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  • 人体の参照マップ

    HuBMAPコンソーシアムによって、ヒトの腸、腎臓、胎盤の空間分解での細胞アトラスが作成された。これによって、これまでになく詳細な組織構成の解析が可能になる。

    2023年10月号

  • 視界不良時の機械知覚を改善

    ニューラルネットワークモデルを使って赤外線放射から物理的情報を得る技術で、 既存の機械知覚技術が苦手とする視界不良時の知覚を改善することができた。

    2023年10月号

  • 鳥インフルエンザA型ウイルスを抑え込む

    種の壁を越えて感染できる鳥インフルエンザA型ウイルスは、次のパンデミックを引き起こす可能性がある。今回、ヒト細胞内ではBTN3A3タンパク質が鳥インフルエンザA型ウイルスの強力な抑制因子であることが分かった。その一方で、BTN3A3を回避するウイルスゲノムの変異も見つかっている。

    2023年10月号

  • リン酸塩の発見が示唆するエンセラダスの化学

    土星の氷衛星エンセラダスの地下海にリン酸塩が存在する証拠が得られ、この海の水がアルカリ性であることが裏付けられた。この知見から、エンセラダスの惑星地球化学と起源、そして生命を育む能力に関する手掛かりが得られる。

    2023年9月号

  • 幻覚剤の行動効果は持続時間がカギ

    幼若マウスは、成体よりも社会的経験に満足感を得る。 幻覚剤が、成体で社会的神経回路をさまざまな持続時間にわたって再作動させるという発見は、幻覚剤の治療的効果の基となる機構を示唆している。

    2023年9月号

  • 多彩な有機合成反応に使える高ひずみ分子

    ひずんだ分子から解放されるエネルギーは、難しい化学反応を促進することができる。今回、これまで見落とされてきた高ひずみ分子を用いて、複雑な構造の有機化合物を迅速に構築する実用的な方法が開発された。

    2023年9月号

  • プログラム細胞破壊におけるNINJ1タンパク質の役割

    NINJ1タンパク質は、特定のタイプの細胞死に伴う細胞膜破裂を引き起こす。今回、NINJ1を調べることで、NINJ1の作用機構の詳細が明らかになり、新たな治療法を開発できる可能性が高まった。

    2023年9月号

  • 「樹木の島」が アブラヤシ栽培に利益をもたらす

    アブラヤシの栽培は広く定着している。しかし、アブラヤシ単作地の中に在来樹木の「島」を設けると、作物の収量を大きく低下させずに生物多様性と生態系機能を高められることが、5年にわたる研究で指摘された。

    2023年9月号

  • 思考そのものが腫瘍増殖を促進する仕組み

    腫瘍細胞は脳の神経細胞(ニューロン)との結合を形成できる。ヒトの脳腫瘍に関するさまざまな種類の証拠が検討され、腫瘍とニューロンのこのような相互作用が、認知や生存期間に与える影響についての手掛かりが得られている。

    2023年8月号

  • 全能性幹細胞の誘導と維持が可能になるかもしれない

    哺乳類の発生の最初期段階では、個々の細胞が新たに個体全体を形成する無制限の潜在能力を持っている。研究者らは、こうした細胞を実験室で増殖させるという目標に近づきつつある。

    2023年8月号

  • ヒトのパンゲノム参照配列が得られた

    「パンゲノム」とは、個体間の遺伝的多様性も考慮に入れたDNA塩基配列の集積である。ヒトパンゲノムの構築と、そこから得られる知見について、4人の科学者が議論する。

    2023年8月号

  • 光合成の水分解過程を最新技術でひもとく

    結晶構造解析、分光法、量子化学計算の最新ツールを用いることで、光合成の水分解反応を触媒する複合体の、これまで謎に包まれていた一連の中間状態が明らかになってきた。

    2023年8月号

  • 金属酸化物のケージでアメリシウムを捕らえる

    使用済み核燃料から放射性元素アメリシウムを分離できれば、核廃棄物の長期的な危険性を低減できると思われる。今回、高酸化状態のアメリシウムと選択的に結合する無機分子ケージによって、新たな分離戦略の可能性が開かれた。

    2023年7月号

  • 髪色を維持する幹細胞は上下に動いて分化のドグマに逆らう

    メラノサイト幹細胞は、毛髪の成長に合わせて毛包で上下に移動し、存在する場所によってメラノサイトに分化したり、幹細胞のアイデンティティーに戻ったりすることが観察された。この観察結果は、成体幹細胞についての長年の仮説に疑問を投げ掛けている。

    2023年7月号

  • 染色体外DNAはがん化の前から出現している

    染色体外DNAと呼ばれる環状DNAの一種は、がん組織でのみ観察されると考えられていた。このDNAが、がん化する前段階の組織から見つかり、早期から悪性化に積極的に関与している可能性が示唆された。

    2023年7月号

  • ガンギエイの「翼」の起源が明らかに

    ゲノムの塩基配列を解読し、さらにゲノム領域間の相互作用がどのように行われるかを推定して、ガンギエイなどエイ上目魚類に特徴的な翼状のヒレが、2億年以上前にどう進化したのかに関する知見を得た。

    2023年7月号

  • 細菌の収縮注入系を改変して細胞内へタンパク質を送る

    細菌の収縮注入系を再設計することで、タンパク質を哺乳類細胞内に送り込むための「プログラム可能な系」が開発された。このシステムはカスタマイズ可能であることから、多数の生物医学用途への扉を開く。

    2023年7月号

  • オウムアムアの不可解な動きを説明できる現実的なモデル

    初の恒星間天体であるオウムアムアからは、一見矛盾した観測結果が得られている。今回、この謎めいた天体の数々の特異性を単純かつ物理的に現実的な枠組みで説明することのできるモデルが提示された。

    2023年6月号

  • 培養で起こる染色体異常を利用して、雄マウス細胞から卵を作製

    マウス幹細胞は、培養しているうちに染色体を獲得あるいは喪失する傾向がある。この事象を利用して、雄のXY細胞をXX細胞に転換した後、この細胞を分化させて機能的な卵を作り出し、仔を出生させることができた。

    2023年6月号

  • 常温常圧での超伝導へさらに一歩

    電気抵抗ゼロで電流が流れる超伝導物質にとって、室温かつ大気圧で超伝導状態になることは、多くの技術的応用のために必要な条件だ。そうした常温常圧で超伝導状態になる物質として、水素を多く含んだ物質が有望であることを示す結果が得られた。

    2023年6月号