Nature ハイライト

光学:異常光透過の理解が深まる

Nature 492, 7429

「異常光透過」効果が発見されたのは、10年以上前である。異常光透過とは、規則正しい配列でサブ波長の孔が開いた金属膜(金属開口アレイ)が、特定の波長で予想外に高い光透過を示すことである。異常光透過が表面プラズモンにある程度依存することがわかり、プラズモニクスへの関心が再び高まった。しかしつい最近、いわゆる準円筒波の関与も明らかになった。今回F van Beijnumたちは、金属開口アレイの孔密度を変えて詳細な研究を行い、表面プラズモンと準円筒波のそれぞれの役割を示す決定的な定量的証拠を提示している。今回の結果は、異常光透過効果に関するより完全な理解をもたらすとともに、設計戦略の新たな可能性を開くものである。

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