Nature ハイライト

医学:有効な抗インフルエンザ抗体

Nature 489, 7417

C05という新規の抗インフルエンザ抗体が見つかり、その構造の特徴が報告された。C05は、赤血球凝集素の多様性の高い受容体結合ドメイン中にある保存された小さな部位を認識する。C05は、この部位に重鎖相補性決定領域3の1本のループを挿入し、さらにほかの結合相互作用によって親和性を高めることで、広範囲にわたる中和作用をもたらす。この知見は、赤血球凝集素の受容体結合ポケットへのループ挿入が、ワクチンや治療用抗体による広範囲にわたるインフルエンザ中和を達成するための戦略になる可能性をはっきりと示している。

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