Nature ハイライト

Cover Story:活躍する原子:5個の原子キュービットを使ったプログラム可能な量子コンピューター

Nature 536, 7614

原子イオンを捕獲するためのイオントラップ
原子イオンを捕獲するためのイオントラップ | 拡大する

Emily Edwards

表紙はイオントラップの写真で、直線状のイオン鎖を閉じ込め光学的に扱える高周波ポールトラップの電極を形成している4枚のブレードが示されている。機能性量子コンピューターは、一部では熱く待ち望まれている。例えば、化学反応のシミュレーションや大きな数の因数分解といった問題に対しては、量子コンピューターはどのような古典的コンピューターよりも優れた性能を発揮すると思われる。小型の量子コンピューターでアルゴリズムが走ってはいるが、容易に再構成可能で、ハードウエアを変えることなくさまざまなアルゴリズムをコンパイルできるプログラム可能な量子コンピューターの設計はこれまで不可能だった。S Debnathたちは今回、キュービットとして5個の捕獲した原子イオンを使い、そのような小型でプログラム可能な量子コンピューターを実証した。原理的には、このアーキテクチャーをより多数のキュービットへ拡張できる可能性がある。

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