Nature ハイライト

哺乳類進化学:最初期の哺乳類の系統発生を明らかにする

Nature 558, 7708

ハラミヤ類は、三畳紀およびジュラ紀に存在したことが知られている謎めいた初期哺乳類の一群である。その存在は、中国で軟組織を伴う全身の標本がよく保存された状態で発見されるまで、長年にわたり遊離した歯の化石から知られているのみだった。ハラミヤ類の中には、現生のモモンガやムササビに似た滑空性の種類も存在した。ハラミヤ類と他の哺乳類との類縁関係に関しては、今なお激しい議論が続いている。果たしてハラミヤ類は、成功を収めた齧歯類様の多丘歯類に近縁だったのか、それともそれよりはるかに原始的だったのか。今回A Huttenlockerたちは、北米に由来するハラミヤ類の完全な頭蓋について報告している。この頭蓋は白亜紀のもので、これまでに記載された中では最も新しいハラミヤ類となる。これは、ハラミヤ類がパンゲア超大陸の分裂後に北半球の大陸で存続したことを意味する。今回の研究はまた、もう1つのさらに謎めいた哺乳類であるhahnodon類が多丘歯類ではなく、実はハラミヤ類であったことも示している。さらに、別の化石哺乳類クレードであるゴンドワナテリウム類との類縁関係も明らかになり、最初期の哺乳類の系統発生に関する難解な部分を解明する手掛かりが得られた。

2018年6月7日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

プライバシーマーク制度