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材料科学:超高密度な析出物が超高強度鋼を作る

Nature 544, 7651

超高強度で延性がある鋼は、とりわけ自動車産業やエネルギー産業で重要な材料となっている。特に重要な鋼種は、長時間の加熱で時効処理したマルテンサイト鋼、すなわちマルエージング鋼である。マルエージング鋼は、金属間化合物の半整合析出物によって強度を獲得する。今回、高価なコバルトやチタンといった合金化元素を軽量で安価なアルミニウムに完全に置き換えたマルエージング鋼が報告されている。最小の格子不整合ひずみで鋼中に高密度に生成した析出物によって、非常に高い強度(最高で2.2 GPa)と良好な延性(約8.2%)の見事な両立が実現した。作製した鋼の特性は、アトムプローブトモグラフィー、HAADF STEM、シンクロトロンXRDなどの一連の高分解能技術を用いて評価されている。

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