Nature ハイライト

宇宙:銀河大衝突

Nature 443, 7113

アンドロメダ銀河(M31)は、銀河進化の研究で重要な存在である。最も近くにある渦巻き銀河であるというだけでなく、局所銀河群の中で最も大きいものの1つだからだ。しかし、アンドロメダ銀河は奇妙な形をしており、その外観は研究者の頭を悩ませてきた。この銀河は、外側のリングが銀河中心核に対してずれていることや、外側の円盤が歪んでいることがよく知られている。今回、ずれた塵のリングがさらに内側にあることが、スピッツァー宇宙望遠鏡の撮影した赤外画像で見つかった。どちらのリングも、伴銀河がM31 の円盤中心にほぼ正面から突っ込んだ際にできたものであることが、数値シミュレーションを使って示された。突っ込ん だ天体は、矮小銀河M32 であった可能性が高いと考えられる。

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