Nature ハイライト

細胞生物学:断片化がミトコンドリアの選択を引き起こす

Nature 570, 7761

ミトコンドリアゲノムは母系遺伝するが、ミトコンドリアゲノムには変異が生じやすいことを考えると、ミトコンドリアで働く選択機構は、こうした変異で起こり得る有害な影響を打ち消している。R Lehmannたちは今回、in situハイブリダイゼーション法を用いて、ショウジョウバエ(Drosophila)の生殖系列において個々のミトコンドリア対立遺伝子を可視化する系を樹立した。ミトコンドリアの融合が減少すると、対立遺伝子が複数のミトコンドリアへと分散されることになり、ゲノムの混合が妨げられることが分かった。これはまた、有害な変異を持つATP産生能の低いミトコンドリアがオートファジー経路によって分解されるための標識となる。

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