この他にも現在、複数企業が遺伝子編集技術をヒトの治療に使う準備を着々と進めており、この治療法にますます注目が集まっている。

News: 太陽系外惑星探査:次の20年

これまでに2000個近い太陽系外惑星が発見されている。今度はそれらを理解する番だ。

News: カナダ首相が科学関連の大臣ポストを新設

カナダのトルドー新首相が科学関連の大臣ポストを複数新設し、科学研究に力を入れる決意を示した。

2016年1月号

News: 彗星で大量の酸素分子見つかる

欧州宇宙機関(ESA)の探査機が訪れているチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星で、酸素分子が大量に見つかった。この発見により、太陽系形成理論に再検討が必要になるかもしれない。

News: ゲノム編集ブタ、ペット販売へ

中国BGIがゲノム編集で作出した研究用の「マイクロブタ」が、ペットとして発売されることになった。

News: 細胞内に潜む耐性菌に効く、新方式の抗生物質

黄色ブドウ球菌の一部はマウス細胞内に隠れて存在することで抗生物質による治療に耐性を示すが、これを殺菌できる抗体–抗生物質抱合体が報告された。

News: 「超遺伝子」で決まるエリマキシギの恋のアプローチ法

エリマキシギの雄には、雌を獲得する方法が異なる3つの型があり、それぞれ外見も異なる。どの型になるかは125個もの遺伝子が連なった長いDNA領域の内容によって決まる。

News: 筋ジストロフィーモデルの子犬を救った予想外の変異

この犬に見つかったある遺伝子の変異から、筋萎縮を防ぐ新しい治療法が見つかる可能性がある。

News: 炭素を大気から取り出す技術が事業化目前

大気中の二酸化炭素を直接捕捉して資源として再利用することは不可能ではないが、事業化はコスト面から困難だとみられていた。このほど2つの企業が、炭素捕捉・再生を行うプラントの拡大と改良を発表した。

News: 学問の自由を脅かすロシア大統領令

大統領令を受け、ロシア最大の名門大学の生物研究所で、「全ての研究者は、論文を発表する前に情報機関に原稿を提出し、承認を受けなければならない」という指示が出された。

News: 生命科学界の頭脳が続々とテクノロジー企業へ

グーグル社などの巨大テクノロジー企業が、ヘルスケア事業参入のために生物医学分野の一流研究者を引き入れている。

News: 細菌から新しい遺伝子カッター発見

CRISPR系を持つ細菌に、CRISPR/Cas9系の難点を解消し得る新酵素が見つかった。

News: 抗がんウイルス製剤が間もなく市場に

がん治療薬として米国で初めて、ウイルス製剤T-VECが承認された。欧州もそれに続くとみられる。

2015年12月号

News: 雄の線虫で「ミステリー」ニューロン発見

調べ尽くされたと考えられていた線虫の神経系で、新たなニューロンが発見された。雄にしか見られないこの謎のニューロンに、神経科学者たちは関心を寄せている。

News: 脳スキャンデータで個人を特定できる

脳領域間の神経接続のパターンには明確な個人差があり、「指紋」として利用できることが実証された。実際に個人を特定できるだけでなく、知能検査の成績を予測することもできるという。

News: 中国で出土した歯が示す、初期人類の旅

中国での「驚くべき」発見によって、ホモ・サピエンスが約10万年前に欧州へよりも先にアジアに到達していたことが明らかになった。

News: ゾウはなぜ、がんになりにくいのか

「Petoのパラドックス」と呼ばれるこの問いに、答えの1つとなり得る発見があった。

News: 顧みられない熱帯病の治療薬を開発した3氏に医学生理学賞

寄生虫感染症の治療薬を発見した業績で、3人が共同受賞した。中国人研究者の受賞は初。

News: クラウドソーシングで掘り当てた未知の初期人類

南アフリカの洞窟で未知の化石人類のものと思われる大量の骨が発掘された。このプロジェクトを率いる古人類学者は、ソーシャルネットワークを使って協力を呼び掛けることで発掘時から作業を進めてきた。 現在は、化石データを公開して研究者らの意見を求めている。

News: 成長ホルモン療法の患者にアルツハイマー病の恐れ

死後脳由来のヒト成長ホルモン製剤の投与を受け、クロイツフェルト・ヤコブ病で亡くなった患者の脳内で、アミロイド斑が見つかった。この製剤を注射したことが原因でできた可能性が示唆されるという。

News: 小児への脳刺激の有望性と懸念

学習障害のある小児の脳を電気刺激する試験が行われ、有望な結果が得られた。その一方で、安易な使用などによるリスクの増大が懸念される。

News: ニュートリノ振動の発見にノーベル物理学賞

ニュートリノの変わり身の謎を解いた2人の物理学者がノーベル物理学賞を受賞した。

News: DNA修復の研究者3氏にノーベル化学賞

DNA重要な3つの修復機構である塩基除去修復、ヌクレオチド除去修復、ミスマッチ修復の仕組みを明らかにした3氏が、化学賞を共同受賞した。

News: 86もの流星群を発見したCAMS

監視カメラを何台もつないだ「全天流星監視カメラ(CAMS)プロジェクト」により、これまで知られていなかった86の定常流星群が流星群カレンダーに加わった。

2015年11月号

News: 磁石にならない金属が磁石に!

鉄やコバルト、ニッケルは磁石につき、自身も磁気的に分極して磁石となる強磁性体だが、銅やマンガンは磁石につかない非強磁性体だ。今回、銅やマンガンの磁気的性質を変えて強磁性体にできる技術が開発された。

News: 死線を越えると遺伝的多様性が高まる

ショウジョウバエを使った実験で、病を乗り越えた雌からは遺伝的多様性が高い子が生まれるという結果が報告された。

News: 脳の小断片の3D画像化に成功

マウスの脳の極めて小さい組織片ではあるが、詳細に観察できる三次元デジタルマップとして再構築された。この成果を人工知能の向上に応用したいと考える米国の関連機関は、今後の研究に数十億円規模の資金提供を決めた。

News: 超音波で線虫の脳細胞をスイッチオン

「音遺伝学(Sonogenetics)」の技術で、線虫以外の動物でも非侵襲的な特定ニューロンの刺激が可能になるかもしれない。

News: 免疫機構に検知されない薬物運搬ナノ粒子

血小板の細胞膜を身にまとった薬物運搬用のナノ粒子が開発された。このナノ粒子は、免疫機構を回避できる上に血小板の特徴も備えており、血管損傷部位に集積したり、細菌を効率的に吸着したりすることが可能だ。

News: 日本の原発、再稼働

福島第一原発事故を受けて全ての原発が停止していた日本で、初めて川内原発が再稼働した。原子力発電を再開して火力発電への依存度を下げれば二酸化炭素の排出量は抑えられるが、気候変動を食い止められるほどの削減量ではない。

News: 支援決定で、ギリシャの研究者たちにも明るい兆し

欧州連合はギリシャへの金融支援を決定した。その結果、凍結されていたギリシャへの大規模研究助成金のうち 2件が交付されそうだと、ギリシャの研究相は話す。

News: 硫化水素が最高温度で超伝導に

ごくありふれた物質が、これまでで最も高い温度で超伝導状態になることが分かった。最高温度の更新は21年ぶりで、この意外な実験結果に今、追試や理論研究が次々と行われている。

2015年10月号

News: 世界初、4本の足を持つヘビの化石を発見

ブラジルで発見された「4 本足の抱きつきヘビ」が、ヘビ進化論を根底から揺るがす。

News: タコのゲノムから、高知能の秘密に迫る

高い知能や、抜きん出た擬態能力で知られるタコ。その全ゲノム情報が解読され、ゲノムサイズがヒト並みに大きいことや、姿にたがわず独特な機構がいくつも備わっていることが明らかになった。

News: ペンタクォークをLHCで発見

5個のクォークからなる短命で風変わりな粒子「ペンタクォーク」が、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)での実験で発見された。ペンタクォークは、かつて日本の研究グループが発見したと報告したものの、その後の実験でその存在が否定されていた。

News: フィラエが見て、触れて、嗅いだもの

彗星着陸機フィラエが2014年11月に送信してきたデータの分析結果が初めて報告された。7カ月の休眠を経て2015年6月に目を覚ましたフィラエだが、その後再び通信は途絶えており、状況は厳しいとされる。しかし、その貴重なデータからは新たに多くの謎が生まれている。

News: 低線量被曝のリスクが明確に

低線量の被曝でも白血病のリスクがわずかに上昇することが、30万人以上の原子力産業労働者を対象とする大規模疫学調査により示された。

News: アルツハイマー病の治療薬開発で初の成果

アミロイドβを標的とした抗体医薬で病の進行を30%遅らせたというささやかだが確かな成果に、研究者たちは勇気づけられている。

News: SETIに舞い込んだ思いがけない幸運

ロシアの億万長者Yuri Milnerが地球外知的生命体探査(SETI)プロジェクトに1億ドルを贈った。

News: 大うつ病の遺伝子マーカー見つかる!

うつ病と関連する特定のゲノム塩基配列の探索は、これまで望み薄と考えられていたが、今回、大うつ病と強固な関連性を示す遺伝子が見つかった。この発見で、精神病に関係した遺伝子の捜索が熱を帯びそうだ。

News: 現代人の体質や病にネアンデルタールDNAの影

現生人類は、旧人種との性交渉でアフリカ外の環境に対処する能力を獲得した。そして、私たちに残る旧人種のDNAは今も、喘息や皮膚病、さらにはうつ病に至るまで、さまざまな形で影響を及ぼしていることが分かってきた。

2015年9月号

News: 宇宙にはサッカーボール分子がいっぱい

これまで長く原因不明だった星の光の吸収現象は、宇宙空間に漂うサッカーボール形の分子、C60フラーレンによるものであることが分かった。

News: 冥王星に広がる驚きの地形と深まる謎

2015年7月14日、NASAの探査機ニューホライズンズが 冥王星のフライバイに成功した。次々に届く観測画像に映し出される、冥王星とその最大の衛星カロンの予想外の姿は、科学者たちを魅了するとともに、我々に多くの興味深い謎を投げかけている。

News: 「速度計」ニューロンがラットの脳で見つかった

2014年のノーベル賞受賞者のチームが、哺乳類の脳内ナビゲーション機構の重要な要素である「スピード細胞」を探し当てた。

News: 薄暗い海を彩る色とりどりの蛍光サンゴ

太陽光がわずかにしか届かない中深度の海で、黄色や橙色、赤色に輝く蛍光サンゴが発見された。これらのサンゴは自ら光ることで、共生藻類に足りない光を補充しているのかもしれない。

News: 撤去を迫られるハワイの望遠鏡

ハワイのマウナケア火山は、先住民にとっては神聖な山であり、科学者にとっては天文台を設置するのに理想的な場所である。異文化間の対立により、この山の利用法をめぐるルールが変わろうとしている。

News: 大規模DNA解析で青銅器時代の秘密に迫る

古代人ゲノムの集団スケールでの分析が可能になったことで、欧州の言語や文化、技術のルーツと、それらが欧州からアジア全域にかけてどのように広まったかについて、重要な手掛かりが得られた。

News: 第一世代の星を初めて発見

宇宙が誕生して最初に生まれた世代の星たちを初めて発見したと、天文学者たちの研究チームが報告した。

News: 脳に注入可能な、超小型の神経活動記録装置

多数のニューロンの活動を一度に記録できる、超小型で生体適合性を有するメッシュ状の電子デバイスが開発された。この装置により哺乳類の脳機能解明が進む可能性がある。

2015年8月号

News: プリオン病を防ぐ遺伝子変異

パプアニューギニアのある民族には、遺伝子変異による未知の機構のおかげで、過去に流行した致死的な脳疾患にかからずに済んだ人々がいる。

News: 楽しい記憶の活性化でマウスのうつ様症状が改善

マウスで楽しい記憶を保存しているニューロンの活動を亢進させると、うつ症状が改善した。この知見から、ヒトのうつ病の神経機構の解明に新たな進展がもたらされるかもしれない。

News: 「ルーシー」の近くで発見された新種の初期人類化石

初期の人類とされるアウストラロピテクス・アファレンシス。彼らとほぼ同時期に同じくエチオピア北部に生息していた、新種とみられる約340万年前のヒト族化石が発見された。

News: モルヒネ合成酵母の完成が間近

グルコースからモルヒネの前駆物質を生合成できる酵母株が作り出された。

News: タラ号の調査で見えてきた、海洋プランクトンの驚異の世界

帆船「タラ号」が世界の海で3年がかりで集めた膨大な量のプランクトン試料と関連データについて、分析結果の第1弾が発表された。これらのデータは、海洋に漂う小さな生き物たちの世界が、いかに豊かで多様であるかを物語っている。

News: 人工気管移植で知られる外科医の複数論文に不正

Paolo Macchiariniが発表した論文では、先駆的な人工気管移植手術の成功について偽りの報告がなされていた。

News: 軍の接近を懸念する日本の研究者たち

日本の防衛省が、大学や研究機関などの基礎研究に対する研究資金制度を初めて設けた。これは、戦後長く平和主義を貫いてきた日本の研究者社会と軍(防衛省・自衛隊)との関係が変化しつつあることを示すものだ。

News: マンモスのゲノムは、「北極ゾウ」のレシピとなるか?

極寒の地に暮らしたケナガマンモスとアジアゾウのゲノムが詳細に比較され、遺伝子の差異がカタログ化された。氷河期に北極圏で生息していた巨大な動物が、環境にどのように適応したかが明らかになりつつある。

2015年7月号

News: 欧州最古の現生人類化石、4世代前にネアンデルタール人と混血か?

ルーマニアで出土した4万年前の下顎骨のゲノムが解析され、この現生人類の4~6世代前の祖先にネアンデルタール人がいたことが分かった。これまで混血が起こったのは中東でのみだと考えられていたが、 今回の研究結果で欧州においても起こっていた可能性が高まった。

News: ニワトリ胚で恐竜の顔を再現

鳥類進化におけるくちばし誕生の謎に迫ろうと、発生中のニワトリ胚で恐竜のような鼻面を作る試みがなされた。

News: より小さなCas9酵素を発見

黄色ブドウ球菌のゲノムから、より小さなCas9酵素が発見された。 このCas9ならば臨床で使われる遺伝子治療用のベクターに組み込めることから、CRISPRによるゲノム編集でヒトの遺伝性疾患を治療できる可能性が高まった。

News: 欠陥ミトコンドリアを破壊し、疾患を防ぐことに成功

マウスでの実験段階だが、欠陥のあるミトコンドリアDNAをゲノム編集技術を使って選択的に破壊する手法が開発された。ミトコンドリア置換などの「三親胚」に代わる選択肢となるかもしれない。

News: 腫瘍で見つかる変異の30%以上は正常細胞にも見つかる

効果的ながん治療を選択するためには、腫瘍組織と正常組織をセットで検査し、変異の重要性を見極めることが必要だと示唆する研究結果が報告された。

News: ヒト胚ゲノム編集の波紋

ヒト胚の遺伝的改変を行った研究が報告されたが、その倫理的問題に関しては科学者の間にも意見の食い違いがある。

News: 最古の石器を作ったのは誰?

トゥルカナ湖西岸で、これまでに発見された中で最古の石器が出土した。330万年前のものであることから、ヒト属出現以前に石器文化が存在していた可能性が高まった。

News: ニューロンの百科事典作成計画が始動

アレン脳科学研究所が、ニューロンのカタログを作るという大規模な計画を発表した。

News: ネオニコチノイド系農薬の危険性をめぐる議論は次の段階に

ネオニコチノイド系農薬がハチに及ぼす脅威が、より明確になってきた。

2015年6月号

News: ローレンシウムの居場所は決まるか

103番元素ローレンシウムの第一イオン化エネルギーの測定に初めて成功した。周期表上のローレンシウムの位置と周期表自体の構造をめぐる議論が再燃するかもしれない。

News: 「水の舌」で獲物を捕らえるトビハゼ

水を舌のように使うトビハゼの捕食方法から、初期の陸上動物が捕食のために舌を進化させてきた可能性が示された。

News: ダーウィンの「奇妙な動物化石」の謎が解けた!

化石からタンパク質を回収してアミノ酸配列を解読することで、DNAの回収が困難な古い年代の化石であっても解析できることが実証された。この手法は、理論的には数千万〜数百万年前の化石にも適用できることから、生物の系統分類学に革命をもたらすかもしれない。

News: 「ブロントサウルス」が復活する?

竜脚類ディプロドクス科の系統樹を見直した研究から、アパトサウルスと同種とされたジュラ紀の巨大草食恐竜ブロントサウルスに独立種であることを示す特徴が見いだされたという。

News: 20世紀の真の捕鯨頭数

20世紀中の商業捕鯨頭数が初めて算定され、290万頭に上ることが分かった。総生物体量で見ると、人類史上最大の動物捕獲・駆除と考えられる。

News: 世界初のブタ試料バイオバンク

糖尿病の長期的合併症の研究用に、大型動物のバイオバンクが設立された。入念に作製された多種多様な組織試料は、無料で利用できる。

News: 貯水池の水を長持ちさせる秘策

湖の表面に薄い膜をはって水の蒸発を防ぐ技術が、干ばつに苦しむ米国に希望をもたらすかもしれない。

News: ドーンとニューホライズンズの旅

2015年は準惑星の年だ。NASAのドーンとニューホライズンズという2機の探査機が、太陽系で最大級の2つの岩石質小天体に初めて接近し、科学者にその姿を見せてくれるのだ。

2015年5月号

News: 食品添加物と肥満・腸疾患が初めて結び付いた

食品に広く添加されている乳化剤の中には、大腸の細菌構成を変化させ、その結果、炎症性の大腸炎を引き起こすものがあることが、マウスでの実験で示された。特筆すべきは、米国では「安全」と見なされ、試験が免除されている化合物であっても、同様の作用が観察されたことだ。

News: 複雑な有機化合物をボタン1つで全自動合成

レゴ®・ブロックを組み立てるように分子を順番につなげることで、複雑な化合物を作る作業を全自動で行うことのできる装置が開発された。

News: エチオピアでヒト属最古の化石発見!

人類の出現時期を50万年さかのぼらせるエチオピアの新たな化石と、ホモ・ハビリスの基準標本の再復元で得られた3次元モデルから、人類の誕生とその進化の過程は予想以上に込み入っていたことが示された。

News: 「3人の親による体外受精」にゴーサイン

先駆的な生殖医療技術の法的認可に向けた英国の動きは、他の国々にも規制緩和の流れを引き起こしそうだ。

News: 新種が続々!海洋生物リスト

海洋生物の正式な学名や分類学的情報を網羅すべく、過去の全記載情報を洗い直している国際プロジェクト「WoRMS」のデータベースがほぼ完成。22万を超す生物種が「有効」であると確認された一方で、19万400種が重複を理由にリストから削除された。

News: 重力波探索は新たな段階に

「重力波検出」という2014年3月の衝撃的な発表は、衛星観測データを踏まえた分析により白紙に戻った。しかし、宇宙の始まりに生じたさざ波の探索競争は一層激しさを増している。

News: 高評価の事例から助成機関が求める「インパクト」が見えてきた

英国の大学に助成金を配分する英国高等教育財政審議会は、新評価制度の一環として英国の各大学に「研究がインパクトを与えた事例」を示した報告書を提出させた。Natureは、約7000件に上るそれらの事例について独自に言語解析を行い、報告書で使用された単語と審査員による評価結果との相関関係を調べた。

News: チップ上の人体「ホモチッピエンス」作製を目指す

三次元培養系のモデル器官装置をつないで全身の生理機能を模擬した系を構築し、これを生物テロ対策に利用しようという計画が米国で動き出した。

News: シリセン製トランジスター早くも登場!

「ケイ素版グラフェン」とも呼ばれる新材料「シリセン」を使った 電子デバイスが作製された。これを機に、二次元材料分野の研究がさらに加速するかもしれない。

2015年4月号

News: サナダムシの世界は年功序列?

同一の宿主に、利害関係の異なる複数の寄生生物個体が存在する場合、それらは互いに競い合って宿主の行動を支配しようとする。どうやらサナダムシでは、勝利を収めるのは常に年長の1個体らしい。

News: アルカリ金属の爆発の秘密が明らかに

アルカリ金属を水に入れると派手に爆発する。化学の授業でおなじみのこの実験の反応機構が、実は長く誤解されてきたことが、ハイスピードカメラを使った研究で判明した。

News: 匿名化されたクレジットカード利用履歴から個人を特定

クレジットカードを利用した時間と大まかな場所に関するデータが たった4つ揃うだけで、個人の身元をほぼ特定できることが示された。匿名化されたビッグデータの管理方法について、今後、議論は必至だ。

News: 結核菌ゲノムに刻まれていたヒトの歴史

結核菌・北京系統株は、結核菌の中でも感染性が高く、多剤耐性のものも多い。この系統株が東アジアに出現したのは6000年以上前であることが分かった。

News: GM生物を生物学的に封じ込める最新手法

「自然には存在しないアミノ酸」がなければ生きられないように遺伝子組換え(GM)生物の代謝系を書き換えるという、強固な生物学的封じ込め法が開発された。

News: ネアンデルタール人と現生人類は隣り合って生活していた

イスラエル・マノットの洞窟で、約5万5000年前の新人型ホモ・サピエンスの頭骨が初めて発見された。この年代の中東にはネアンデルタール人が先住していたことが化石から示されており、彼らが共存していた可能性が高まった。

News: 脳を膨らませてナノスケールの細部を観察

紙おむつの吸収体に利用される材料を使って脳組織を膨張させることにより、一般的な光学顕微鏡を使って、わずか60nmの特徴まで解像することができた。

News: うつ病治療薬として臨床試験が進むケタミン

精神疾患に対する新薬がほとんど登場しないことから、麻薬の一種であるケタミンに製薬会社や医師から大きな期待が寄せられている。しかし、それが高じて、十分なデータがまだ揃っていないにもかかわらず、うつ病治療用に処方され始めている現状には懸念も出ている。

News: 「バイオシミラー医薬品」としての承認に踏み切る米国FDA

バイオシミラー(バイオ後続品)は、先行品より低価格というメリットがあるが、科学、規制、特許のそれぞれの局面で課題を抱えている。

News: 南の楽園のアバター化計画

南太平洋モーレア島の動植物から地形に至るまでの生態系を、デジタルの仮想世界にそっくり再現して「バーチャル実験場」を構築しようという大規模計画が動き出した。

News: 「無意識の思考」の方が賢明というのは本当か?

注意をそらされている時に下す決定の方が賢明という説が広く知られているが、新たな大規模実験と既存データのメタ分析ではそのような効果は見られなかった。無意識の力についての論争がさらに白熱化しそうだ。

2015年3月号

News: 「微生物ダークマター」から見いだされた希望の光

培養不能な細菌を培養する画期的な装置が確立され、MRSAなどの薬剤耐性菌を死滅させる新規抗生物質が見つかった。

News: ゲーム理論がポーカーを「解いた」

「基本的に無敵」なポーカーのアルゴリズムが開発された。

News: ヒト幹細胞から卵や精子の前駆細胞を高効率で作製

ヒトの始原生殖細胞を多能性幹細胞から高効率で作製する方法が開発された。そこから、ヒトの始原生殖細胞形成のカギとなる因子が明らかになった。

News: ケプラー宇宙望遠鏡、地球型惑星を多数発見

ケプラー宇宙望遠鏡による観測データから新たに8個の惑星が確認された。その中には、これまでで最も地球に似ているものが2つ含まれている。

News: 疑問視される人工気管移植手術

カロリンスカ研究所は、実験的に行われた移植手術に対し2件の調査を行っている。

News: 壮大な鳥類系統樹が完成

鳥類48種の進化解析結果が報告された。これまでで最も網羅的な系統樹の裏には、志を1つにした研究者たちの大規模な共同研究があった。

News: 自己T細胞移入療法でがん患者の生存期間が延長

難治性の白血病やリンパ腫を対象とした遺伝子改変T細胞療法の臨床試験で有望な結果が集まりつつある。

News: 億万長者が細胞生物学の研究所設立

マイクロソフト社の共同創業者Paul Allenが、脳科学研究所に続いて、細胞挙動の研究とシミュレーションを行う細胞科学研究所を設立した。

2015年2月号

News: グラフェンの新たな利用価値:プロトン透過能と防弾性

注目の素材グラフェンに、プロトンを透過する能力と、「弾丸」の衝撃を吸収する能力があることが、新たに明らかになった。

News: キュリオシティ、火星のメタンを嗅ぎつける

NASAの火星探査ローバー「キュリオシティ」が火星表面でメタンを検出した。量はわずかだが、そこには明らかな「動き」があった。

News: コウモリの3Dナビシステム

コウモリのアクロバット飛行を可能にしているのは、ドーナツ形の座標系に基づく意外な脳の位置情報符号化機構だった。

News: ヒトは赤外線を見ることができる

ヒトは、いわゆる「可視光」ではない赤外線を視認できるようである。実際に赤外線を見た研究者がその謎に挑んだ。

News: フィラエの64時間

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸した彗星着陸機フィラエは、電池切れまでの64時間で、彗星に関する我々の認識を大きく変えた。

News: 自然保護区の世界標準へ、「グリーンリスト」の取り組み

保護区の選定基準は曖昧で、中には無意味な保護区も存在する。こうした問題を解決し生物多様性を増進するため、国際自然保護連合は保護区の基準を新たに設けた。

News: 「プラチナ」ゲノムで疾患に迫れ

公式ヒトゲノム配列には記されていない疾患に関連する領域を突き止めようと、完成度の高いヒトゲノム配列の組み立てに複数の研究チームが取り組んでいる。

News: 増えつつある脳腸相関の証拠

腸内細菌が心の健康に影響を与えるという説に支持が集まっている。

2015年1月号

News: 植物成長ホルモンジベレリンはシダ植物の性決定にも関与する

カニクサというシダ植物の研究から、フェロモン様の物質を利用して集団内の性比を調節するという、一部のシダ植物に特有な性決定機構の詳細が明らかになった。

News: 謎の恐竜デイノケイルスの全貌が明らかに

長く謎に包まれていた恐竜デイノケイルスの全身骨格が発見され、巨大化と共に奇妙な特徴の数々を獲得した、極めて個性的な姿が明らかになった。

News: 欧州のイモリを襲う新興感染症

近年、欧州の有尾類個体群に壊滅的な被害を及ぼしている新興感染症の原因が、アジア固有の真菌であることが明らかになった。ペットの大規模な輸出入により、世界的な流行が懸念される。

News: がん細胞の排出物が正常細胞をがん化させる!?

腫瘍細胞から放出されたエキソソームと呼ばれる小胞が、正常な細胞をがん化させる可能性があることが分かった。

News: 4万5000年前の現生人類のゲノム配列が明らかに

ホモ・サピエンスのDNAとしてこれまでで最も古いものが得られた。保存状態が非常に良かったため、詳細なゲノム配列解読に成功した。

News: 素早いゲノム解析で赤ちゃんを救え!

不可解な病気を持って生まれた赤ちゃんに迅速な診断と治療を行うために、スピーディーなゲノム解析を行うプロジェクトが米国で始まった。

News: 重力定数の危機にライバルが結集

危機にある重力定数の「真の値」を見いだす実験を計画するため、計量学者たちが会合を重ねている。

News: 幹細胞から成熟β細胞の作製に成功

インスリンを産生する成熟β細胞を、in vitroで幹細胞から大量に作製する方法が開発された。現在の課題は、1型糖尿病患者に移植した成熟β細胞を、患者の免疫系による攻撃から守ることである。

News: 脳機能解明へ、日本でプロジェクト始動

霊長類の高次脳機能解明を目指すBrain/MINDS計画では、マーモセットを使ってヒトの神経・精神障害の研究が行われる。

News: ヒト疾患の巨大遺伝子バンクを作って病因を探る

形質と遺伝子多様体との関連を明らかにするため、別々の大規模プロジェクトで収集されたDNA配列データを共有し、まとめて解析できるようにする動きが始まっている。

2014年12月号

News: 月最大の平原はクレーターではなかった

月探査機の重力測定結果によると、月の「嵐の大洋」は衝突クレーターではなく、地殻の収縮でできた谷で縁取られた平原とみられることが分かった。

News: 青色LEDの発明者にノーベル物理学賞

照明に革命を起こした青色LEDは、世界の電力消費量を低減させる発明と評価された。

News: 安価で性能に優れた液体金属電池

液体金属電池技術の進歩でエネルギーの大量貯蔵が可能になり、風力や太陽光といった不安定なエネルギー資源を最大限に活用できるようになるかもしれない。

News: 牛糞堆肥が抗生物質耐性菌を増加させる?

抗生物質を使わずに育てた乳牛の糞尿を肥料として使っても、土壌中の耐性菌の増殖を助けることになるという、意外な研究結果が報告された。

News: 世界最古と分かった、インドネシアの洞窟絵画

「人類の創造性の起源は欧州」という学説に疑問が投げ掛けられた。

News: 化学賞は細胞内部を観察できる顕微鏡の開発に

光学顕微鏡の限界に挑んだ先駆者たちがノーベル化学賞を受賞した。

News: 空間認知に関わる脳細胞の発見に医学生理学賞

脳の「場所細胞」と「グリッド細胞」の発見は、位置情報把握の仕組みの研究に大きな影響を与えた。

News: エウロパにプレートテクトニクス運動

近年、重大な発見が続いている木星の衛星「エウロパ」で、プレートテクトニクス運動が起きていることがこのほど明らかになった。エウロパ探査への機運がいちだんと高まっている。

News: 宇宙に飛び出した3Dプリンター

NASAは、宇宙で部品や道具を製作できる3Dプリンターの開発に取り組んでいる。

News: 人工甘味料が肥満を引き起こす?

人工甘味料は腸内のマイクロバイオームを変化させ、肥満を引き起こし得ることが示唆された。

News: ペロブスカイト太陽電池の効率、シリコン太陽電池に迫る

安価な材料で容易に作製できる「ペロブスカイト膜」を使った太陽電池に、業界の関心が集まっている。

2014年11月号

News: 被写体に触れていない光で写真を撮る

「量子もつれ」を使って、被写体を照らしていない光でその画像を得ることに成功した。

News: 人体の常在細菌叢は薬の宝庫

ヒトに棲み着いている細菌ゲノムデータから、新規の抗生物質が発見された。

News: 血液から病原体を除去できる人工脾臓

脾臓を模した人工浄化装置が開発され、実際に細菌に感染させたラットに使うと生存率が改善した。数年以内にヒトへの応用が実現する可能性がある。

News: 「泳ぐ恐竜」スピノサウルス

背に巨大な「帆」を持つ肉食恐竜スピノサウルスは、半水生恐竜として太古の水辺を支配していた。

News: 羨望を集める日本の幹細胞臨床研究

iPS細胞から作成された網膜の移植手術が、世界に先立って日本で行われた。他の国々でも、研究者たちがiPS細胞治療の臨床研究へのゴーサインを今か今かと待ちわびている。

News: ネアンデルタール人が絶滅したのは4万年前

ネアンデルタール人が欧州から消えた時期は定説よりもはるかに早かったことが、改良型の放射性炭素年代測定法により明らかになった。

News: 3000万人参加のアスピリン調査が米国で始まる

米国で、ビッグデータ医療ネットワークを利用する臨床研究が始動した。

News: 遺伝子組換えユーカリの承認を検討するブラジル

ブラジルで承認されれば、いずれ熱帯・亜熱帯地方全域でこの樹木の大規模栽培が行われるようになると考えられ、事態の成り行きに注目が集まっている。

News: オープンアクセス誌要覧サイトが、登録要件を厳格化

代表的なオープンアクセス誌要覧サイトDOAJが、厳しい登録基準を新設した。悪質なジャーナルの排除が目的だ。

2014年10月号

News: 遺伝子が示すクモの複雑な進化

遺伝子データを基にした系統樹が作成され、同じような網を作るクモであれば近縁である、という長年の定説が覆された。

News: 電気薬学に熱い視線が集まる

神経を電気刺激して病気を治療する方法の開発に、産業界も学術研究機関も力を注いでいる。

News: 「曲者」のパンコムギゲノム、解読!

複雑で巨大なパンコムギのゲノム塩基配列が解読された。育種の取り組みが一層加速すると予想される。

News: 太陽系外から来た初めての塵?

NASAの探査機が捕らえた微粒子サンプルに星間塵候補粒子が含まれていたことが、市民科学プロジェクトで明らかになった。

News: ラブルパイル小惑星を1つにまとめている力

がれきが緩く集まった「ラブルパイル小惑星」を 1つにまとめている力の正体が明らかになった。地球に衝突する小惑星の軌道を変える方法のヒントにもなりそうだ。

News: バイオセーフティー管理の危うい現状

米国疾病対策センターで、炭疽菌と高病原性インフルエンザウイルスが 関係する事故が続けざまに起こった。それを受けて、バイオ実験施設により強力な「安全文化」を求める声が上がっている。

News: 断層深部で次の巨大地震を待ち受ける

ニュージーランドの地震断層に深い掘削孔を掘ってセンサーを設置し、次の断層破壊に至る変化を観察するプロジェクトの第2ステージが始まる。掘削深度は前回の一桁上を予定している。

News: 遺伝子探索が精神医学にもたらす恩恵

15万人以上の試料をもとに遺伝子探索が行われ、統合失調症に関連する染色体上の領域が大量に突き止められた。

News: 天然物の特許適格性の審査基準を示した米国特許庁

米国特許庁が、天然物と「有意に異なる」発明でなければ特許を付与しないというガイドラインを公表したことで、バイオテクノロジー業界と製薬業界は特許を維持・取得する方法を模索している。

2014年9月号

News: 見直され始めたファージ療法

抗生物質耐性問題が拡大し続けていることを受け、100年の歴史を持つファージ療法への関心が再燃している。

News: 過冷却で肝臓の移植可能期間を延長する

取り出したラットの肝臓を凍結させずに冷却保存できる溶液が開発された。これによって、ヒトの臓器移植の可能性が広がるかもしれない。

News: 卵の模様でカッコウの托卵に対抗

カッコウの托卵被害に遭っている鳥たちが自らの卵を守るために描き出した戦略が、視覚認識ソフトによって明らかになった。

News: 地球の呼吸を探る、NASAの炭素観測衛星OCO-2

7月に打ち上げられたNASAの軌道上炭素観測衛星OCO-2は、これまでになく高い精度で温室効果ガスの排出源と吸収源のマッピングを行う。

News: 「にがり」で太陽電池製造過程の安全性が向上

テルル化カドミウム太陽電池製造過程で必要な塩化カドミウム処理を、塩化マグネシウム処理で置き換え可能なことが示された。

News: 日光浴には中毒性がある!?

マウスを低用量の紫外線に長期間さらすと、βエンドルフィンというオピオイドが産生されることが明らかになった。この物質は薬物依存症にも関連している。

News: 息を吹き返した抗がん剤「PARP阻害薬」

いったんは開発が打ち切られた抗がん剤「オラパリブ」が、紆余曲折を経て、現在、米国食品医薬品局に承認申請されている。

2014年8月号

News: カイコの性決定の最上流因子はタンパク質ではなくRNAであった!

カイコの性決定の最上流因子は80年間不明であったが、今回、カイコの雌性がタンパク質ではなく小分子RNAによって決定されていることが示された。小分子RNAが性決定の最上流因子である生物はこれまで報告されていない。

News: コオロギの「沈黙」という選択

ハワイに生息するコオロギの雄が、寄生虫から身を守るために鳴くのをやめた。しかもこの変化は、驚くほど短期間のうちに2つの島の異なる個体群で 同時に並行して起きていた。

News: 心臓病の幹細胞療法に対する疑い

幹細胞を用いた心臓病治療の臨床試験についてのこれまでの報告を網羅的に 分析した研究から、この心臓病治療の効果に疑義が浮上している。

News: 糖尿病治療に有効なインスリン分解酵素阻害剤の発見

インスリンを分解する酵素を生体内で阻害できる分子がようやく見つかった。この分子を投与することで、マウスでは血糖を調節できることが示された。

News: タコの足が絡まらない理由

タコは、触腕が絡まないように考えているわけではない。では、なぜ絡まないのか?今回、切断した触腕を使った実験から、タコの触腕が中枢の脳による制御を受けずに動く仕組みが明らかになった。

News: 英国フランシス・クリック研究所の挑戦

ロンドンに生物医学研究の新たな拠点が誕生する。この研究所には物理学者や数学者が大勢雇用される予定で、これは、生物学に物理学の専門知識を積極的に活用する動きが 活発化していることの表れだ。

News: テキストマイニングで未来の技術を予測する

米国の情報機関は、2011年から、特許や科学論文の文言を分析して今後の重要技術を発見するプロジェクトを進めている。このプロジェクトがいよいよ最終段階に入った。

News: 「売り手市場」のマイクロバイオーム企業

人体に定着している細菌から作られる医薬品が臨床化に近づいている、という見方が投資家の間で広がっている。製薬大手企業がその可能性に目を付け始めたためだ。

News: 深まるクシクラゲの謎

クシクラゲの概要ゲノム配列が発表され、独特の神経系が洗い出された。他の生物とはあまりに異なる神経系が明らかになり、さらに謎が深まっている。

2014年7月号

News: 精子との結合に必要な卵表面のタンパク質を発見

受精において極めて重要な役割を担っている精子表面のタンパク質Izumo1のパートナーが、ようやく見つかった。

News: 急増するオーファンドラッグ

疾患の定義が厳密になり分類が細分化したことで、米国や欧州ではオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定申請が急増し、それが医薬品監督官庁の医療財源を圧迫し始めている。

News: 渡り鳥を惑わす電磁ノイズ

人間が作り出す電磁放射がコマドリの磁気コンパスを狂わせる。

News: 再注目されるRNA干渉の臨床応用

遺伝子サイレンシング技術から肝臓関連の障害に有望な治療法が得られた。

News: 成人クローン胚からもES細胞ができた!

2つの研究チームが独立に、成人の体細胞クローンからのES細胞株作製に成功した。

News: オープンアクセス化の履行強化に乗り出した研究助成機関

論文の一般公開を行わない研究者に対し、有力な研究助成機関は助成金の支払いを保留するようになった。

News: コペルニクス計画、幸先の良いスタートを切る

欧州は、新しい地球観測プログラム「コペルニクス計画」を担う最初の人工衛星の打ち上げに成功した。

2014年6月号

News: カンブリア紀の「優しい巨人」

どう猛な捕食動物として描かれてきた古生代前期の大型遊泳動物「アノマロカリス」に、濾過摂食する種類がいたことを示す化石が見つかった。

News: 精神疾患の臨床試験のあり方を見直す動き

米国立精神衛生研究所(NIMH)は、精神疾患の根底にある原因を探らずに症状の軽減だけを目指す研究には、今後、資金を提供しない意向を明らかにした。

News: 酵母の染色体1本を人工合成することに成功

染色体の1つが合成染色体に置き換えられた酵母は、野生型の酵母と同様に成長し、合成染色体が正常に機能していることも確かめられた。

News: 体内で溶ける生分解性電池

体内で溶ける電池が開発された。これを利用すれば、役目を終えたら消えてなくなる「埋め込み型の医療用機器」が実現するかもしれない。

News: 小惑星に環を発見

巨大惑星以外で環を持つ太陽系天体が初めて見つかった。

News: 海に広がる地震観測網

2つの新しい地震観測システムが地震観測網の盲点を解消する。

News: 米国の大麻研究を妨害する連邦政府の官僚主義

米国では2つの州で嗜好用大麻が合法化された。一方で、大麻の生物医学研究は、連邦法によりいまだに規制されている。

News: 米国ソフトウエア特許の今後を占う訴訟の口頭弁論が始まった

米国では、ソフトウエア特許が判例上認められてきたが、現在最高裁で審理中の訴訟での判決次第で、医療診断業界にも影響が及ぶ可能性がある。

2014年5月号

News: 重力波に関するQ&A

138億年前に宇宙が誕生した直後、宇宙の急激な膨張(インフレーション)に伴って生じた「原始重力波」の痕跡が検出された。この発見は、科学界の画期的な出来事として称賛されているが、重力波の概念は多くの人々にとってなじみが薄いことだろう。重力波について、よくある質問とその答えをお届けする。

News: チョウの擬態を担う単一遺伝子

チョウの擬態についての新たな知見が報告された。擬態の進化に関する論争に一石が投じられそうだ。

News: アクネ菌、ブドウに宿る

ヒトの皮膚常在菌の一種、アクネ菌がブドウにも存在することが明らかになった。 これは、動物病原体の植物への宿主移行が確認された初めての例であり、アクネ菌の存在がブドウの栽培化に貢献した可能性も出てきた。

News: 研究者の楽園スイスに垂れ込める暗雲

移民規制をめぐる国民投票結果を受けたスイス政府の行動によって、EU・スイス間の「ホライゾン2020」プログラムに関する交渉が停止した。

News: 宇宙急速膨張の証拠、検出される

宇宙が生まれた直後に急激に膨張(インフレーション)したことを裏付ける重力波の痕跡が、南極での宇宙マイクロ波背景放射の観測で見つかった。

News: 健常者10万人を調べるプロジェクト

長期的な試験により健常者を詳細にモニタリングし、その結果に対処するよう頻繁に働きかけることで、究極の個別化医療を実現しようという取り組みが始まった。

News: ロイヤル島からオオカミが消える日

オオカミとヘラジカの生態学研究で有名な米国ロイヤル島。そのオオカミ個体群が、絶滅の危機に瀕している。数十年にわたって隔離され、同系交配が繰り返されてきたためだ。

2014年4月号

News: 明確になった地球温暖化と水の危機

気候変動が地球全体に及ぼす影響を検証する初の包括的かつ国際的なプロジェクト「ISI-MIP」が始動し、最初の結果が報告された。そこから、主要な懸念は水の危機であることがはっきり見えてきた。

News: シャコの「驚異の色覚」は幻想だった?

動物界で最も複雑とされるシャコの眼が、実は色を感知するシステムとしては非常に単純であることが分かった。

News: 我々の内なるネアンデルタール人

現生人類はネアンデルタール人との交雑によって寒冷気候への対処能力を高めたことが、今回ゲノム解析から明らかになった。ただ、この交雑でできた雑種はどうやら生殖能力が低かったようだ。

News: レーザー核融合で投入エネルギーを上回るエネルギーを生成

米国の国立点火施設で行われた実験で、核融合炉の実現に向けて重要で画期的な段階が達成された。

News: ナルコレプシーは自己免疫疾患であることが確定

2009年の新型インフルエンザ大流行とそれに対するワクチンの接種に付随して、ナルコレプシーという睡眠障害が多発した。この原因を解析した結果、 ナルコレプシーが自己免疫疾患だとする決定的な証拠が示された。

News: アンペアの再定義に向けて

国際単位系(SI)の再定義を視野に入れ、アンペアを物理定数(値が変化しない物理量)と結びつけるために、電子1個の流れの測定が行われた。

News: 需要が高まる生物資源リポジトリ

研究ツールや資源を提供してくれる生物資源リポジトリは、生命科学研究に欠かせない存在である。だが、その維持管理は容易ではない。

News: リンネのゾウ標本をめぐる物語(下)

前回のあらすじ:スウェーデン自然史博物館(ストックホルム)にあるアルコール漬けのゾウの胎児は、リンネが「アジアゾウ」の分類の基準とした標本である。本当にアジアゾウなのかと長年疑問が持たれていたが、コペンハーゲン大学(デンマーク)のGilbertらが最新のプロテオミクスを駆使して解析した結果、標本はアフリカゾウであることが判明した1。それと同時に、アジアゾウの基準となる標本がなくなってしまった。Gilbertは、ゾウの分類に大混乱が生じるのではないかと心配した。

2014年3月号

News: 鳥のV字編隊飛行は、やはり合理的だった!

渡り鳥の群れが、驚異的ともいえる巧みな飛行制御能力で省エネ飛行を成し遂げていることが明らかになった。

News: イタリア警察を動かしたゲル画像不正検出技術

世界中の科学文献の画像をチェックする新しい技術により、イタリアの著名ながん研究者の多数の論文に不正な画像操作の形跡が見つかった。この研究者は現在、警察の捜査を受けている。

News: ピロリ菌株との相性が胃がんの発症を左右する

地域的な起源が異なるピロリ菌株に感染している場合に、胃がんが発症しやすくなることが明らかになった。

News: 軟骨魚類に骨がない理由

今回、軟骨魚類として初めて、ゾウギンザメの全ゲノム塩基配列が解読され、脊椎動物の初期進化を知るための重要な手掛かりが得られた。

News: 外部刺激でも体細胞を幹細胞化できる!

NPGよりお知らせ

Nature 2014年1月 30 日号641〜647ページ、および676〜680ページに掲載された小保方晴子氏ら(理化学研究所ほか)による論文 2 報について、論文中にいくつかの致命的な誤りがあることを理由に論文撤回の要請があり、弊社はそれを受理いたしました。

撤回理由は、Nature 2014年7月3日号112ページ、および下記URLをご覧ください(ウェブページが最新情報になります)。Natureダイジェスト 2014年3月号2〜3ページでも、これらの論文に基づいた記事を掲載しておりました。

STAP 関連論文、撤回理由書

Retraction: Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency
Retraction: Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency

強く圧迫したり、酸性溶液に浸けたりするだけの手軽な方法で、 体細胞を受精卵に近い状態へとリセットできることが明らかになった。

News: 作物収量アップのカギは内生菌?

遺伝子組換えや育種によらずに作物を強化する方法として、植物の組織内に共生する真菌類の能力が評価され始めている。

News: ゲノミクス創成期のお宝を探して

ゲノミクス創成期に活躍した解析装置の多くが、現在、時代遅れの不用品として廃棄されようとしている。世界の科学博物館が結束して、こうした装置の収集に向けて動き出した。

News: リンネのゾウ標本をめぐる物語(上)

分類学の父と呼ばれるリンネが「アジアゾウ」の分類の基準とした アルコール漬けの標本は本当にアジアゾウなのか?この疑問が、最先端のプロテオミクスによって、300年の時を経て解明された。顛末を、Nature PodcastチームのEwen Callawayが過去と現在を織り交ぜながら詳しく掘り下げた。

2014年2月号

News: 最後まで生き残るのはオオトカゲ?

オオトカゲ類の呼吸様式は鳥類に近いことが、今回明らかになった。この爬虫類が太古から今日までさまざまな環境で生き延びることができた理由は、その呼吸様式にあるのかもしれない。

News: デニソワ人に見つかった未知の絶滅人類の痕跡

今回、ネアンデルタール人とデニソワ人のゲノムの復元に成功し、高品質ゲノムが得られた。解析結果から、未知の古代人集団の存在が示唆され、さらにこれら3種と現生人類の間で種間交雑が行われていたことが示唆された。

News: 途絶の危機にあるキーリング曲線

大気中の二酸化炭素濃度が長期的に上昇し続けている様子を世界で初めて明らかにしたキーリング曲線。この観測記録が、資金難のために途絶の危機に瀕している。

News: 東北地方太平洋沖地震を引き起こした断層の性質が明らかに

2011年の東北地方太平洋沖地震における地震規模と津波の背景に、薄くてもろい粘土層の存在があったことが、震源海域での掘削により明らかになった。

News: がん研究では、マウス飼育温度に注意

一般的なマウス飼育室温度では、マウスはストレスを感じ、免疫反応が抑制されることが明らかになった。

News: オープンデータ化に向かうLHC

LHCで得られた膨大な量の実験データの管理方法について、研究者たちは頭を悩ませている。データだけでなく、実験に用いたソフトウエアなども保管しなければ、いずれはデータを解読できなくなってしまうからだ。そこで検討されているのが、データの公開だ。

News: 遺伝子改変技術に新時代到来!

次世代の遺伝子改変技術として注目を集める「ゲノム編集」の登場で、ヒト疾患モデルとなる遺伝子改変サル作出に期待が高まっている。

2014年1月号

News: 3種の初期人類は同一種だったのか!?

グルジアで出土した、単一集団とみられる約180万年前の頭蓋骨5点のうち、1つは飛び抜けて面長であった。この集団内に見られる個体差から、現在3種に分類されている初期人類は同一種にまとめられる可能性がある。

News: 毛を生む組織再生のカギは培養法にあった

毛包は、毛髪を生み出し支える皮膚内の器官で、毛髪再生に重要だ。毛包の誘導は、これまでマウスでしか成功していなかったが、今回、古典的な培養法を用いることで、ヒト毛包の誘導にも成功した。

News: 治癒を速める「若返り」遺伝子

Lin28aタンパク質を成体組織で発現させると、傷の治癒力を高めたり、毛の成長を速めたりするなどの効果がもたらされた。

News: バッタネズミは、毒サソリに刺されても平気

今回、このネズミのサソリ毒に対する耐性のメカニズムが明らかになり、薬剤標的として注目されている。

News: 新気象予報システムがアフリカを救う?

アフリカのギニアで、携帯電話の中継塔を利用して雲間放電を観測し、そのデータに基づいて暴風雨を予報するプロジェクトが進められている。つまり、「雷センサー」による気象予報だ。この気象予報システムは気象レーダーを使わないため低コストで済む。

News: 臨床試験データ公開に立ちはだかる壁

公開文書には、臨床試験で分かった記録の全てが記載されていないことが明らかに。

News: IPCCの実態に切り込む社会科学研究の行方

社会科学者たちが、IPCCの組織内力学がその活動成果にどの程度影響を与えているかを調べる研究を提案している。

2013年12月号

News: 最古の顔を持つ古代魚

4億1900万年前の化石魚類に高度な構造の顎があったことが分かった。脊椎動物の「顔」のルーツは、従来考えられていたよりもさらに古い可能性が出てきた。

News: 糞便入りカプセルで腸感染症を抑える

糞便入りカプセルにより、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の再発を抑えることができた。しかし、コストや製造の問題で、市販薬として開発するのは難しいかもしれない。

News: 細胞内の小胞輸送を解明した人々

細胞内で生体分子を生合成するには、ある構造体から別の構造体へ、作りかけの分子を移さなければならない。それが小胞輸送で、今年のノーベル医学生理学賞は、その機構を解明した3人に授与される。

News: 化学賞は、分子モデリング研究に

ノーベル化学賞は、コンピューターによる分子モデリングの開拓者に贈られる。今回の授賞で、理論家は実験家に引けを取らないことが確認されたと言える。

News: ISON彗星は生き延びるか!?

深宇宙からやって来たISON彗星が太陽に近づいている。天文学者たちは最初で最後の機会を逃さないよう、観測の準備を整えている。

News: ヒッグス機構の提唱者に物理学賞

ヒッグス粒子探しが始まってから半世紀近くが経過し、昨年ようやくそれが発見された。そして今回、2人の理論物理学者にノーベル物理学賞が贈られることになった。

News: 中性子数34は新たな魔法数

東京大学と理化学研究所の研究チームが54Caの生成に成功し、エキゾチック原子核においては、中性子数34が魔法数であることを実験的に証明した。

News: ドイツの科学は絶好調

8年間のメルケル政権下で積極的な投資を受けてきたドイツの科学が絶好調だ。しかし、2013年9月のドイツ連邦議会選挙をきっかけに、予算上の圧力が科学への投資にブレーキをかけるのではないかという懸念も出てきた。

News: 幽霊著者による論文のミステリー

自分の研究成果を、明らかに悪意を持った幽霊によって発表されてしまった研究者がいる。

News: 特許収益に奔走する大学にとっての落とし穴

ライセンス供与の申し出のない知的財産を多数抱えた研究機関が、不適切と思われる企業との協力関係に追い込まれている。

News: ゲームでマルチタスク“脳力”がアップする!

認知能力は加齢に伴って低下するが、ゲームをすることでそれが回復するという研究結果が現れた。

News: 自家製ソフトウエアの誤りを、誰がチェックする?

科学の世界では、研究や解析のために、多くの自家製ソフトウエアが作られている。しかし、それが本当に正しいのかどうか、査読の手続きさえ存在していない。

2013年11月号

News: 星間空間に達したボイジャー1号

ボイジャー1号の周囲の空間の電子密度が急上昇したことが分かり、同号は2012年8月に太陽圏を出たことが確認された。

News: マウスの生体内で幹細胞を作製

マウスの生体内で成体細胞を再プログラム化できることが示された。組織再生の実現に向けて新たな扉が開かれる。

News: ヒドラジンに代わる衛星用燃料

宇宙機用の推進燃料として、現行のヒドラジンよりも効率が高く、しかも毒性の低いグリーン燃料が開発された。

News: ゲノムが教えるアフリカ人の移動史

新しいアレイ用マーカーが開発され、アフリカ南部のコイサン族の一部が、アフリカを出た後に帰還した人々であることが明らかになった。

News: 幹細胞でヒトの脳に似た構造を作る

「ミニチュア脳」を使えば、生きたヒト組織での神経学的疾患の研究が可能になるかもしれない。

News: マルハナバチの飛翔の謎

羽ばたき1回当たり40コマという超高速X線ムービーを記録することで、昆虫飛翔筋が脊椎動物の筋肉と同じ分子メカニズムを利用して動いていることが示唆された。

News: 2011年に出版された論文の半数が無料で読める

研究論文のオープンアクセス化はどんどん進み、すでに50%の論文がネットから無料ダウンロードできる時代となったようだ。

2013年10月号

News: ネアンデルタール人の皮革加工用道具

ネアンデルタール人は、 高級ハンドバッグの製造に使われている皮革加工用道具を作っていたようだ。

News: 弱体化マラリア原虫から作成したワクチンが効いた!?

放射線照射された蚊から採取した原虫を使用するマラリアワクチンが、 防除率100%を達成したとの報告がなされた。

2013年11月号

News: HeLa細胞株をめぐる和解への道

Henrietta Lacksの遺族は、研究者にHeLa細胞と遺族への影響についての説明を求めてきたが、30年以上もの間、十分な対応はなされなかった。ようやく本腰を入れたNIHと話し合いを重ねた結果、2013年8月、ゲノムデータの開示を条件付きで許可することを了承した。

2013年10月号

News: 地球温暖化で紛争が増える?

気温や降水量が平均から極端にはずれることが、不和や戦争の増加と関連付けられた。

2013年11月号

News: 医学生物学論文の70%以上が、再現できない!

研究結果の再現性の低さが、深刻な問題となっている。再現性のない論文を根拠に費用のかさむ臨床試験を実地することはできないので、多くの研究資金を提供しているNIHは、独立の研究機関に再現実証実験を委託することさえ検討し始めた。

2013年10月号

News: ナノ粒子温度計で生細胞の温度を測る

ダイヤモンド結晶における量子効果を利用して、微小なナノ粒子温度計が作製された。 これを生細胞内に導入すると、1000分の数ケルビンという高感度で、 細胞の温度変化をマッピングできる。

2013年8月号

News: ヒトのクローン胚から胚性幹細胞を作り出すことに成功

クローン技術はiPS細胞に追いつけるか?

2013年10月号

News: 間葉系幹細胞の混乱を解消する標準化

間葉系幹細胞の評価方法についてはバラバラで、その定義すら怪しい。 こうした混乱状態を解決するため、 きちんとした標準を作成する作業部会が設置された。

News: 米国の小惑星捕獲計画

宇宙の小さな岩(小惑星)を捕まえて月の近くまで運び、宇宙飛行士が訪れて調べようという計画が進んでいる。しかし、候補になる岩の選定など、計画の前途には難題が多い。

News: 分解能の限界が迫る電子顕微鏡

電子顕微鏡の分解能向上を妨げるノイズが、装置の仕組みではなく、 材料そのものに起因することが分かった。その他の要因も含め、分解能の改善は限界に近づきつつあるようだ。

2013年9月号

News: 銀河系外からの謎の電波バースト

銀河系の外からやって来る、継続時間の極めて短い電波バーストが見つかった。この画期的な発見は、電波天文学の新たなページを開くかもしれない。

2013年10月号

News: 特許の呪縛を超える試み

特に小さなバイオテクノロジー企業にとって、特許を含む現在の知的財産の状況は悪夢でしかない。この現状を変えるべく、自社の特許技術をオープンソースとして無償公開する大手企業が現れた。

News: EUのバイオ燃料政策が変わる

EUは、化石燃料に代わる輸送用燃料として積極的に導入を進めてきた バイオ燃料について、使用を抑制する方向へと舵を切りつつある。

2013年9月号

News: マウスの体内で育ったヒトのミニチュア肝臓

ヒトiPS細胞から肝臓の種(肝芽)を作成し、それをマウスに移植すると、移植された細胞は、自己組織化して機能する臓器になった。

2013年10月号

News: 人間は、ものを投げる動物である

スポーツ選手がものを投げる動作を高速度撮影して調べたところ、カタパルト(投石機)のような機構で 肩と胴にエネルギーを蓄えていることが明らかになった。

2013年7月号

News: インスリン分泌細胞の増殖を促進する新規ホルモン発見

マウスにおいて、膵臓のインスリン分泌細胞の増殖を促進する新規ホルモンが発見された。ここから糖尿病の新しい治療法が生まれる期待が高まっている。

2013年9月号

News: 太陽の「彩層」に目を凝らす宇宙望遠鏡

太陽表面とコロナの間にある「彩層」を詳しく調べる観測衛星IRISが打ち上げられた。

News: 「自然に存在するヒト遺伝子に特許は認められない」と米最高裁判決!

2013年6月、ヒト遺伝子特許に関する米国最高裁判決が下された。 この判決理由における新判断に、米国のバイオテクノロジー業界は大きく動揺している。

News: 40年前のルノホート2号の走行距離が、今も最長

最新の画像情報をもとに計算し直したところ、1970年代のソ連の月面探査車ルノホート2号は、42kmも走行していたことがわかった。これは、NASAの火星探査車オポチュニティーの走行距離よりも長い。

News: ハダカデバネズミの発がんを防ぐヒアルロン酸

齧歯類として極めて長寿のハダカデバネズミでは、細胞外マトリックスのヒアルロン酸(ムコ多糖の1つ)が、がん化しようとする細胞を封じ込めている。

2013年8月号

News: クジラが長く潜っていられる理由

過酷な環境条件下でも酸素を得るために、動物はさまざまな方法を進化させてきた。今回、3つの研究から動物たちの独自の戦略が明らかになったが、どの方法も筋肉の酸素を最大限に活用するよう進化を遂げてきている。

2013年9月号

News: 野生のチーターのすばらしい身体能力

最新式の追跡用首輪を装着させてデータを記録した結果、地上最速といわれるチーターの鋭敏な反射神経や驚異的な加速能力が明らかになった。

2013年8月号

News: 失われた指先を爪がどう再生させるのか

マウスの研究から、爪の根元には幹細胞があり、これが部分的に切断された指先を再生させることが明らかになった。 この再生に使われるタンパク質やメカニズムは、 両生類の再生過程で使われるものと類似している。

News: ネット上で出会った夫婦の方がうまくいく?

インターネットを通じて出会った夫婦は、友人の紹介、職場や学校での出会いといった伝統的な方法で出会った夫婦よりも円満な結婚生活を送っていることが多いようだ。

News: 素数ゼミからの難問

17年ゼミの生態は、その世代時間の長さゆえに研究が進まず、多くが謎に包まれている。2013年5月末、その17年ゼミの一斉羽化が始まり、研究者はこの機を逃すまいと大忙しだ。

News: ケプラー宇宙望遠鏡が任務を終える

太陽系外の惑星探索で素晴らしい成果を挙げてきたケプラー宇宙望遠鏡だが、姿勢制御に必須のリアクションホイールが故障してしまい、残念ながら終わりのときを迎えたらしい。

News: かゆみの引き金となる分子を発見

痛みとかゆみは別の神経回路によって脳に伝えられることがわかった。

News: ホーキング博士がイスラエルに対する学術ボイコットに参加

英国の物理学者Stephen Hawkingが、イスラエルに対する学術ボイコット運動に加わった。これはパレスチナ占領地におけるイスラエルの行為に対する抗議運動だ。

2013年7月号

News: 10億年以上地殻の中に閉じ込められた水を発見

地殻の内部に隔離された水から、微生物の活動を示す証拠が探索されている。

News: 洋ナシ型原子核が物理学の探求を後押しする

ラジウム224原子核も洋ナシ型をしていることがわかった。既知のラジウム226と合わせて、すでに提案されているいろいろな原子核モデルが検証できるようになった。

News: リサイクルされる古代の地殻

かつて地表にあった岩石は、マントルの中に沈み込み、長い年月をかけて地球内部を循環した後、再び地表に浮上する。今回、そのことを示す証拠が得られた。

News: 「生きた化石」のゲノム解読

古代から生き残る魚類シーラカンスの遺伝子は、遠い過去について、多くを語ってくれる。

News: 米国の大干ばつを予測できない「気候モデル」

現時点で最高水準の気候モデルを使ったシミュレーションでも、過去の大干ばつを再現することはできたが、その時期までは再現できなかった。

News: 獣医療の世界で幹細胞療法が大ブーム!

ウマやイヌ、さらにはトラまでもが、治療効果の実証されていない幹細胞療法を受けており、動物用医薬を統括する行政当局が規制措置を取ろうとしている。

News: 脳を透明化する革新的技術!

重要なタンパク質などを残して、脳組織を透明化する技術が開発された。この技術は、神経ネットワークの三次元可視化を可能にし、しかも、ホルマリン中に保存されているヒト組織にも適用できるので、脳内ネットワークの解明に大きく貢献するはずだ。

2013年6月号

News: 恐竜胚の最古の化石が見つかった!

今回見つかった化石群には、発生段階が異なる多数の個体が含まれており、また、陸上脊椎動物のものとしては最古の有機遺物も含まれていた。

News: 自己組織化する「生きた組織」を3D印刷する

脂質で被覆した水滴を立体的に整列させて、生体組織に似た構造物を3D印刷することに成功した。

2013年7月号

News: 過少報告されていた中国遠洋漁船団の漁獲量

中国の遠洋漁船による乱獲が、西アフリカの人々の生活と生態系を脅かしている。しかも中国が国際機関へ報告している漁獲量は、実際の10分の1以下という驚くべき研究が発表された。

2013年6月号

News: ニセの論文誌にだまされるな!

実在の論文誌をかたった詐欺事件が起こり、科学者が論文掲載料を巻き上げられた。

News: 製薬会社のデータを開示させる機運が高まる

欧州では、製薬会社の臨床試験データを開示する方向で事が進み出した。

News: 初期宇宙の最も高精度な「地図」

宇宙望遠鏡でマイクロ波背景放射の非常に精密な分布図が作成された。これにより、宇宙の初期の発展を説明するさまざまな理論が、ふるいにかけられる。

News: HeLa細胞のゲノムはエラーだらけ!

科学の世界で最も有名なヒト細胞がHeLa細胞であろう。今回、そのゲノム配列が解読されたが、中身はエラーだらけだった。 そのため、研究に使い続けることに疑問が生じている。

News: “ケイ素版グラフェン”に熱い視線!

シリセンはケイ素版グラフェンで、優れた特性が期待されているが、扱いにくさが問題だ。

2013年5月号

News: 火星にはかつて生命の居住環境が存在した

火星探査ローバー「キュリオシティー」が 初めて掘削した岩石サンプルを分析した結果、水中で形成された粘土を発見した。

News: 古代人でも動脈硬化は珍しくなかった

ミイラのCTスキャン画像の解析研究から、心疾患の要因は現代風の食生活だけではないことが示唆された。

2013年6月号

News: 津波漂流物とともに海を渡る生物への懸念

2011年3月の東日本大震災の際にがれきとともに津波にさらわれて海に流出したさまざまな生物が、長期間外洋を漂流した後に米国の海岸に漂着している。生物学者たちは、こうした生物を追跡して、現地の生態系への影響を調べようとしている。

2013年5月号

News: セミの翅が細菌をばらばらにする

セミの翅の表面の微細な柱状の構造体「ナノピラー」が、細菌の細胞膜を引き裂く。

News: 3つ目のバンアレン帯が出現

NASAの観測衛星が、3番目のバンアレン帯の出現をとらえた。それは太陽からの衝撃波が消し去るまで、数週間持続した。

News: 遺伝学に波紋を呼ぶ環状RNA

マイクロRNAはメッセンジャーRNAと結合して遺伝子発現を抑えることが知られているが、巨大な環状RNAは、このマイクロRNAをスポンジのようにどんどん吸い取ってしまうらしい。

News: 時代遅れのコレステロール目標値

米国で心臓の健康に関するガイドラインの改訂が行われる。数値目標最優先の治療からの脱却を図るためだ。

2013年3月号

News: 大手バイオテク企業が、ジェネティクス企業を買収

アムジェン社によるデコード・ジェネティクス社の買収は、医療データと遺伝学データを統合する価値が、いかに高いかを物語っている。

News: サハラ砂漠での再生可能エネルギー発電事業に暗雲

サハラ砂漠で計画中の巨大な再生可能エネルギー開発プロジェクトDESERTECから、シーメンス社が撤退する。

2013年5月号

News: 加速する「遺伝子解析」の医療利用

成熟期に入りつつある「ゲノム解読」技術は、医療診断に使える十分な価格と精度を持つようになった。

News: 遺伝子診断を阻む壁

ゲノムの配列解読データの共有が進めば、希少な難病と遺伝子変異とを結びつけるチャンスが増えるはずだ。そのためのツールの開発が進められている。

2013年4月号

News: 南極大陸の氷底湖で生命を発見

米国の掘削チームが南極大陸の氷底湖からサンプルを採取することに成功し、そこに多数の微生物が存在することを発見した。

News: がん細胞を自滅に追い込む低分子薬

TIC10という低分子薬は、血液脳関門を透過でき、現在有効な治療薬がない脳腫瘍の一種である膠芽腫に対しても有効性を示した。

2013年5月号

News: 緊縮財政に適応したキャンパス作り

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の新たな医療拠点は、大学の研究体制維持にも貢献しようとしている。

News: ランドサット8号が引き継ぐ歴史

NASAの歴代のランドサット衛星は、1972年以来、地球環境の変化を連続的に記録してきた。今、ランドサット8号がその任務を引き継いでいく。

2013年4月号

News: 転移中の乳がんをキャッチ

血液を循環しているがん細胞の特徴から、がんの転移の仕組みを説明する有力な仮説の1つが裏付けられた。

News: 助成金の重複受給はチェックされているか?

複数の米国研究助成機関によく似た申請書が提出された事例は見つかったが、Natureの調査でも不正な重複受給は確認できなかった。 ただし、助成機関のチェック体制や判断基準には改善の余地がある。

News: 景気刺激策で、日本の科学予算が大幅増額

日本の新政権による景気刺激策で、科学技術関連予算も大盤振る舞いだ。

News: イヌの家畜化のカギは残飯だった?

オオカミから「人間の最良の友」を生み出した遺伝的変化が突き止められた。

News: 科学者が、インサイダー取引に巻き込まれる!?

近年、エキスパート・ネットワークに登録した医師や研究者が、ヘッジファンドのインサイダー取引に関与したとして告発されるケースが増えている。

2013年3月号

News: 質量だけが決める原子時計の時間!?

原子の質量に基づいて時間を計る原子時計が製作された。

News: 宇宙とほぼ同年齢の星を発見

太陽系に近いある星が、これまでに判明した中で最古の星であることがわかった。この星はビッグバンからまもなくの132億年前に誕生したが、第一世代の星ではなく、後の世代の星と考えられる。

2013年4月号

News: iPS細胞の安全性に新たな裏付け

iPS細胞移植の免疫応答に対する懸念は過剰だったようだ。

2013年3月号

News: 絶対零度より低温の量子気体

超低温原子が、絶対零度より低温の材料への道を開く。

2013年4月号

News: 実験室は、安全な職場ではない

実験室の環境は、研究者自身が思っているほど安全ではないことが、アンケート調査によって浮き彫りになった。

2013年3月号

News: 1個の細胞から、ゲノム塩基配列を読み取る

新しいDNA塩基配列読み取り法が登場した。個々の細胞どうしのDNA比較が簡単にできるようになれば、がんやそのほかの生物過程に関する手がかりが得られるはずだ。

News: 「トポロジカル絶縁体」の発見

SmB6に関する最新の研究成果は、40年来の懸案である「バルク材料としてのトポロジカル絶縁体」へと結びつくかもしれない。

News: 深海の太古の泥層から、カビが発見された

海底堆積物の深層部からカビが見つかった。そのカビはペニシリウム属であることから、未知の抗生物質が得られる可能性がある。

News: 大富豪がスイスの製薬施設を買収して、大学に寄付

閉鎖されたメルクセローノ社の施設が、バイオ技術研究の産学連携拠点として生まれ変わる。

News: ナノ粒子の爆発をカメラが捕らえた!

燃焼現象を利用して、ナノ粒子を製造する研究に拍車がかかっている。

2013年2月号

News: 都会の鳥は吸い殻で巣を守る

ポイ捨てされたタバコの吸い殻を巣の内張りに利用することで、都会に住む鳥は、ダニの寄生を防いでいるらしい。

News: 灼熱の水星で、大量の氷を確認

水星探査機メッセンジャーにより、水星の北極付近に純粋な水の氷が存在することが確かめられた。

News: 米国の医学生物学研究機関の倒産

連邦政府、直接的には米国立衛生研究所(NIH)の予算削減によって、ボストン生物医学研究所(BBRI)といった著名な独立系研究所が倒産し始めた。

2012年12月号

News: 細胞の再プログラム化に、ノーベル医学生理学賞

成熟細胞を「初期化」して分化多能性を持たせることに成功した新旧2つの発見が、医学生理学賞を受賞。

News: 化学賞は、Gタンパク質共役受容体の研究に

ノーベル化学賞は細胞表面の受容体タンパク質の研究に贈られる。

News: ノーベル物理学賞は量子光学に

原子物理学に「革命をもたらした」手法が受賞。

News: マウスの幹細胞から卵子を作製

幹細胞(ES細胞とiPS細胞)から実験室で卵母細胞が作製された。卵子に成熟させることにも成功し、人工受精で誕生した仔マウスには繁殖能力もある。

News: 113番元素が確定か?

9年間に及ぶ探索の末、理化学研究所(理研)の研究チームが、ついに、3個目の113番元素を合成した。「ジャポニウム」へ一歩前進だ。

News: インド洋でプレートが分裂中?

2012年4月にスマトラ島沖のインド洋で連続して発生した2つの巨大地震は、インド・オーストラリアプレートが分裂しつつある証拠かもしれない。

News: 36年目のボイジャー、太陽系の果てを探索中

初めて訪れた「太陽系の端」は、科学者が予想していた以上の謎に満ちていた。

News: 重力レンズでダークエネルギーに迫る

遠い銀河の像の微小な歪みを測定し、宇宙の膨張が加速している原因に迫る2つの観測計画が始まる。

2013年2月号

News: たくさんの匂いを混ぜると、みな同じ匂いになる

さまざまな匂いをたくさん混ぜ合わせると、結局は、みな似たような匂いになることが明らかになった。 多色光を混ぜると白色光になるのとよく似ている。

News: パーキンソン病は、異常タンパク質の伝播を介して進行する

神経細胞の死と、パーキンソン病特有のタンパク質凝集塊との間の関連を示す 研究結果が報告された。治療法の開発につながることが期待される。

News: ブタのレシピを広げる極上ゲノム情報

ブタの高品質ゲノム情報が得られたことで、養豚業や医学へのさまざまな応用に向けて期待が高まる。

News: 降雪量を正確に測定する

降水量の中には、雪や雹などの固体降水量も含まれる。特に、降水量計が雪をキャッチできる割合は、気象条件によって大きく変わり、著しい観測誤差が生じている。

2013年1月号

News: マヤ文明の衰退を早めた干ばつ

古典期マヤ文明圏における詳細な雨量記録が明らかになった。乾燥した気候が長期にわたって続いたことが、マヤ文明の衰退の一因となったらしい。

2013年2月号

News: ハリケーン「サンディー」と闘った研究者たち

ニューヨーク大学ランゴン医療センターでも実験室に大きな被害が出たが、学生と研究者は率先して、非常電源の停止した病院からの患者救出活動に参加した。

News: フェルミγ線宇宙望遠鏡のソフトウェアを修正

フェルミγ線宇宙望遠鏡のソフトウェアがアップグレードされ、ダークマターの発見に向かって一歩前進する。

2013年1月号

News: 初期人類は細石器の伝統を伝えていた?

南アフリカの洞穴で7万1000年前の地層から高度な小石刃が見つかった。細石器が見つかった層は1万1000年分もあり、人類が世代を越えて石刃作製技術を伝承していたことが示唆される。

News: ミトコンドリア病を予防する核の入れ替え技術

異常のあるミトコンドリアを持った卵から核を取り出し、正常なミトコンドリアを持った卵に移し替える技術は、サルにおいて確立されていたが、ヒトでも適応可能であることが示された。 この技術により、ヒトのミトコンドリア病と呼ばれる遺伝性難病のリスクを低減できる。

2012年11月号

News: 幹細胞バンクの構築で治療法開発の道を開く山中教授

山中教授が、臨床試験に用いる人工多能性幹細胞の備蓄を計画している。

News: 治療可能な珍しい自閉症

代謝経路の遺伝子の変異で起こる自閉症が見つかった。このタイプの自閉症は、栄養補助食品(サプリメント)で治る見込みがある。

News: 男性用ピルの実現が近い?

ホルモン剤を使わずに、雄のマウスを可逆的に不妊化できる方法が見つかった。

News: 睡眠中に匂いと音を学習

睡眠中にいい匂いをかがせると、目覚めた後もそのいい匂いを嗅いだときの条件を記憶している。

News: 深海トロール漁が大陸斜面を削ると?

小型エビを捕獲する深海トロール漁は、起伏に富んだ海底を平坦にして、そこに住む生物の種類を大きく変えてしまうおそれがある。

News: 父親の年齢が高いほど、多くの変異が子に伝わる

最新のゲノム研究により、子どもの自閉症などが、父親の年齢と関連するらしいことが明らかになった。

News: がん幹細胞を初めて追跡した

遺伝学的技術を使って腫瘍を観察した結果、腫瘍のごく一部の「がん幹細胞」が、腫瘍の増殖を推進していることが明らかになった。今回の発見が新しい治療法につながるかもしれない。

News: カロリー制限しても長生きすることはない

寿命に影響を与えるのは、遺伝と食事の質のようだ。

News: 超高額の『基礎物理学賞』が誕生!

ロシアの億万長者が、1人300万ドル(約2.4億円)という科学賞を創設した。第1回の受賞者は9名で、総額2700万ドル(約21.6億円)。受賞した理論家たちは目を白黒させている。

2013年1月号

News: 製薬会社が臨床試験の生データ開示を決断

グラクソ・スミスクライン社が、非公開としてきた新薬の臨床生データを公開する。

News: わずか4.4光年先に、地球大の惑星!

地球とほぼ同質量の惑星が、太陽系に最も近い恒星であるケンタウルス座アルファ星を回っていることがわかった。

News: 論文撤回の主な理由は、詐欺的行為!?

生命科学系学術雑誌における論文撤回の最多の理由は、ミスではなく、なんと詐欺的行為であることが判明した。

News: プレゼントは、スパイ用の高性能望遠鏡

米国国家偵察局(NRO)が、2基の高性能スパイ望遠鏡をNASAにプレゼントした。これらは米国の宇宙天文学にとって朗報だが、問題は転用にかかるコストだ。

2012年10月号

News: ヒトの祖先には複数の近縁種がいた

約200万年前の化石から、かつてアフリカの平原には、少なくとも3つのヒト属種が存在していたことがわかった。

News: 遠い星からのSOS

遠いブラックホールに飲み込まれる寸前の星から最後の叫びをキャッチした。

News: 皮膚細菌叢も免疫応答に重要

長い間、外部からの病原体に対して単なる物理障壁と考えられてきた皮膚。その皮膚に共生する細菌が、宿主の免疫系の活性化に重要であることが明らかになった。

News: ねじれを感知できる電子センサー

甲虫の翅からヒントを得て、ねじれを感知できるセンサーが開発された。これを応用すれば、微妙な触覚を持つロボットが誕生するかもしれない。

News: 火星探査ローバー「キュリオシティー」が無事に着陸!

2012年8月6日、火星探査ローバー「キュリオシティー」は、複雑な降下過程を完璧にこなして火星のゲール・クレーターに着陸した。科学チームは、まずはローバーをどちらの方向に動かすべきか、検討を始めている。

News: アルツハイマー病を防ぐ遺伝子変異

アイスランド人で見つかった非常にまれな遺伝子変異が、認知機能の低下を抑制する可能性がある。アルツハイマー病の治療法の開発に向けて、期待が高まる。

News: 100歳以上の高齢者100人のゲノム解読を競うコンテストが開催

このコンテストでは、ゲノム配列解読の技術、精度、コストが競われる。

News: ロンサム・ジョージの大いなる遺産

2012年6月、ガラパゴスゾウガメの一種、ピンタゾウガメ最後の生き残りであるロンサム・ジョージが死亡した。彼の死により、ガラパゴスの保全活動が勢いづいている。

2012年9月号

News: やっぱりリンが好き

激しい論争が続いていた、高濃度ヒ素下で生きる生物について、2組の研究チームが再試験を行い、その生存には通常どおりリンが必要なことがわかった。

News: 暗黒物質のフィラメントを検出

暗黒物質のフィラメントが直接検出され、超銀河団に暗黒物質が存在することが確かめられた。

News: クモがバッタをにらむと植物の腐敗が遅くなる

バッタを補食の危険にさらすと、ストレスで体内の化学組成が変化し、生態系全体の栄養循環にまで影響することが明らかになった。

News: ようやく実現したホウ素三重結合

ホウ素–ホウ素三重結合を持つ安定な化合物が合成され、有機エレクトロニクス材料分野で応用の可能性が。

News: 抗体を利用してがんに対する免疫応答を目覚めさせる

がんは、生体に本来備わっている防御機構を回避する術を持っている。この回避機構を阻害する抗体を用いた治療により、これまでの免疫療法を上回る治療効果が得られた。

News: SPICEの野外試験中止で注目される地球工学関連特許の問題

英国のSPICE研究コンソーシアムが、特許問題から太陽光反射野外試験を中止に。

News: 卓上型X線ビーム光源が開発された

コンパクトなX線ビーム光源が開発された。遠くない将来、超高速の化学反応なども、小さな研究室で手軽に調べられるようになる。

News: 初回の支払いのみで何度でも論文を出版できるオープンアクセスジャーナル

新しいオープンアクセスジャーナルPeerJは、数多く提案されている出版モデルの1つを実践しようとしている。終身会費を支払えば何度でも論文を投稿し、出版できるというのだ。

2012年8月号

News: 年輪に記録された謎の放射線バースト

今から約1200年前、放射性炭素14Cの濃度が一時的に急上昇していた。どんな天文現象が起こったのだろうか。

News: 進化した脳制御型ロボットアーム

四肢麻痺の患者の思考で制御できるロボット補助器具が作製された。

News: トマトのゲノムプロジェクトが結実

トマトのゲノムが解読され、風味も収量も満足のいく品種開発のてがかりとなるかもしれない。

News: 惑星になれなかったベスタ

ドーンによる小惑星ベスタの観測から、惑星形成過程が明らかになるかもしれない。

News: 福島第一原発事故による被曝量の国際評価

国連科学委員会と世界保健機関は、それぞれ独自に、福島第一原発事故による放射線被曝について包括的な評価を進めてきた。それによると、原発周辺地域の住民や原発作業員の健康に及ぼす影響は、非常に小さいとする調査結果が出た。

News: 研究者のための新しいIDシステム

研究者に固有の識別子を付与するORCID(オーキッド)システムによって、学術出版物の追跡が、容易かつ正確にできるようになる。

News: ガンマ線バーストで初期宇宙を探る!?

ガンマ線バーストと呼ばれる短時間の爆発的な閃光には、宇宙の歴史のてがかりが含まれている。そこで、これを調べて初期宇宙を探る試みが始まっている。

2012年9月号

News: ヒッグス粒子の発見と今後

ヒッグス粒子がとうとう発見された。しかし、この粒子のスピンの値を確定したり、約125GeVという質量と整合性のある理論を導いたり、解決しなければならない課題は山積みとなっている。

2012年7月号

News: 脳を進化させたのはレプリカ遺伝子

ある遺伝子の複数のコピーが、脳の情報処理能力を向上させたのかもしれない。

News: 暗黒世界の「力」を探す素粒子実験

素粒子物理学の新たな地平を求めて、安価な粒子加速器と少ない研究費で、「重い光子」を探る試みが始まった。

News: 氷河学者が注視するチベット高原

チベット高原は地球上で3番目に多くの氷が貯蔵されている「第三の極」だ。ここの氷河に気候変動がどう影響しているかを探るため、アジアを中心とした国際プログラムが開始される。

News: ヒルで、絶滅危惧生物を探索・調査

ヒルの体内には、血を吸った動物のDNA断片が残されている。この事実を利用して、絶滅危惧種を探索する試みが始まった。

News: 英国式新PhD教育

英国では大学に博士トレーニングセンターを設置し、将来の研究室運営や学術機関以外でのキャリアに備えた教育が行われている。

News: 論争が続くRNA研究

注目を浴びたRNA配列解読研究に、統計学的な欠陥があると異議が。

News: マヤ最古の天文表、見つかる

マヤ文明のシュルトゥン遺跡から、王や書記の絵とともに最古の天文表が描かれた壁画が見つかった。

News: ハトは磁場を「聴いている」

ハトでは、脳の個々のニューロンが地球の磁場についての重要な情報を伝えている可能性がある。

2012年6月号

News: 再生医療でマウスの全身を治療!?

マウスでの3つの独立した研究から、毛髪、目および心臓細胞に正常機能を回復できることが示された。

News: 振られた雄バエはやけ酒をあおる

セックスとアルコールによる報酬系の基盤には、たった1つの神経伝達物質が関与している。

News: 小児期の細菌暴露は大事

小児期に細菌にさらされることで発生・成熟中の免疫系が調整される機構の解明に、一歩近づいた。

News: 銀河中心を探る硬X線宇宙望遠鏡

新しい宇宙望遠鏡NuSTARは、未開拓のX線領域の観測を、低コストで実現する。

News: 成人女性の卵巣から幹細胞

成人女性の卵巣から卵を形成する幹細胞が見つかった。これにより、不妊の新しい治療法や生殖可能年齢の延長への道が開けるだろう。

News: 並行臨床試験で薬効が明確に

ヒトの臨床試験と同様の試験を動物で並行して行う「並行臨床試験」により、薬剤の効果に違いをもたらす遺伝学的な手がかりが得られる。

News: 国立大学で若手研究者が減少傾向

日本の科学技術研究の根幹を担っている国立大学で、若手研究者の減少が止まらない。このままでは、科学技術競争力の低下につながるおそれが。

2012年5月号

News: Y染色体消滅説に反論

ヒトのY染色体は、2500万年間でたった1つの遺伝子を失っただけだった。

News: ついにゴリラのゲノムを解読

ゴリラのゲノム塩基配列が解読された。人類進化の道筋を解明するための新たな手がかりとなるだろう。

News: 光メモリーの集積チップ実現へ

消費電力が少なく、データ保持時間が長い光メモリーの集積チップ化で、ネットワークの律速段階をクリアできるかもしれない。

News: 南極の氷底湖についに到達

南極の氷の底にあるボストーク湖をめざして1990年代から掘削を進めてきたロシアチームが、とうとう、この湖に到達した。

News: NASAが本命視する原子力宇宙船

米国学術研究会議は、NASAが優先すべき宇宙技術開発分野について報告書を作成し、原子力宇宙船の実現を最優先課題の1つとした。

News: 思慮に欠ける日本の研究所統廃合計画

研究開発系独立行政法人の統廃合計画は、支出削減はかけ声だけで、改革の意味さえ明確ではない。屋上屋を架すで官僚主義が助長され、研究の質が低下するおそれがある。

News: 3万年前の花が咲いた

太古の昔、ジリスが隠した小さな実。すっかり忘れ去られて永久凍土の中に眠っていたその実から、先史時代の植物がよみがえった。

News: マリファナが記憶を障害する機構

マリファナがどのように短期記憶を障害するのかが明らかに。

2012年4月号

News: 遺伝子に刻まれた知能

小児期から老年期までの認知機能の安定性を追跡した研究から、認知機能に与える遺伝的影響の程度が明らかに。

News: 赤ワインはなぜ健康によいか

赤ワインの成分レスベラトロールの作用機序について、新たな見解が。

News: 海藻で作るバイオ燃料

遺伝子組み換え大腸菌により、海藻から直接エタノールを生産することが可能に。

News: ようやく力を発揮し始めたジェミニ天文台

最新の補償光学装置を備え、最先端の天文台によみがえった。

News: ダークエネルギーの大問題

宇宙の銀河を観測すると、ダークエネルギーがあって宇宙膨張を加速させているように見えるが、宇宙の長い歴史において、ダークエネルギーが一定だったかどうかは不明だ。それを探る研究が始まった。

News: 米国を超えるアジアの科学技術投資

日本を含むアジアの10の国と地域が、研究開発投資総額において、2009年にすでに米国に追いついていたことが明らかになった。

News: 暗殺ではイランの核開発を遅らせることはできない

専門家は、イランの核開発計画を遅らせるには国際社会による制裁が最善の方法であると指摘する。

News: 未来の超大陸は北極に誕生

将来、形成されると予想される超大陸アメイジアは、北極海に誕生する可能性が。

2012年3月号

News: 変異H5N1型ウイルス研究の問題

鳥インフルエンザの危険な変異ウイルスに対する安全管理の厳格化を。

News: 数独の重要問題が解けた

解を1つしか持たない数独問題の作成には、少なくとも17個のヒントが必要であることが証明された。

News: 超新星爆発の正体を初めて観測

昨年観測されたIa型超新星爆発の解析から、これまでの理論が証明され、伴星の種類も絞り込まれた。

News: 地球型ダイナモがいよいよ始動

独立に回転する大小2つの同心球体と、その間に満たされた13tの液体ナトリウムからなる実験装置は、地球内部のダイナモ作用を再現すると期待されている。

News: 悩み深まるカリフォルニア大学の経営

有数の公立大学に対して、長期的なダメージを危惧する声がますます高まっている。

News: 研究に商業価値を

米国では、政府機関と学会が研究者に起業を指南して、新しい雇用を生み出そうとしている。

News: ハイヒールを履いたゾウ

「パンダの親指」として知られる骨が、ゾウでは巨体を支えるハイヒールのかかとの役目をしている。

News: 大学での実験事故を刑事告発

3年前、UCLAの研究者が実験中に死亡した事故について、研究室の責任者である化学者と大学が刑事告発された。米国で、大学での実験中の事故が刑事告発に発展した初めてのケースであろう。

2012年2月号

News: ヒッグス粒子を追い詰める

ヒッグス粒子の質量範囲が狭められ、そのシグナルらしきものが検出された。いよいよヒッグス粒子は見つかるのか。

News: 超大質量ブラックホールを発見

観測史上最大のブラックホールが発見され、初期宇宙での銀河形成の解明につながるかもしれない。

News: 音を見るチンパンジー

チンパンジーも音の高低と色を関連付けているらしい。これは、ヒトの「共感覚」と言語に関する研究のてかがりとなるかもしれない。

News: 顔を見分けるハチ

ある種のアシナガバチは、仲間の顔を認識できる。 これは、社会環境への適応によるものなのかもしれない。

News: ロシア惑星探査の悪夢

フォボスへの大型探査機が失敗し、惑星探査におけるロシアの復活は危ぶまれている。

News: 幹細胞のパイオニアが撤退

米国のジェロン社、幹細胞による脊髄損傷治療に関する臨床試験の中止を発表。

2012年1月号

News: 手続きが簡素化されるEU助成プログラム

総額800億ユーロ(約8.3兆円)にのぼる欧州連合の次期研究助成プログラム「ホライゾン2020」では、さまざまな手続きの簡素化が図られる見通しとなった。

News: 放射性物質はどのくらい放出された?

ノルウェーの研究チームにより、 新たに福島第一原発事故で大気中に放出された放射性物質の総量が計算され、 政府が6月に発表した推定放出量よりもずっと多いという報告があった。

News: マラリアワクチン臨床試験の中間報告

マラリアは人類最大の敵とも言われ、今なお年間200万人が死亡するとされる。病原体はマラリア原虫で、キニーネなどの治療薬があり、蚊が媒介することもわかっているが、原虫が潜伏場所を変えること、耐性マラリアの登場、人間の免疫系と複雑な相互作用をすることなどにより、なお克服できないでいる。「マラリアが撲滅できたらノーベル賞」と言われながら、80年以上もマラリア関係でノーベル賞は出ていない。こうした中で、まだ完成を見ていないが、ワクチン開発が大きな課題となっており、そこから今回の出来事が起きた。臨床試験の途中で未完のデータを発表することに対して、専門家は疑問を呈している。(編集部)

News: 米国下院で研究者の給与カット案

米国の財政赤字削減策の1つとして、連邦機関から研究助成金を受給している生物医学研究者の給与の上限が引き下げられるかもしれない。

News: ヒトゲノムの情報開示問題

研究中に得られた個人の遺伝情報は、本人に告知してもよいのだろうか。

News: 大型動物はなぜ消えた?

最後の氷期以降に起こった大型動物の大量死は、さまざまな要素が重なったためであることが明らかに。

News: 長寿が複数世代にわたって遺伝

線虫では、従来とは異なる遺伝形態によって寿命が延びる。

News: 高効率の色素増感太陽電池

色素増感太陽電池が、ようやく低コスト・高効率を実現できるかもしれない。

News: 「言語遺伝子」が学習速度を速める

50万年以上前に出現した1つの変異によって、ヒトは言葉を話すための筋肉運動を身につけたのかもしれない。

News: ツイッターで未来を占うスパイたち

米国の情報機関は、ソーシャルメディアの動向から、世の中の不穏な動きを予測しようとしている。

News: バチカンが研究所の救済にのりだす

巨額の負債と関係者の死が、イタリア有数のサンラファエレ科学研究所を追い詰めている。

2007年1月号

 News: 華麗なる光景

知識の探求には、ダイヤモンドにも勝る日食のリングから、航空エンジン内部で発生する繊細にして詩的な渦に至るまで、相応の美しさが伴っている。ここに紹介するのは、2006 年に公開された印象的ないくつかの写真である。大きく分けて、自然界が作り出した芸術、地球とそれ以外の太陽系惑星、壮麗な現代テクノロジーにまとめた。我々の知識を高めるものは、我々の目を引きつけてやまない存在でもあるのだ。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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