Nature ハイライト

環境:樹木の年輪がとらえた8世紀の宇宙事象

Nature 486, 7402

樹木の年輪中の炭素14(14C)濃度は、宇宙線強度の指標として用いることができる。それは、14Cが大気窒素と宇宙線中性子の相互作用によって生じるからである。今回、日本の杉の木2本について、年輪の高分解能分析が行われ、西暦774〜775年の期間に14C含有量が約12‰増加した証拠が得られた。これは、太陽活動の通常の変動で起こりうる変化の約20倍で、西暦775年前後に宇宙環境中できわめて高エネルギーの事象が起こったと推論される。しかし、現時点では超新星爆発、大規模太陽フレアのいずれについても裏付けとなる証拠がないため、14C増加の原因は今のところ不明である。

2012年6月14日号の Nature ハイライト

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